写真引用:https://yle.fi/
フィンランドならではの美味しい食べ物は色々と知られていますが、日本人にはまだまだ未知なる美味しいものがこの国には存在します。
今回はものすごく美味しいフィンランドのキノコですが、まさかの猛毒なキノコをご紹介。
一般人にとってもキノコ狩りが盛んな北欧ですが、猛毒すぎてフィンランド以外の国では食用とは認められていないキノコなのでこの国フィンランドだけでしか口にすることができないキノコです。
あなたはこの猛毒キノコを口にする勇気はありますか?
どれくらい猛毒なキノコなのか?
見た目からしてちょっとグロテスクに見えるキノコですが、日本では「シャグマアミガサタケ」という名前があります。
一般的にキノコの季節といえば秋を思い浮かべますが、このキノコは春にみられるキノコ。
もちろん、日本にもあるキノコですが幸い、見た目からして食べようとは思われなかったこともあり、あまり一般的には有名でない種類のキノコです。
フィンランドでは「コルヴァシエニ(Korvasieni)」と言われ、直訳すると「耳キノコ」。
このグニャグニャしたものが耳のように見えることから付けられた名前です。
さてこの猛毒なキノコ、食べてしまうとどれくらい致命的なものなのか???気になるところ。
これが結構びっくりするくらいの危ないキノコなんですよ!
適切な処理をせず、生で食べてしまうと少量でも結構な中毒症状を起こしてしまいます。
生で口にしてしまうと食後7〜10時間後には、吐き気・嘔吐・腹痛・驚くような下痢・痙攣などの症状が現れます。
重症になれば発熱・肝障害からの黄疸・血圧降下・目が勝手に色々な動きを始めてしまい・・・
そして更に脳浮腫・意識障害・昏睡もしくは、腸・腹膜・胸膜・腎臓・胃・十二指腸などから出血・・・
最悪の場合は2〜4日であの世行きに。ヒエー!!!
即座に病院へ駆け込まないと命の保証はありません。
フィンランドではこの猛毒キノコが売られている
写真引用:wikipedia Photo:Ilmari Karonen
こちらはヘルシンキのマーケット広場で売られていた写真。
こんなに危険極まりないもう毒キノコ、その他の国では食用としてはもちろん販売なんて持ってのほかです。
そう、他の国では、このキノコは危険すぎて法律で販売することは禁止されているほど。
しかし、フィンランドでは最も美味しいフィンランドの食品のうちの一つとして名高いキノコです。
2012年の夏まで伝統的な市販のキノコとして扱われており、それ以降はフィンランド食品安全局であるエビラ(Evira)が管理しつつも美味しいと推薦される食用のキノコとしての立ち位置です。
毒抜きの処理をちゃんとすれば、とても良い香りで美味しい味がするのだとか。
現在フィンランドではこの毒抜き処理をされたもの、そして何も処理されていない生のものとが販売されていますが、生の状態で販売されるものについては警告文とキノコの取扱説明書を添付する必要があります。
フィンランド人は自然から自分で採ってくるってホント?!
写真引用:https://www.satakunnankansa.fi/
もちろん、収穫時には自分で森から採ってきて食べる人もフィンランドにはいますが、ちゃんと処理して食べないと危険だということはこの国なら誰しもが知っています。
ですので、見つけたとしても気軽に「採って自分で持って帰ろう」という人は少ないでしょう。それよりも、アンズダケなど調理のしやすいキノコを採ろうという人の方が断然多いのは自然なことです。
しかし、自分でちゃんと毒抜き処理できる人が多いのも確か。
フィンランドでは白樺が芽吹き、景色が緑色に色付くころがこのシャグマアミガサタケの収穫時。
寒い気候の北部ラップランドでは7月に収穫されることもあります。
このシャグマアミガサタケ、実は腐敗菌の仲間のキノコなので、アンズダケやポルチーニのように木からの菌で育つキノコではありません。
ですので、じつはというと自分の庭先に新聞を地面に埋め込んで育てることもできるのです。
そう、このキノコの菌は食物として紙を使います。わおびっくり!
フィンランド人はどうやって調理しているの?
キノコにある毒性のジャイロミトリンという成分、これは水溶性なので「毒を煮出す」という方法で処理されます。
まず、キノコ1kgあたり約6リットルの沸騰した水で10分間、グツグツと煮ます。
でもこれだけではまだ不十分で、また新しい熱湯で更に2回、それぞれ最低5分間は煮ないといけません。
この時に気をつけなければならないのが、煮ている時の蒸気を吸い込んではこれまた危険なので寒気を十分にしなければなりません。
その後、十分にキノコを水ですすぎ、水切りをし、手をよく洗うことが大切です。
このような適切な処理により、毒性のジャイロミトリン約99.5%取り除くことができると言われています。
フィンランド人はこの猛毒キノコ、何料理にして食べるの?
写真引用:https://www.hk.fi
ソテーにしても美味しいですが、フィンランドの一般国民にとってはやっぱりキノコスープです。
フィンランド料理を提供しているレストランで時々目にするこのキノコスープ。
クリーミーなキノコスープはマイルドなこのシャグマアミガサタケの香りと味が楽しめ、フィンランド人が口を揃えて「美味しい」というお料理。
*どんなキノコでも作れるクリーミーなキノコスープをお試しあれ。
見た目とは打って変わってびっくりするような味わいなのだとか。
もし、興味があるのでしたらフィンランドのレストランで味わってみてください。
決して自分で調理しようとしないでくださいね。
ちゃんとした処理をする自信があっても危険なので専門家に任せた方が安全です。
外国人が日本でフグを食べる時と同じような気持ちを味わえるかもしれません。笑
情報・引用:yle.fi -Myrkky vai herkku? Korvasieni jakaa mielipiteet
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「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
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