5分で読むムーミン小説:ムーミンパパの思い出(6)

公開日:2018年1月29日  更新日: 2020年01月02日 関連分類:

深海の大ピンチを凌いだムーミンパパたちは帰り道に着きました。

その途中に……

 

まさかあの気弱なロッドユールが一大事を自分で決める!?

陸地に向かう途中、まさか王様が乗っているボートに出会いました!

 

「ロッドユールが結婚する!」

 

と王様が言いました。どうやら家来を信頼できず、自分でボートを漕いできたようです。

 

※参考書籍:『ムーミンパパの思い出』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、小野寺百合子/訳、1990年発行

 

何も自分で決めることのできないロッドユールをよく知っているフレドリクソンは信じられず、何度も聞き返しました。

どうやらロッドユールはソースユールという子と一瞬にして恋に落ち、フレドリクソンたちが返ってくるのを待てずに結婚したようです。

 

しかも、披露宴に7千匹のニブリングを招待したようです。

王様は自分の国の森や土地は7千匹のニブリングに噛み尽くされないかと心配してイライラしていました。

 

おまけにヘムレンのおばさんにも招待したようです。

 

 

桟橋に着いたら、そこにロッドユールとソースユールがいました。

 

ニブリングたちとヘムレンおばさんへの招待状の話を確認したら、どうやらロッドユールはもし彼らに連絡行かなかったら彼らは寂しい思いをするだろうと思いやって招待したそうです。

 

しかし、ムーミンパパはすごく困りました。

 

ロッドユールの盛大な披露宴と意外なゲスト

7千匹のニブリングとヘムレンおばさんが乗る貨物船が時刻通りに着きました。

 

しかし、降りてきたのはただニブリング1匹と一つの包みだけでした。

 

「あれは、ぼくたちの古なじみのニブリングなんです。」とムーミンパパが驚きながら言いました。

 

久々の再会です!

 

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ニブリングはヘムレンおばさんからの手紙を預けたことで、みんなに向かって手紙を読み出しました。

「とても結婚式に来たいけど、ニブリングたちとの生活と教育遊びが楽しくてしょうがないので、離れたくない」とのことです。

どうやらニブリングたちは教育遊びが大好きのようです。

 

ロッドユールはニブリングに包みを開けるよう頼み、ニブリングは包みを開けました。

 

すっかりニブリング女王になっているヘムレンおばさんの実物大の写真が出てきました。写真の縁はスペイン純金でできており、トパーズと橄欖石で作ったバラの花が隅々についていました。写真の周りに小さなダイヤモンドが並ぶほど高級なプレゼントでした。

 

雨が降り続き、希望の感じないムーミンパパの灰色の日々

結婚式が無事終わり、秋になり、王様の島は霧に包まれ、大粒の雨が降り続いていました。

 

大きいな嵐が来てミムラの家が飛ばされ、ロッドユーロのコーヒー缶は雨に吹き込まれたので、みんながムーミンパパの操舵室に引っ越し、みんな一緒の生活が始まりました。

 

親友が村を出て結婚したり、王室の発明家になったりして冒険家を目指すムーミンパパは孤独を感じ始めました。

もともと誰も見たことのないことを見て、とんでもない大きいことをやる人たちが突然どうでもいい生活中の細かいことしか話さなくなりました。

 

天気がとてもひどく、雨は降り続き、強い風は吹き荒れていました。

ムーミンパパはその孤独感から気持ちが落ち着かなく、海辺に出かけました。

 

※参考書籍:『ムーミンパパの思い出』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、小野寺百合子/訳、1990年発行

 

ムーミンパパの人生を変えてしまう大切な出会い

その時、突然一枚の板切れに捕まった一人の人が波に流され漂ってきました。

 

ムーミンパパは早速助けに海に入り、この人を浜に上げました。

ちゃんと見たら、自分と同じような一人のムーミンで、すごく美しくてかわいい女のムーミンです。ハンドバッグを持っていました。

 

女のムーミンはハンドバッグを開けて何かを探し、あるものを取り出しました。

 

「海が白粉を台無しにしたようよ」と。

 

「だけど、そのままだって君はきれいだよ」とムーミンパパが言いました。

 

 

これ出会いでムーミンパパにある無鉄砲で自由な勇気が自分からなくなりました。

これでムーミンパパの思い出の記は終わりました。

 

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『ムーミンパパの思い出』のエンドログ

ペンをテーブルに置いたムーミンパパはムーミン、ムーミンママ、スナフキンとスニフに囲まれていました。

 

みんなから「ムーミンパパの思い出」の記の完成にお祝いの言葉をもらうその瞬間にドアが3回ノックされました。

ドアを開けたら、まさかのフレドリクソンでした!

 

「ここを見つけるのにゃ、少しばかり時間がかかったぜ。やあやあ」と。

 

フレドリクソンのリュックからお化けが出てきて、外にも何人かの親たちが待っていました。

 

「誰の親たち?」とスナフキンとスニフが叫びました。

 

ロッドユール、ソースユール、ヨクサルとミムラ一家が外にいました。

フレドリクソンはムーミンママからもらったラムトディの入ったコップを高く上げて大声で言いました。

 

「あした、また、冒険を続けます。私たちは、海のオーケストラ号で飛ぶんです。みんな、揃ってですよ。パパたちも、ママ達も、子供たちも。」

 

※参考書籍:『ムーミンパパの思い出』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、小野寺百合子/訳、1990年発行

 

新しい門の扉が開かれます。不可能を可能にすることもできます。新しい日が始まるのです。そして、もし人がそれに反対するのでなければ、どんなことでも起こり得るのです。

 

※参考書籍:『ムーミンパパの思い出』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、小野寺百合子/訳、1990年発行

 

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