ムーミン谷に集まった6人のパーティーで行われる余興が始まりました。
ホムサは本を読みました。
「動物の体形……生理学的……肉食動物……狩猟本能……」
スクルッタおじいさんはご先祖様のことばかり気になっていました。
次のミムラ姉さんはスナフキンにハーモニカを合わせてもらいながら踊り始めました。
台所の中で音楽と動き回る気配でいっぱいでした
ミムラ姉さんの長い髪はきらきらと日の光が踊っているように見えました。
※写真出典書籍:『ムーミン谷の十一月』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、鈴木徹郎/訳、1984年発行
スクルッタおじいさんはご先祖様が来るのを待たずにパーティーを始めてしまうなんてとても失礼だとかたくさん話したが、みんながご先祖様のために万歳したことで収まりました。
フィリフヨンカは「ふるさとへ帰る」というテーマで影絵をやり始めました。
フィリフヨンカはシーツを天井の穴あきパンを使ってぶら下げて自分のシーツの裏に入り、ランプを置きました。
スナフキンが風のささやき声のような静かな音楽をハーモニカで流しました。
白い光の中に、影が一つさっと飛び込んできました。
黒い影柄でした。
ヨットでした。
ヨットのへさきには、すごいおちびさんが一人座っていました。
髪の毛を球根みたいな形に結っていました。
ヨットは緩やかにシーツの海を滑っていきました。
ヨットにはみんな揃って乗っていきました。
ムーミンママはバッグを手すりに押し当てて座っていました。
ムーミンパパは帽子をかぶって舵を取っていました。
※写真出典書籍:『ムーミン谷の十一月』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、鈴木徹郎/訳、1984年発行
幕は下りました。
音楽は止みました。
フィリフヨンカは台所ランプを吹き消し、台所の中は真っ暗になりました。
スナフキンはマッチを見つけてランプを灯しましたが、パーティーを続ける気のあるものは一人もいませんでした。
ホムサは暗闇の表に出ていきました。
動物はすぐその辺にいると感じました。
動物は森を走り、ホムサは追っていきました。
動物の進んでいく道で草むらが二つに割れました。
二人は水晶玉の前にやってきて、ホムサは動物に話しました。
「ぼくたちは噛みつかれて困るんだ。あいつらに噛みつくなんてことはいつまで経ってもできないんだ。僕のいうことを信じてくれ!」
「小さくなって隠れてしまえ!このままではお前さんはやっていけないんだ。」と続けました。
動物は小さくなって水晶玉に吸い込まれました。
台所に残されたフィリフヨンカは散らかった台所の真ん中に立ち、スナフキンが忘れたハーモニカを手に取って吹いてみました。
色んな音色を吹いてみながら耳をとがらせました。
フィリフヨンカは何時間も何時間も感じで音色を追いかけながらわれを忘れてハーモニカを吹いていました。
フィリフヨンカは両手の上に頭を乗せ、食卓のところで眠りました。
翌朝8時半に起き、周りも見て思わず言いました。
「まあ、なんて散らかっているんでしょう。さあ、今日は一つ大掃除をやらなくちゃ。」
新しい気持ちから生まれる新しい世界
また掃除ができるようになったフィリフヨンカはとても機嫌よく、気持ちよく掃除を始めました。
楽しそうに掃除しているフィリフヨンカを見ると、みんなも一緒になってお掃除がしたくなりました。
水運びや絨毯ふるいや床磨きなど掃除に参加しました。
掃除が終わったら、フィリフヨンカはつぶやきました。
「さあ、今度は私の家へ帰って、私の家もお掃除しなきゃ。」
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みんなはそろってベランダの前の階段に腰かけました。
夜になるととても寒くなりました。
みんな何となくわかれるのが名残惜しく、今までみんなで一緒に暮らしてきた生活が懐かしくなりました。
あくる朝、初雪がは降っている中、フィリフヨンカとミムラ姉さんは橋の上でみんなとお別れの挨拶を交わしました。
「スクルッタおじいさんのお鼻に私からだと言ってキッスしてあげてね。それからおじいさんの好物は瓶詰キュウリで川は小川だってことを思い出してね」とミムラ姉さんは言いました。
(スクルッタおじいさんにとってムーミン谷の川は川ではなく「小川」であり、川っていうと怒られる)
「これからはおじいさんがちゃんと薬をお飲みになるよう、気を付けてあげてくださいね。」とフィリフヨンカは厳しい声で言いました。
フィリフヨンカは一度も振り返らずに橋を渡っていきました。ミムラ姉さんはその後からついていきました。
続く。
※参考書籍:『ムーミン谷の十一月』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、鈴木徹郎/訳、1984年発行
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)