5分で読むムーミン小説:たのしいムーミン一家(4)

公開日:2018年1月8日  更新日:2019年11月30日  関連分類:

6月末のムーミン谷はだいぶ暑くなってきました……

 

ムーミンたち洞窟へ

天気が暑くなってやることがないので、ムーミンはムーミンママの提案を受け、数日間海辺の洞窟で過ごすことにしました。

 

ムーミン、スノーク兄妹、スナフキン、スニフ、ヘムレンさんは荷物をまとめて洞窟に行きました。

 

洞窟の中でスナフキンが怖い話を始めました。

それは飛行おにの話でした。飛行おにの家は聳え立つ山の山頂にあり、日々黒豹に乗ってルビーの王様を探しているとか。しかも、地球だけではなく、月や海王星までも探しにいっているそうです。

 

気が付いたら外は雨が降ってて、みんなが徐々に眠くなって眠ってゆきました。

 

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釣りへの大航海

なぜかヘムレンさんの寝所に水が漏れ、彼が起き上がり、スノークも起こしてしまいました。

もう朝になるので、スノークは船に乗って釣りに行こうと言い出し、ヘムレンさんにみんなを起こしてくれと言いました。

 

スノークが釣竿、釣り針、釣り餌を用意したら、みんなが船に乗って出航しました。

何時間経っても全然釣れなかったので、マメルクという巨大魚を狙おうと、スノークのお嬢さんがアイディアを出しました。釣り線にもやいづな、釣り針にナイフ、釣り餌にパンケーキを使って試しに。

 

この素晴らしいアイディアによってスノークのお嬢さんはムーミンに「ダイアナ(ギリシャ神話の狩りの女神)」だと言われました。

 

間もない間、魚が引っかかりました。とても大きいな魚で船全体が揺れて引っ張られていきました。

 

暫く戦っているとムーミンたちは疲れたマメルクを釣り上げました!

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

ムーミン谷にジャングル!?

ムーミンたちが釣りをしている間、ムーミンママは家を片付けていました。

ラジオセットの中からヘムレンさんが押し葉にするピンク色のつる草が見つかり、丸めてシルクの帽子に捨て、昼寝しました。

寝ている間つる草がどんどん大きくなり、すごく早いスピードで伸びました。

ムーミンたちがマメルクを運んで帰ってきたごろに、ムーミン屋敷は既にジャングル状態になっていました。

 

つるが家中にあり、花が咲いたり、実ったり、果実が落ちていたりしていました。

つるに邪魔されているせいで部屋のドアも開けられず、ムーミンパパとムーミンママが部屋から出るだけでも一苦労しました。

ジャングルを通り抜けてムーミン屋敷に入る道はありませんが、スナフキン、ムーミンとスニフは無理やりジャングルにかかって入りました。

 

入れないヘムレンさんは外でマメルクの番をしていました。

 

ムーミンがようやくムーミン屋敷に入ることができ、ムーミンママに会ったら、ムーミンママから魔法の帽子によることだと説明しました。

 

その午後、みんなはジャングルを目いっぱい楽しんでいました。ムーミンはターザンになり、スノークのお嬢さんはジェーンになり、スノークはオレンジの皮で大きいな歯として自分につけて怪物になってジャングルの遊びをしました。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

巨大マメルク焼き

夜が徐々に近づいてきました。枝が徐々に枯れ、花が萎れ、実が腐ってきました。

 

ジャングルの中で遊ぶムーミンたちにほったらかされたヘムレンさんはジャングルの外で暇でしょうがなかったです。

 

そうしたら枯れた枝を集め、薪小屋からマッチを取り出し、焚き火を始めて濡れた服を乾かしていました。

 

突然いいアイディアが思いつき、マメルクを引っ張って焚き火の上に投げ入れました。(なぜかこんな巨大な力を持つようになったね)

 

ムーミンたちがジャングルから出てきたらヘムレンさんは既に巨大マメルクの七分の一を平らげました。ヘムレンさんは焼魚が大好物ですもの。

ムーミンパパはジャングルを燃やそうと言い出しました。枯れた枝をみんなが集め、焚き火に入れ、ムーミン谷で今まで一番大きいな焚き火になりました。

 

マメルクも頭からしっぽまで完全に焼けました。

しかし、マメルクの大きさを測ることを忘れたので、いまだに誰もがそのマメルクの長さを正確に言えません。

 

続く。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

ちなみに……

ちなみに、フィンランドでは、6月末にある夏至祭で一年中最も日が長い一日を祝い、大きいな焚き火をするイベントが開催されます。

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今回のムーミンの物語もその影響を受けているとはっきりわかりますね。

 

大きいな焚き火はまさにフィンランドの夏至のシンボルでもあるからです。

 

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