フィンランドの食べ物・ありえない!パンの中に魚がギッシリ

公開日:2020年8月5日  関連分類:

写真引用:https://yhteishyva.fi

 

フィンランドの食べ物、日本では考えられないようなものがまだまだあります。

 

以前、猛毒のキノコがフィンランドでは珍味として食されていることを書きましたが、まだまだびっくりするような食文化がここフィンランドにはあります。

 

参考:フィンランドの食べ物・この国だけで食べられる美味しい猛毒のキノコ!!

 

今回は、外見は普通のパンでも切ってみると中に魚がギッシリ入っている伝統的なパンをご紹介しましょう。

 

 

 

 

魚をこれでもかと詰め込んだフィンランドのパン

写真引用:https://www.savonsanomat.fi

 

フィンランドで「カラクッコ(Kalakukko)」と言われるパン、見た目はそのむかし日本の小学校の給食で出てきた素朴なパンを思い出させるところがあります。

 

このパンの存在を知らない人にとっては謎のパンに見えますね。

 

しかし、パンを半分に切ってみると、そこにはムイック(Muikku)と言われるモトコクチマスがぎっしり。

 

写真引用:https://www.nauris.fi

 

初めてこのパンを見た人はとても驚くことでしょう。

 

しかし、食べてみると意外にもパンとこの魚が合うことに気づきます。

 

 

実はこのパン、れっきとしたフィンランドの伝統食品のうちの一つで、2002年よりEU連合の中でも原産地名称保護制度のものとして登録されています。

 

原産地名称保護制度とは・・・

農業に関するヨーロッパの制度の一つで、農産物や食品の原産地名そのものを独占的、排他的に利用できる権利を保護する制度である。(wikipediaより)

 

 

元々はフィンランドのサボ(サヴォ)という伝統的な地方で一般的に作られ食されてきたパンなのです。

 

 

 

 

 

普通のスーパーでは買えない貴重なパン、中身は本当に魚だけ?

 

色々な種類のパンが売っているフィンランドのスーパーマーケット。

 

しかし、このカラクッコのパンだけは別で、普通のスーパーではまぁ見かけません。

 

発祥の地方ではよく見かけるパンですが、首都ヘルシンキだと簡単にはお目にかかれないパン。

 

 

どこで入手できるのかというと、身近なところではオールドマーケットやマーケット広場で時々お目にかかれることがあります。

 

 

なにせ、作るのが大変という理由もあるからなのでしょう。

 

このパンを作るのには最低でも5〜7時間はかかります!

 

 

ライ麦生地に魚とベーコンを敷き詰め、包み込んだら1度目の焼き上げとしてオーブンへ。

 

1時間ほどしたらパンの周りにバターを塗りたくってアルミホイルなどで包み、2度目の焼き上げが5〜6時間。

 

パン生地の中で具を包み焼きするような感じです。

 

 

面白いことに、このパンを焼いている過程で、包んでいるライ麦生地から中の詰め物が吹き出すことがあります。

 

その詰め物のジューシーな液体がオーブン板に流れ出る時に音が鳴ったりすることをフィンランドでは「カラクッコの鳴き声」と言われることが。

 

 

伝統的なものはこのモトコクチマスがメインですが、他の魚が入っているパンもあったり、お肉やカブが入ってるものもあります。

 

 

食べ応えは見てわかるように、ずっしりとお腹にくるのでこれだけで一食分として十分。

 

むかしサボ地方では、遠出をするときや仕事のランチに持っていって食べていたりもされていました。

 

このパンは温かい状態でも冷たい状態でも美味しくいただけるパンなのです。

 

 

 

 

フィンランドではパンに魚という組み合わせはよくある話

このカラクッコのパンだけを見ていると、ちょっと異様にも見えるパンと魚の組み合わせですが、

 

フィンランドではパンと魚という組み合わせは珍しくありません。

 

 

日本のみなさんが「サーモンのオープンサンド」を珍しく思わないように、フィンランドでもまた同じような感覚でこのカラクッコのパンは普通なこと。

 

他にも、フィンランドではニシンの酢漬けをパンの上に乗せて食べる人も多くいます。

 

 

もし、フィンランドへ旅行されたらマーケットでちょっと目を光らせてみておいてください。

 

味見できるチャンスがあるかもしれませんよ!

 

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