フィンランドの冬至、実はクリスマスにも関係があった

公開日:2019年12月22日  関連分類:

 

フィンランドの冬は夏と比べると、とてもとても長く暗い季節。

12月中はまだまだ本格的な寒さではありませんが、初雪は既に迎えた頃。

 

11月は祝日やイベントなど何もない、そして雪も積もらない、本当に気分も天気も暗い月でフィンランド国民も気分がやや下がり気味。

 

12月はフィンランド独立記念日クリスマスがありますから気分が一気に上がる冬となります。

 

 

 

 

フィンランドの冬至は日本と同じだが特別なことはしない

日本もフィンランドも北半球にあるため、冬至の日は同じになり2019年12月22日はフィンランドも冬至です。

 

 

ヘルシンキではこの日の日照時間はわずか5時間49分4秒。

 

そして、サンタクロースで有名なロバニエミでは日照時間はもっと短くなり、お昼間の2時間ほどだけ太陽が出る日になります。

フィンランドのもっともっと北の方だと全く太陽が昇らない地域もあるんですよ。

 

 

日本では冬至の日にはゆず風呂に入ったり、カボチャを食べたりする風習があると思いますが、フィンランドでは冬至の日には特に何もしないのが一般的です。汗

 

 

しかし、スカンジナビアではキリスト教が伝わる前の時代の冬、当時クリスマスがない代わりに冬至は大切なお祝いの日でした。しかし、12月ではなく翌年の1月13〜15日。

 

 

ちなみに、フィンランド語で「クリスマス」とはヨウル(Joulu)というのですが、この言葉、実は古代北欧の言語「ヨル(Jól)」に由来していて冬至を祝うことを意味していた言葉です。

 

現在のフィンランド語で「冬至」はタルヴィパイヴァンセイサウス(Talvipäivänseisaus)と言いますが、今日世間では、まぁあまり耳にすることはありません。

 

 

寒く、暗いことに興味を向けるより、やはり夏至の明るく暖かい日を祝うことの方が比べ物にならないほど重要なのです。

 

 

フィンランドで生活すると太陽の大切さが身にしみる

冬に曇っていると、更に太陽を拝むことができなくなってしまうフィンランド。日本にいれば気づきはしないかも知れませんが、太陽からは色々なものを人はもらっています。

 

 

朝、早起きするには太陽の光が大切です。日光を浴びることにより、体内でセロトニンがつくられ目覚めることが簡単になります。

人間の体内時計は25時間周期で動いているので、これを24時間のリズムに調整するためにはとても大切なもの。

 

 

しかし、北欧フィンランドの冬は太陽光を浴びたくても日照時間が非常に短いため、体内でセロトニンをつくることが難しくなります。

 

すると、朝起きることが難しく、睡眠時間が長くなったり、甘いものを欲したりする人が多くなります。

 

ケーキがいつもより増して美味しく感じて、、、太るわぁーーー。汗

いや、これは気のせいかも知れません。笑

 

 

しかし、朝の目覚めがかなり悪くなるのは確か。

ですので、フィンランドでは「ライト付きの目覚まし時計」がこの時期よく売れます。

起きる時刻になるとライトが眩しいくらいに光る時計です。

 

これがあるのとないのとでは、目覚めが違うのは確かで、太陽光でなくとも光の明るさで朝はまだ起きやすくなります。

 

 

そして次に、太陽の日差しから人が普段得ているもの、ビタミンです。

特に、ビタミンDがフィンランド人には不足しがち。日本だと、冬でも太陽が出ていますからそんなにビタミンDをサプリメントで摂取する方はいないのではないでしょうか。

 

 

フィンランドでは特に冬、生まれたばかりの赤ちゃんから

「ビタミンDを摂りましょう!」

と推薦されています。

 

薬局へ行くと、ビタミン剤が陳列さているコーナーにはビタミンDの種類がたくさん!ご旅行に来られる方はその多さにびっくりされることでしょう。

大人は錠剤で摂取できますが、赤ちゃんお場合は液状のものになります。

アロマ液のボトルを思わせるような小さな容器に入っていて、振ってからスプーンにとってあげたり、ミルクや離乳食に混ぜてあげたりします。

 

 

 

 

フィンランド人は冬至よりもクリスマスを目安にする

「いつ頃から段々と明るくなるの?」

フィンランド人に聞いてみると、ほとんどの人が冬至を目安にするのではなく、

 

「クリスマスが過ぎたら段々と明るくなって来るからね」

 

と言います。

本当に冬至、忘れられてるわぁ。笑

 

 

どのように日が長くなっていくかというと、

 

2020年6月21日の夏至まで、北半球の日数は毎日平均して3分20秒ずつ長くなります。

 

冬至は1日の長さは最も短くなりますが、3月からの日中は毎日5分ずつ日照時間が長くなります。(無論、南半球では逆です)

 

 

 

 

夏に日光浴しまくるフィンランド人の気持ちがわかる

フィンランドに移住して、最初の冬は日本で体験できなかった「日照時間が短い冬」に好奇心が勝ち、難なく過ごせましたが、、

長く住んでみるとやっぱり太陽のありがたみをしみじみ感じます。

 

 

夏になると日光浴をする人が多くなるフィンランド。

 

フィンランド移住当初に思ったことは「紫外線はお肌の敵よ!ありえない!」なんて思ってましたが、気づけば自分も夏に日光浴するようになっていたと言う。笑

 

 

もちろん、紫外線はお肌に悪いことは確かですが、ここぞとばかりに夏には “光合成” して身体に蓄えております。笑

 

神秘的な北欧フィンランドの冬も素敵ですが、やっぱり私は断然、夏が大好きです!

 

 

参考・引用:Teteen kuvalehti -Talvipäivänseisaus: Vuoden lyhin päivä

 

 

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