フィンランドの貸し農園Puutarha(プータルハ)を覗いてみよう!

公開日:2018年8月24日  更新日: 2019年12月04日 関連分類:

日本の貸し農園に似ていますが、フィンランドにもヘルシンキエリアを中心に貸し農園プータルハ、Puutarha)が盛んでいます。

 

しかし、それは「農園」だけではなく、場所によって小さいコテージが付いていて、そのコテージで夏を過ごすこともできるのです!

 

果たしてフィンランドの貸し農園はどんな感じでしょうか。少し覗いてみましょう!

 

※低いフェンスで囲まれたのが一つのレンタルエリアです。

 

 

フィンランド貸し農園プータルハ(Puutarha)の起源

フィンランドの貸し農園はフィンランド語で「Puutarha」と言い、「木の庭」という意味をします。

通常は「農園」として使われますが、自分の庭自分のリラックスするスペースとして使われることもごく一般的です。

 

貸し農園制度は本来18世紀にイギリスで初めて行われたが、その後徐々にヨーロッパ大陸に広がっていきました。

フィンランドでは20世紀初期にヘルシンキで初めて設立され、拡大していきました。

 

いくつかの戦争期間中に貸し農園は主に農作物の生産に使用されていましたが、戦後から徐々に娯楽や教育へ使用目的が変わってきました。

 

現在フィンランド各主要都市にプータルハ(貸し農園)が存在し、ヘルシンキ市内だけでも9箇所あります。

 

※橋からプータルハエリアの眺望。

 

プータルハ(貸し農園)の利用システム

プータルハ(貸し農園)は基本的に自治体が土地を提供し、貸出という形でそれぞれのプータルハの管理委員会に貸しています。

そして、非営利組織であるプータルハ管理委員会から各個人に貸し出す形になります。

 

一つのプータルハは約200~500平方メートルの面積を持ち、百から数百の区域に分け、一つの区域は約20~40平方メートルで貸し出します

 

場所によってコテージ小屋があったりなかったりします。

レンタル代は面積や小屋の有無、レンタルの期間の長さなどによって変動します。

 

※地図や使用者名リストも掲示されています。

 

フィンランド中南部の内陸にある「Kangasniemen Siirtolapuutarha」のウェブページ情報によると、1年のレンタル契約で毎月約380~400ユーロ(約5万円、ユーロ=130円)です。

他に数ヶ月、1ヶ月、1週間、1日などの単位でレンタルすることもできますが、短ければ短いほど単価が高くなります。

例えば、1日のレンタル代は50ユーロで(約6500円)、ホテル1泊の価格にとても近くなります。

 

もちろん、プータルハ(貸し農園)のレンタル、レンタル解約、取引などはそれぞれのプータルハの管理委員会によって変わるため、値段や方法は一概に言えません。

 

 

プータルハ(貸し農園)での生活

プータルハは一般的に農園として使われ、フィンランド人が芋、野菜、ベリー類の農作物を植え、秋になる際に収穫するのが多いです。

もちろん、都会に住む人々もこの貸し農園を利用して子供たちに農業体験をさせたり、家族の共同作業によって一緒に過ごす時間を増やしたりしています。

 

筆者も一度友人の貸し農園に訪ねた際に他の農園で農作物の世話をする50代の母と20代の娘を見かけました。

なかなか大変そうな作業ですが、お二人とも楽しんでいた様子でした。

 

※リンゴの木からたくさん実ったリンゴを無料で配っています。「どうぞリンゴを取ってください。是非パイ作りへ」と書かれています。

 

また、貸し農園のスペースを使ってゆっくりのんびり夏の時間を過ごすのも多いです。

ヘルシンキなどに住む人々は遠い田舎のサマーコテージに行くのが難しいなら、近くのプータルハを使ってゆっくり過ごすのです。

 

そのため、多くのプータルハに小さいコテージ小屋があったり、室外の庭にテーブルと椅子があったり、プータルハエリアに共有のサウナバーべーキューがあったりします。

それで人々が緑たくさんの環境の中でゆっくり過ごすことができ、夏を楽しむこともできます

※参考:フィンランドのサマーコテージライフ

 

なかなか面白いフィンランド・ヘルシンキのプータルハ(貸し農園)ですが、是非宜しければ訪ねてみませんか。

もちろん、それぞれの区域はプライベートエリアなので、大声を出したり、プライバシーの侵害になりうる写真撮影などにはご注意くださいね。

 

※敷地内に緑地エリアが設けられることも。

 

ヘルシンキ市中心から近くてアクセスしやすいプータルハ

  • Herttoniemen Siirtolapuutarha
  • 地下鉄Herttoniemi駅より徒歩12分

 

  • Vallilan Siirtolapuutarha
  • トラム6番、8番Paavalinkirkko駅から徒歩3分

 

 

関連記事

夏になるとフィンランドではマットを洗う人が多くなってきます。しかし、その場所は海!海水でベタベタしないのはどうしてなのか?バルト海の塩分濃度は太平洋とどれくらい違うの…...続きを読む
  筆者はフィンランドに住んで今年の夏で満5年で6年目に入ります。   キートスショップのツアーガイドの仕事を始めて2年目です。     ツアーをやってフィ…...続きを読む
実は適切に準備すれば北欧フィンランドの「幸せ」と「満足」を心底から感じることができるサマーコテージに行くことは難しくありません。コテージの旅に適した季節と適切な滞在期…...続きを読む
フィンランドの人々が心休まるところコテージ。季節問わずここで特別な時間を過ごすことはフィンランド人にとって人生生活の一部でもあります。そんなコテージ、実は色々と種類が…...続きを読む
本の貸し農園に似ていますが、フィンランドにもヘルシンキエリアを中心に貸し農園(プータルハ、Puutarha)が盛んでいます。しかし、それは「農園」だけではなく、場所によって小…...続きを読む
フィンランドで昔から愛されているタール(Terva)。タールって?!フィンランドのお土産、男性へあげるのにマリメッコとかだとちょっと女性っぽいし、なんて困りませんか?そん…...続きを読む

お薦めの北欧キッチンタオル

是非使う目的、場所に合わせて自分に合う一枚をお選びください。

記事が見つかりません


記事が見つかりません


記事が見つかりません

ショップコンセプト

1.フィンランド 北欧というと?

フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。

2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。

3.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

4.キートスショップの名前

Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら