5分で読むムーミン小説:ムーミン谷の仲間たち(3)

公開日:2018年3月3日  更新日:2020年1月2日  関連分類:

外に飛び出たフィリフヨンカは気が付いたら砂の上に座り込んでいました。

嵐は相変わらず荒れ狂っていました。

 

ところで、気が付いたらあのやましい音は消えてしまい、嵐は去っていきました

 

家の中では、何もかも壊れて汚れてしまったり、潰れてびしょぬれになったりしていました。

全てを元にするにはたくさんの修復作業を何週間もしなければいけません。

「いや、そんなことするもんですか!」と彼女は叫びました。

 

東の水平線は日の出を待ち構えています。

その途端にフィリフヨンカはあの大竜巻を見たのです。

それは明るく光っていて、くるくる回っている白い雲の柱でした。

 

※写真は書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の仲間たち』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

その果てもしない高い柱は音もなく力強く回りながらのろのろとこちらへ近寄って来るのでした。

竜巻は彼女の近くの岸辺へ上陸し、彼女の横を通りました。

 

ヘムルの家に通り、屋根、家具、灰皿敷き、写真立て、お茶セット全て巻き上げられ、消えていきました。

 

「なんて不思議でしょう!何か繕ったり、修理したりするものも何もさっぱり飛ばされてしまったのだわ!」と彼女は考えました。

 

嵐の後に残った散乱な世界を静かにフィリフヨンカが見ていると、ガフサ夫人が来ました。

「怖かったわね。なんていう一夜だったのでしょう!私、あなたのことばかり考えていましたわ。だって私この目で見たんですもの、あれがやってくるのを。ああ、あなたのあんなに素晴らしい品物が!美しいお家が!」

 

 

「それはご親切様」

「だけど、本当のことを言うと、もしご心配でしたら、すすぎ水の中にちょっぴり酢を入れるのが一番よくてよ。そうしたら色がさめませんの!」

そういってフィリフヨンカは砂の上に座ると涙をこぼしながら笑ったのです。

 

 

(4)世界で一番最後の竜(スナフキンとムーミンの友情)

ある日、ムーミンが庭で遊んでいると、ガラス瓶で池の底の泥にある虫を捕まえてゆっくり見ようとしたとき、何か変なものを捕まえてしまいました。

 

※写真は書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の仲間たち』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

じっくり見ると、小さな竜ではありませんか!

その竜はマッチ箱ほどの大きいさで、小さい頭はエメラルドグリーン、二つの目はレモンイエロー、6本は足は金色で緑色の指が付いています。

 

ムーミンは竜を人に慣らしてから人々に見せようと考え、こっそり瓶を部屋に持ち込もうとしましたが、裏口でリトルミイに出会い、気づかれてしまいました。

「何を持ってるのよ。何が入ってるの?どういうわけで隠すの?」とリトルミイが言いました。

 

ムーミンは返事せずに部屋に戻り、瓶のふたを取りました。

瓶から飛び出した竜は小さな熱い煙の雲を吐き出しました。

「あっちちちち…….」ムーミンは声を上げてやけどしました。

 

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ムーミンは竜と友達になりたくて乾いたパンケーキやバターが塗られたパン、リンゴを出したが、竜は食べずに窓のほうへ飛んでいきました。

 

ムーミン一家が食事をするときにリトルミイに何か隠そうとしていることをばらされながらもうまくごまかし、食事後ムーミンはスナフキンに会いに行きました。

 

スナフキンも竜を見たことないので、部屋に連れてきました。

 

竜は窓のカーテンの高いところに留まって降りてこないので、ムーミンは捕虫網を出して竜に伸ばしたら竜が飛び降りてムーミンの耳に噛みついてスナフキンの肩にとまりました。

 

「おかしい奴だな。体中熱いぜ」とスナフキンが言ったら、ムーミンが答えました。

「きみが好きだからさ」

 

※写真は書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の仲間たち』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

スノークのお嬢さんが来たのでムーミンは竜をベランダに出してママとみんなにも見せました。

その時、リトルミイがおばさんのところから帰ってきて、みんながいるベランダのテーブルに置かれてあるお菓子に手を伸ばしたら、竜が突然飛んできてリトルミイの足に噛みつきました。

リトルミイは文句を言いながらも、ムーミンはお菓子の上にあるハエを食べたいだけだと弁解したが、結果的に竜はスナフキンの近くに行きました。

 

ムーミンはあきらめて竜をベランダに置いて、自由にしてもらうことにしました。

たぶんスナフキンのところに行っていると思いながら。

 

やはり竜はスナフキンのところに来ていました。

スナフキンは竜にどこかへ行ってもらいたいが、そんなことを口で言っても竜はその通りに動かないと知っています。

 

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釣りをしていると、あるヘムルが船乗ってきました。

スナフキンは釣った魚を少し彼に分けると、ヘムルから何がほしいかと聞かれ、スナフキンは眠っている竜をできるだけ遠く連れて行ってほしいとお願いしました。

 

スナフキンは竜を紅茶沸かしに入れ、ヘムルにたまに水やハエを中に入れ、紅茶沸かしがたまに熱くなるかもしれないので注意してほしいと伝えました。

 

その後、スナフキンは釣りを続け、ムーミンが来て竜のことを聞きました。

竜は来ていないよ。子供の竜は気まぐれでハエを追いながらどこかに行ってしまったんじゃないか?」とスナフキンが言いました。

 

ムーミンはスナフキンが新しい浮きを作ったことに気づき、スナフキンは明日にもムーミンに新しい浮きを作るから一緒に釣りをしようと誘いました。

 

「もちろんさ」とムーミンは答えました。

 

続き。

 

※参考書籍:『ムーミン谷の仲間たち』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、山室静/訳、1990年発行

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。

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Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

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