現在、フィンランドでは学校給食が無料ということは当たり前のこととされていますが、ヨーロッパ規模ではかなり例外のことです。
スウェーデンを除いて、ヨーロッパの小学生は主にサンドウィッチなどの軽食スナックを食べるか、食事のために家に帰ります。
子供の好きな食べ物は様々で、栄養に関するフィンランドの推奨事項ではその成分を避けるべきなのか、そしてどんなメニューだと子供が好んでよく食べるのかとアドバイスされています。
アレルギーなどの理由で食べれないものがある子供には別のメニューも用意されたりと、昔では考えられないほど。
そして費用も大切です。
フィンランドの自治体では、栄養価が高く、多様で美味しい食事が1日2ユーロ未満の予算で提供されています。
合計額は少額ではありますが、今日の学校給食メニューはこの50年ほどでかなり変わりました。
皆んなでジャガイモやベリーを集めよう!から給食が無料になるまで
写真引用:https://yle.fi/
1900年代の初頭では、学校給食は「定期的にではなく時々」と散発的なものであり、貧しい家庭の子供だけが受けれる給食でした。
1920年代には農村部の学校にキッチンの建物が建てられ始め、
ジャガイモやシリアルなど、その他の食料は村のお金持ちの家から寄付されることがよくありました。
1960年代まで、フィンランドの学校ではジャガイモを育てる日を1週間ほど開催していただけでなく、
時に多くの学校では、生徒たちがクラス単位でリンゴンベリーやブルーベリー、秋にはキノコを学校の台所に集めていたことも。
1943年、世界で初の試みがフィンランドの法律で可決します。
自治体が小学生に毎日無料で食事を提供するという義務です。
この法律の移行期間は5年。
最初に無料の学校給食を始めたのはヘルシンキの市立学校でした。
ですがその移行期間、給食費がまだ支払われていた学校ももちろんあり、
残念ながら実際のところ、100%全ての学童に無料の給食を提供されたのは実際、1977年以降になります。
1950年代のフィンランドの学校給食メニュー
1955年11月に導入されたメニュー。
- 月曜日:ライ麦のポリッジ・牛乳・ライ麦パン
- 火曜日:ヤモリナのポリッジ・牛乳・ライ麦パン
- 水曜日:肉スープ・牛乳・ライ麦パン
- 木曜日:豆スープ・牛乳・ライ麦パン
- 金曜日:米のポリッジ・グラハムパン作ったサンドウィッチ・チーズ・ライ麦パン
- 土曜日:大麦のポリッジ・牛乳・ライ麦パン
この11月、政府は2週間の食事メニューを承認しました。
肉スープを3日間、豆スープを2日間、
そして4日間のお粥に2日間のサンドイッチなどの簡単フード。
1960年代のフィンランドの学校給食メニュー
長い間、学校の食事は「スプーンフード」と言われる、お粥やスープなどでした。
フォークとナイフがスプーンの横に並びだしたのは1968年からです。
- 月曜日:ひき肉とマカロニのオーブン料理・トマトソース
- 火曜日:ソーセージスープ
- 水曜日:肉とジャガイモのオーブン料理・ビーツサラダ
- 木曜日:ほうれん草スープ・スナックキャロット
- 金曜日:レバーのクリーム煮・ジャガイモ・カブの野菜スティック
- 土曜日:魚のスープ
60年代、ヘルシンキで最も大きい学校には1500人もの生徒が通っており、学校は2つのシフトで運営されていました。
通常のお昼時に給食を食べれるのは小学生の小さなグループのみで、
食事のシフトは、朝のグループは8:35から、最後のグループは15:30に食事をとる順番です。
この時のメニューは土曜にも食事を提供していますが、
60年代後半から70年代にかけて週5日制とシフトチェンジし始めます。
1970年代のフィンランドの学校給食メニュー
70年代に入り、メニューのバリエーションの幅がグッと広がります。
- 月曜日:オオムギのポリッジ・フレッシュジュース・プロセスチーズ
- 火曜日:レバートジャガイモのオーブン料理・カブとニンジンのサラダ
- 水曜日:鶏肉のクリーム煮・ジャガイモ・黒すぐりジャム
- 木曜日:ひき肉とマカロニのオーブン料理・トマトピューレ・紫キャベツのサラダ
- 金曜日:肉のスープ・フルーツ
他にはチキンカツやリゾット、魚の切り身や平たいハンバーグのようなものも登場し、
