ムーミン物語の中で、モランは魔物的な存在です。
「身の周りを凍らせる」ことと「ほとんど話さない」ことで、誰も彼女に近付くことができず、理解することもできません。
しかし、よく考えると、そのような特徴を持つモランも実に人間社会に良く存在している人を表しているかもしれませんね。
※写真はMoomin.comより引用。
モランとは?
モランの英語名は「The Groke」で、ムーミン谷の横にある寂し山に住んでいます。
彼女は大きいな体を持っており、体が緩い革か服に覆われています。その革/服は足元まで届く長さなので、彼女の足をよく見れません。
モランの最大な特徴は「周りのものを凍らせる」ことです。歩いてきた道は凍り付き、彼女が1時間でも座った場所は永遠に植物が生えることができません。
彼女に少しでも近付いたら厳しい寒さに襲われます。彼女と接触する行為はまさに自殺のようなことです。
また、モランはほとんど言葉を話しません。その理由はわかりませんが、彼女はよく鳴き声をします。時々遠くにいても聞こえるほどです。
※写真中の製品:幻の ムーミン シート: スナフキン / ヴィンテージ品 / フィンランド 北欧
モランの登場
ムーミンのアニメでモランが初めて登場したのはトフスランとビフスランがモランから盗んでトランクに入れて運んでいる巨大ルビーを追いかけてムーミン谷に来た時です。
巨大なルビーを追いかけることは単純に自分のものを取り返したい、もしくは自分の財宝をなくしたくないように見えますが、実はもっと深い意味が秘めているかもしれません。
下記の記事内にもあるように、そのルビーは原作者トーベ・ヤンソンの秘密な愛を象徴しているものだそうです。
もしかしたら、モランもこの世に公開できない愛を探し求めているかもしれませんね。
参考記事:ムーミンの裏側の話:原作者トーベ・ヤンソンの思う「愛」「戦争」と「ムーミン」とは?(二)
他にムーミン谷の冬にも登場したことがあり、友達を求めている姿がまさに彼女の寂しい心を表しています。
モランが表す人物
モランは全てを凍らせる魔物的な存在ですが、実によく考えて連想してみると、我々の周りにもこのような人がいませんか?
いつも自分の世界に入っていて、自分の好きなものがあり(マニア的な)、人とのコミュニケーションが非常に苦手な人は何人かいるでしょう。
そのような人には自分の独特な世界があるため、他人がなかなか入ることが難しいです。また、人とのコミュニケーションが苦手で空気を読むのも不得意で、様々な挫折の末、話さないことを選んでしまいます。
実に彼らも我々と同じように寂しさを感じ、人間の心を持ち、少しは理解してほしい気持ちはあります。
ムーミンの物語を見ると、原作者のトーベ・ヤンソンはまさにこのような人を表現していることがわかるでしょう。
人と話すのが嫌いで人と話さないモランは灯りが好きです。そんな彼女は「ムーミンパパ海へ行く」の中でムーミン一家が付けた灯りに追いかけ、島まで行きました。
ムーミンは彼女のために灯りを付けたら、モランは少しだけ暖かくなりました。
実はモランがほしいのはほんの少しのことだけかもしれません。
また、モランはほとんど人を傷つけることをしていません。
全てを凍らせてしまう能力を持ちながらも無理やり他人や他の生物を凍らせることはほとんどありません。
もしかしたら、モラン自身は魔物ではなく、普通の生物だけで、魔物に見なしてしまうのは我々の考え方だけかもしれません。
最後に
モランを魔物としてみたらムーミンの物語もより緊張感が増し、より物語の内容を楽しめるようになるかもしれません。
しかし、色々考えると実にとても深いことを表しているキャラクターかもしれませんね。
そう思いませんか?
ムーミンキャラクターの紹介★
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「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
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