フィンランドには広大な森があり、毎年様々なベリーが実ります。
黒いベリー、紫色のベリー、赤いベリー、オレンジ色のベリー、高い木が実るベリー、低い木が実るベリー、草のような木が実るベリーなど様々な種類があります。
下記の記事では一部フィンランドでよく見かけるベリーを紹介してきましたが、今回はもう少し別の種類を紹介していきます。
参考記事:フィンランドでよく出会う4種類のベリー ブルーベリー、リンゴンベリー、ラズベリー、クラウドベリー
参考記事:ヘルシンキ市内でよく出会う4種類のベリー クロスグリ、アカスグリ、ローズヒップ、チョークベリー
参考記事:フィンランドでよく見かけるベリーを紹介!(3)毒あり・毒なしを見分けよう!
ズルカマラ(Bitter nightshade)
ズルカマラはつる植物の一種で学名「Solanum dulcamara」、ヨーロッパ、アメリカ、北アジアなど広い範囲で生息しています。
フィンランドでは主に南部と南沿岸辺りで見つけることができます。
通常は他の植物にくっつけて生きます。
高さは大体1~2メートルほどです。
ベリーは赤色で見た目がトマトに近いです。
未熟のベリーは緑色で、成熟していくと黄色、赤色と変わっていきます。
ベリーには毒性があり、食べる量が少ない場合は口の中の苦み、胃の不快感、頭痛などの症状を引き起こします。
見た目がおいしそうなのでよく子供に間違って食べられます。
セイヨウイソノキ(Alder buckthorn)
セイヨウイソノキは学名「Rhamnus frangula」で、ヨーロッパ全土や中央アジアで生息しています。
フィンランドでは中部、南部、東部に広く分布しています。
木自体は3~6メートルまで成長します。
葉っぱは先端が尖る卵状の形状をしています。
情報・写真引用:luontoportti.com
未熟のベリーは緑色で、徐々に赤色に変わり、秋になると黒、深い紫色になり、表面に光沢があります。
大きさは大体6~10mmです。
ベリー含め、植物全体には弱毒性を有しますが、少量の食用は症状も出ないかもしれません。
情報・写真引用:luontoportti.com
February daphne(ジンチョウゲ科)
February daphneは学名「Daphne mezereum」で、ヨーロッパと西アジアに分布し、フィンランドでは森の中で見つけることができます。
植物自体は1.5メートルほどの高さで、葉っぱは柔らかくて細長いです。
ベリーは7~12mmほどのサイズで鮮やかな赤色で目立ちます。
しかし、ベリーも植物全体も強い毒性があります。
ベリーを誤って食べると口やのどに強い焼灼感に襲われ、他に吐き気、下痢などの症状も現れる可能性があります。
情報・写真引用:luontoportti.com
クルマバツクバネソウ(Herb-paris or true lover’s knot)
クルマバツクバネソウは学名「Paris quadrifolia」で、ヨーロッパからアジアの温帯や寒帯エリアで生息しています。
植物自体は低く、高さ約40センチほどで、葉っぱは3~8枚しかありません。
通常は4枚の葉っぱがそれぞれ向かい合って生えることが多いです。
花やベリーは通常植物の真ん中に1個しかありません。
ベリーは深い紫色で外見はブルーベリーに近いです。
ベリーや植物全体には強い毒性があり、少量の食用でも症状が出ます。
ただし、ベリーの味がまずいので誤って食用してしまうことがほとんどありません。
バーンベリー(baneberry)
バーンベリーは学名「Actaea spicata」で、植物の高さ30~60セントほどの低い木です。
フィンランドではほぼ全土で見つけることができます。
特徴は縁がギザギザ状の葉っぱです。
情報・写真引用:luontoportti.com
未熟のベリーは緑ですが、熟すると黒くなります。
ベリーには毒性があり、植物全体の中で最も毒性の高い部分です。
特に人間の心臓に悪いので、食用すると最悪死に至ることもあります。
情報・写真引用:luontoportti.com
ヒメマイヅルソウ(false lily of the valley or May lily)
ヒメマイヅルソウは学名「Maianthemum bifolium」で、フィンランドではラップランドを除き、森で見つけることができます。
植物の高さは20セントほどで小さいです。
情報・写真引用:luontoportti.com
植物の大きさも花の並び方も葉っぱの形もよくスズランに似ていますので、英語では「偽のスズラン」と名付けられています。
ベリーは秋に熟し、赤色や深い赤色になります。
ベリーには強い毒性があり、少量の食用でも危険性があります。
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