更にこの70年代には、乳糖不耐症や糖尿病、アレルギーなど特別食が必要な子供向けの食事も別メニューで作られ提供されるようになります。
1980年代のフィンランドの学校給食メニュー
1980年代になると、食材に国際的な風味が加わり、メニューも多様化しました。
- 月曜日:魚のオーブン焼き・マッシュポテト・ビーツ
- 火曜日:パースニップのオーブン料理・ニンジンサラダ・カッテージチーズ
- 水曜日:肉のスープ・デザート
- 木曜日:鶏肉のクリーム煮/鶏肉とフルーツの料理・米・キャベツとニンジンのパイナップルサラダ・黒すぐりデザート
- 金曜日:血のパンケーキ/ほうれん草パンケーキ・紫キャベツサラダ・アイスクリーム
上記ようなメニューは1988〜89年のもの。
1984年、小学生のお気に入りメニューは
フィッシュフライ、ミートボール、ひき肉とマカロニのオーブン料理、チキン料理、そして豆スープ。
1980年後半のフィンランドは経済ブームで学校の食糧にも反映され、チキンレッグも登場しました。
しかし、1990年代に入り不況の時代となるとチキンレッグもメニューからなくなります。
1990年代〜のフィンランドの学校給食メニュー
この頃、ビタミンAをめぐる論争があり、90年代後半にはレバーが給食メニューから外れます。
スパイスとしてディルが使われていたり西洋わさびも以前から使われることがありましが、
これらも90年代初頭にヘルシンキの市立学校からなくなりました。
90年代前半、まだレバーがあった頃のメニューはこちら。
- 月曜日:ひき肉ソース・マカロニ・生サラダ
- 火曜日:豆スープ・黒パン
- 水曜日:チーズバーグ・ブラウンソース・ジャガイモ・ニンジンとパイナップルのサラダ
- 木曜日:サーモンとジャガイモのオーブン料理・ビーツとセロリのサラダ
- 金曜日:レパーパイ・マッシュポテト・キャベツとリンゴンベリーのサラダ
2010年以降、現在進行形のフィンランドの学校給食メニュー
ヘルシンキで学校給食メニューにベジタリアンフードのメニューが追加され始めたのは2011年1月から。
アレルギーや宗教的理由で食事の内容が制限される学生が増えるにつれ、メニューリストにもどんなものが含まれ・含まれない料理なのか、表示されるようになりました。
- 月曜日:ミンチミートソース M L K(M L S K)/豆ミートソース M L G K・ダークパスタ・サラダ
- 火曜日:魚のスープ L G N S K/ビーツピューレのスープ L G K/西洋わさびのクレームフレーシュ L G K・野菜・パン
- 水曜日:ほうれん草のパンケーキ L・ナポリサラダ L K・リンゴンベリーソース/彩り野菜のバーグ M L G K・ハーブソース L G N S K・マッシュポテト L G K・サラダ
- 木曜日:鶏肉とジャガイモのオーブン料理 L G N S K/野菜リゾット M L G K・サラダ・パン
- 金曜日:肉と根野菜の煮込み料理 M L G N K/豆と根野菜の煮込み料理 M L G K・ジャガイモ・サラダ
- M:牛乳を含まない
- L:乳頭を含まない
- K:卵を含まない
- S:豚肉
- N:牛肉
- G:グルテンを含まない
2018年秋学期以降では、メニューに「VEG」の表示も追加され、これはヴィーガンフードの意味を表します。
2015年、ヘルシンキの小学生に1番人気だったメニューは、、、
ヘルシンキサービスセンターの調査によると、
小学生が好きな給食メニューの1位は、白身魚のフライだったそうです。
2位には野菜の入ったトルティーヤ、3位はほうれん草のパンケーキだったそうです。
2017年には野菜や魚、ライトミートの追加と、赤身肉の削減を検討されたのだとか。
日本でも食育が大切とされおり、決められたコストの中で、
出来るだけ美味しく栄養のバランスが取れたメニューを栄養管理士の方が頑張って考えたりと
現在では日本も昔と今ではびっくりするほど給食メニューが違います。
フィンランドと日本、食文化は違えど子供達の健康と成長、そして満足する食事を与えたいと思う気持ちは同じです。
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)