5分で読むムーミン小説:たのしいムーミン一家(5)

公開日:2018年1月9日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

早くもムーミン谷は晩夏の8月を迎えました。

 

 

小さな夫婦……

ある朝早く、トフスランとビフスランの小さな夫婦が山越えしてムーミン谷にやってきました。大きいなスーツケースを持って。

 

二人は食べ物を探しにムーミン屋敷に接近。地下倉庫に入っていきました。二人の言い方にちょっと癖があり、理解には少し難しいので、ヘムレンさんが二人の補助役となりました。

 

ムーミンパパ、ムーミンママは二人のために寝どころを用意し、二人はムーミン屋敷に住み着くようになりました。

 

 

 

 

 

魔物モランが来ます!?

トフスランとビフスランの二人はいつも離れることなく手繋いで移動します。その同時に絶対にスーツケースから目が離れることがありません。

 

二人は突然「モランは来るよ」「モランは怖い魔物だ」と言い出し、ムーミン一家のみんなは急いで対応しました。大きな家具で戸を閉めたり、戦える武器を用意したり大騒ぎでした。

 

深夜、ムーミンたちは少し休んでいる間に、ジャコウネズミが閉まったドアを開けようとすると、アラームの仕掛けに引っかかり、大きな警報音が響き渡り、みんな起きてしまいました。

 

急いで降りてジャコウネズミに「モランは?」と聞くと、ジャコウネズミから「ただ外で星を見たいだけだ」と返事が来ました。みんなはイライラしてうんざりでした。

 

しかし、ドアを開けた瞬間、外にモランがいることに気づきました。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

モランがほしいものとは?

モランは、身動きもせずに階段の下の砂利道に座って、まん丸い死んだような目でじっとムーミンたちを見つめていたのです。特別に大きいというのではないし、そう危険とも見えませんでした。

 

しかし、みんなはモランが危険なものだと感じています。

誰一人食って掛かっていく勇気はありませんでした。暫くすると、モランは去っていきました。座っていたあとは、真っ白に凍り付いていたのです。その夜、モランが再び来ることがありませんでした。

 

翌日、ヘムレンさんはトフスランとビフスランから、「そのスーツケースはモランのものだ」と聞き、ムーミンママに話しました。そうしたら、ムーミンママはこれが難しい問題だと重い、スノークに問題の解決を依頼したほうがいいと勧めました。

 

 

スノークによる裁判

スノークが話を聞くとすぐに裁判を開きました。

トフスランとビフスランは被告席につき、ヘムレンさんは被告弁護人、その場にいないモランは原告。

 

様々な話を交わし合い、「スーツケースはトフスランとビフスランのもので、その中身がモランのものだ」ということがわかりましたが、結論が出る前にモランが来ました。

 

スノークはモランに「スーツケースの中身を売らないか」と提案し、最終的にスノークがニョロニョロの島で見つけた「金の山」とムーミン屋敷にある「魔法の帽子」で取引が成立し、モランが帰っていきました。

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

続く。

 

※参考書籍:『たのしいムーミン一家』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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