5分で読むムーミン小説:たのしいムーミン一家(6)

公開日:2018年1月10日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

ムーミン谷は夏の終わりを迎え、8月末になりました……

 

スナフキンの旅立ち

その日、ムーミンが起きたらスナフキンが寝どころにいなかったが、口笛が聞こえました。

スナフキンからです。

 

ムーミンは急いで降りていき、二人は川の橋に腰を掛けました。

ムーミンがスナフキンがもうすぐ旅に出るだろうと話し、いつだろうと聞くと、スナフキンから「今すぐさ」と答えられました。スナフキンはそのまま荷物を片付けて出ていきました。

 

「来年春最初の日に戻ってきてまたムーミン屋敷の外で口笛を吹くよ」との言葉を残して。

 

スナフキンが初めてムーミンから離れることになりました。

 

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トフスランとビフスランのスーツケースの中

大親友のスナフキンが離れたことに悲しむムーミンを励ますため、トフスランとビフスランは自分のスーツケースの中身を見せようとしました。

 

ムーミンは秘密の場所に連れていかれると、その秘密の場所にみんなのものがありました。スノークのお嬢さんのマットとか。トフスランとビフスランはそれらのものが他人のものを知りながら自分の隠れ場に持ってきました。(借りる?盗む?)

 

そして、ムーミンの前でスーツケースを開きました。

柔らかい赤い光が辺りをさっと照らしたと思うと、目の前に、豹の頭ほどもあるルビーが横たわっていました。沈んでいくお日様そっくりに、生きた火のように輝いて。

 

ムーミンは長い間、声も出さずにルビーをずっと見ていました。最後に「立派なルビーだね」と言って喜びました。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

ムーミンママのハンドバッグが消えた!?

ムーミン谷に戻ってムーミンはスノークのお嬢さんにスナフキンが旅立った話をしていると、ムーミンママが困った顔で近付いてきて「ハンドバッグが見つからないの」と言いました。

 

これが大きいな問題で、スノークが新聞に広告を出し、ムーミン谷で捜索隊まで立ち上がりました。

ムーミンママはハンドバッグを見つけてくれた人のために盛大なパーティを開くとまで言いました。

困っている人々を見てトフスランとビフスランは自分の隠れ場所に戻り、ハンドバッグを取り出してムーミンママに返しました。

 

ハンドバッグはトフスランとビフスランによって「発見」されたということなので、お二人のために盛大なパーティを開くことになりました。

大きいなテーブルに山盛りのサンドイッチ、果物、パンケーキ、ジュースなど食べ物がいっぱいでした。ヘムレンさんからもきれいな花火が上げられました。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

飛行おにが!?

自分にも祝杯され、人々は自分のためにパーティまで開くことにトフスランとビフスランは感謝し、みんなに自分のスーツケースの中身を見せようと決めました。

 

新しい花火が上げられたと思ってダンスしているみんなが足を止めたが、しかしそれはトフスランとビフスランがスーツケースを開いただけのことでした。

 

ルビーの王様は草の中に置かれ、いよいよ美しく燃え上がりました。

 

その同時に、ルビーの王様を300年も探し続け、月にいる飛行のおには地球からのルビーの王様の赤い光を見つけました。

 

 

みんなへのプレゼント?

ムーミン谷に着いた飛行おにはルビーの王様がほしくてトフスランとビフスランにダイヤモンドの山と谷いっぱいの宝石などを条件に取引しようとしましたが、トフスランとビフスランはどうしても首を縦に振りませんでした。

 

85年ぶりにパンケーキを食べ、座り込んで悩んでいた飛行おには最後にこう言いました。

「パーティを続けてくれ。それから一人ひとりの願いを叶えてあげるよ!」

 

ムーミンママはムーミンがもうスナフキンのことで悲しまないようにお願いすると、ムーミンの中にあるスナフキンが離れた悲しい気持ちがスナフキンが来年に戻ってくるウキウキする気持ちになりました。

 

ムーミンはテーブルの上にあるものとテーブルごとに今スナフキンのいるところに飛ばしてくれとお願いしました。

 

ムーミンパパは自分の本のきれいなカバー、スニフは宝石の付いている綺麗な船をお願いし、スノークのお嬢さんは船首飾りの女性と同じ目にしてくれと頼んだが、どうも変な感じになり、スノークの願いを使って元に戻してくれました。

 

トフスランとビフスランは「なんで飛行おには魔法で自分の願いを叶えないの?」と質問したら、飛行おにから「自分の姿を変えることと他人の願いをかなえることしかできない」と。

 

そうしたらトフスランとビフスランは飛行おにのために願いました。

「ルビーの王様と同じルビーを出して飛行おににあげる」

 

ルビーの王様と同じく大きくてきれいなルビーが出てきました。ルビーの女王でした。

飛行おには大喜びでムーミン谷のほかに人や動物にも願いを叶えてあげました。

 

深夜になり、みんなは家に帰りました。朝に飛行おには世界の果てに立って行きました。

こうしてムーミン谷に秋が訪ねます。そうしないと春が巡ってきませんね。

 

『たのしいムーミン一家』完。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

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