※ムーミンオルゴール:ムーミン谷 / ARCTIC HALL / フィンランド 北欧
ムーミンの物語の中で最も独特で最も好かれる一人である「スナフキン」。
筆者もスナフキンが大好きでスナフキンらしい性格を目指しています(笑)
スナフキンが初めてムーミンの小説で登場したのは『ムーミン谷の彗星』です。
ムーミン谷の彗星一作は原作者トーベヤンソンが書いたムーミン小説のかなり最初の段階の著作ですね。
その時、ムーミンが彗星の墜落について調べる旅に出た直後に川辺でキャンプしていたスナフキンに出会い、スナフキンがムーミンの旅の一人目の仲間になったのがムーミンとスナフキンの最初の出会いです。
スナフキンって誰なの?
スナフキンはフィンランド人作家のトーベ・ヤンソンが書いたムーミンの物語で登場した重要な人物(キャラクター)です。
スナフキンの外見的な特徴は使い込んだちょっとボロボロの緑色の洋服と羽の着いた古ぼけた緑の帽子という服装です。
スナフキンは新しいものが嫌いで、使い古したものを好みます。
※小説の中ではたばこ用のパイプをいつもくわえているが、子供向けのアニメにはパイプがありません。
スナフキンの父親は自由人で何もしないことが大好きなヨクサルで、母親はミムラ夫人です。
そうなんです!スナフキンはリトルミイとは異父兄弟なのです!
※掛け布団&枕カバーセット:スナフキンとリトルミイ 2017秋 / FINLAYSON / フィンランド 北欧
スナフキンの性格はどんな感じ?
スナフキンは物知りで賢く、振る舞いが大人で、孤独が好きな人です。
物知りで冷静で穏やかなスナフキン
ムーミンに出会うまではずっと旅をしていて、ムーミンに出会ってからは毎年の冬はムーミン谷を出て旅するスナフキンは様々なことを経験し、何でも知っている物知りです。
スナフキンの物知りはムーミンパパもたまに彼の意見を尋ねるほどです。
スナフキンはいつも穏やかで落ち着いていて、感情的になったことがほとんどありません。
洪水が来ても怪物が来ても何か大変なことに遭っても彼はいつも冷静且つ適切に対処します。
『ムーミン谷の彗星』一作の中で、ムーミン、スノークのお嬢さん、スノーク、スナフキンなどがムーミン谷に帰る途中にどうしても時間的に間に合わないと気付き、みんな色んなアイディアを出し合っても決まらず、最終的にスナフキンのアイディアが採用され、みんな「竹馬」を使うことでより早くムーミン谷に戻ることができたのです。
商品ページ:幻の ムーミン シート: スナフキン / ヴィンテージ品 / フィンランド 北欧
一人の時間を大切にするスナフキン
スナフキンは一人で色々考えたり、感じたりすることが好きな旅人です。
スナフキンはすごく気楽な人で人に迷惑をかけません。
そして、いつも自分の思うままに好きな場所に行きます。
スナフキンは人が嫌いではありませんが、やはり一人旅のほうが好きです。
スナフキンは新しい場所を探索して冒険するのが好きで、新しい場所の名前を知るより、単純に新しい場所での経験を楽しみます。
『ムーミン谷の仲間たち』一作の中で、スナフキンはムーミン谷に向かって旅していたごろに一人で自分の曲を考えたかったが、その一人の時間があるはい虫が入り込んできたことで邪魔されてしまいました。
このようなことによって少しイラついたほど、スナフキンは自分一人の時間を大切にし、楽しんでいます。
※写真出典書籍:『ムーミン谷の十一月』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、鈴木徹郎/訳、1984年発行
ムーミンが大好き、ムーミン谷が大好きなスナフキン
スナフキンはムーミンとすごく仲が良く、ムーミンはスナフキンの大親友です。
春の最初に日には必ずムーミン谷に戻り、ムーミンが冬眠から目覚めることを待ちます。
春から秋の間はいつもムーミン谷にテントを張って一人で暮らしています。
お腹がすいたら釣りをしたり、暇なときはハーモニカを吹いたり、ムーミン屋敷に訪ねたり、ムーミンたちと遊んだりしています。
冬がムーミン谷に近づき、ムーミンが冬眠に入るとスナフキンはいつもムーミンに短い手紙を残して一人で南への旅に出ます。
その手紙はいつも短い内容で、「よ、旅に行ってくる。春にはまた帰って来る」というような内容です。
※絵は原作書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の夏まつり』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、下村隆一/訳、1990年発行
商品ページ:ムーミン マグ カップ : スプリングウィンター 2017年 冬限定 / Arabia / フィンランド 北欧
スナフキンの究極的なシンプルライフ
スナフキンの生活は「究極にシンプル」です。
「ミニマリスト」の代表とも言えるかもしれません。
彼に必要なものを全て一つのリュックに入るくらいしかありません。
(テント、プライパン、ティーポット、ハーモニカ、少しの食糧くらいですね)
ものが多いと生活が複雑になると彼は信じています。
彼からのこのような言葉はまさにその考え方を説明しています。
「自分で、綺麗だと思うものは、なんでも僕のものさ。その気になれば、世界中でもな」
また、ムーミンがムーミン谷で帽子を拾ってムーミン屋敷に置くと、ものが増えることに対してスナフキンはとても不思議だと思っていました。
「どうしてみんなが持ち物をやたらにほしがるのか、訳が分からなかったからです。スナフキンと来たら、生まれた時から着ている古シャツ一枚で、隅から隅まで幸福だったのです。」
スナフキンが残した数々の名言
ムーミンの物語の中で、スナフキンも人々の心に響く名言を数々残していました。
リトルミイの飾らず自分の思った事実をそのままいうインパクトの強い言葉と違い、スナフキンは自分の知識と経験に基づいていうことが多いです。
下記いくつかを引用します。
「ぼくは世の中のこと全てを忘れて暮らせたらどんなにいいかと思ってるんだ」
「いずれどっかへいくだろうさ。それともどこへもいかないのかもしれないぜ。どっちでもいいさ。このままで、とてもたのしいじゃないか」
「人と違った考えを持つことは一向にかまわないさ。でも、その考えを無理やり他の人に押し付けてはいけないなあ。その人にはその人なりの考えがあるからね」
「人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ」
「長い旅行に必要なのは大きなカバンじゃなく、口ずさめる一つの歌さ」
すごく考えさせられる言葉ですね。
人生について、日々の生活について本当に悩む必要があるのか?
自由に気のまま生きるのって悪いのか?
人への思いやりがあるのか?
ですね。
日本で高い人気を誇るスナフキン
ズバリ、スナフキンが日本で高い人気を誇る理由は「憧れ」だと筆者は感じていますね。
リトルミイの人気の理由が「本音をありのままで表現する力」であれば、スナフキンは「格好いい自由な生き方」ではないでしょうか。
フィンランド社会の現状を参考にすればわかりやすいかもしれません。
日本での生活はすごく便利でサービスの品質も高く、安心安全な日々を過ごせます。
しかし、その同時に日本の社会にはとても強い暗黙な人生レールが存在しています。
その主流的な人生レールから外れた人は「変わった人」とみられることが少なくありません。
そのため、レールの上で走っている人は「レールから外れてはいけない」プレッシャーを受けながら生きています。
このような背景を元に考えると、スナフキンの自由自在な生き方がそのまま一種の「憧れ」になるのではないでしょうか。
同様に、レールから外れた人は多かれ少なかれ社会から異様な目線を浴びていることから、ムーミン谷の誰からも異様な目線を浴びないスナフキンも自然と憧れになります。
「暗黙なレールのない人生はどんなにいいものか」とスナフキンの生き方を見て想像することでスナフキンがとても特別な存在になったかもしれませんね。
簡単にですが、ムーミンの物語の主要人物の一つであるスナフキンのことについて簡単に説明させて頂きました。
スナフキンのことを少しでも理解頂ければ嬉しいです。
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