ムーミンコミックの歩む道とラルス・ヤンソン

公開日:2018年9月4日  更新日:2019年11月30日  関連分類:

これまでにアラビアムーミンマグカップについて記事を読んだことのある方もしくはアラビアムーミンマグカップコレクターの方は、マグカップのデザインがよくムーミンコミックから選ばれていることをご存知かと思います。

 

そのムーミンコミックですが、ムーミン小説の原作者「トーベ・ヤンソン」という名前だけでなく、彼女の弟の名前である「ラルス・ヤンソン」も見かけるときがあるのに気づきましたか?

 

なぜ二人の名前を見かけるのでしょうか?

その理由を探っていきたいと思います。

 

 

ムーミンコミックの始まり

ご存知の通り、ムーミンの小説もムーミンコミックの原作者はトーベ・ヤンソンです。

ムーミンの物語は最初一人のスウェーデン語を話すフィンランド人作家が作った話だけで、世界的に有名ではなかったです。

 

そのムーミンの物語はムーミンコミックの始まりによって世界に名が渡ることができたのです。

 

様々な縁があって1954年より、ロンドン新聞夕刊がムーミン漫画連載を開始しました。

当時世界最大の発行部数を誇るロンドン新聞夕刊に漫画連載ができたことがトーベ・ヤンソン及びムーミンの物語にとってとても大きいな一歩です。

 

原作者のトーベ・ヤンソンは小説を書きながら漫画も構想して描かないといけないので、誰かに手伝ってほしかったです。

そのような背景から、トーベの弟であるラルス・ヤンソンには漫画のセルフのスウェーデン語を英語に翻訳する作業を手伝ってもらっていました。

 

ムーミンの人気が爆発し、様々な仕事が舞い降り、トーベはその頃多忙を極めて時間がとても限られていたことから、ムーミン漫画連載始めてから3年後の1957年から弟のラルスはセリフ付けの作業も手伝うようになりました。

 

トーベとラルスが共同で作成した初めてのコミックは14冊目の『 Moomin Goes Wild West (タイムマシンでワイルドウエスト)』(1957年)です。セリフは姉弟で考え、イラストはトーベが担当しました。

 

※タイムマシンでワイルドウエストより

※出典:Moomin.comより

 

トーベのみが作成したコミックと、姉弟で作成したコミックの違いは「Tova Jansson」とサインされているのか、または 「Jansson」とされているのかです。

 

 

弟のラルス・ヤンソンにバトンタッチ

ロンドン新聞夕刊にムーミン漫画の連載が始めて5年が経った1959年にトーベが新聞に連載する漫画について書いた手紙の中には、「仕事に楽しみを感じられないからもう漫画を描くのをやめないと。」といったことが書かれていました。

トーベは漫画家としてだけでなく、アーティストになりたかったのです。

 

これまで翻訳やセリフ付けを手伝ってきたラルスはトーベのムーミン漫画家としての仕事を引き継ぎました

 

仕事を引き継いだとはいえ、彼は作家だったため、これまでに絵を描いたことがありませんでした。

しかし、練習によって成果を出し、ラルスによって描かれた初めてのコミックが1960年に出版されました。22冊目の『Moomin’s Lamp(ムーミンと魔法のランプ)』です。

 

そしてラルスによって作成された最後のコミックは1975年の73冊目の『Moomin and the Ten Piggy Banks』です。

弟のラルス・ヤンソンが自らムーミン漫画を描くのは実に15年も渡って続きました。

 

※出典:Moomin.comより

 

 

読者の皆様はどのようにムーミンを知り、どのようにムーミンの物語を知ったのでしょうか。

ムーミンの小説でしょうか?

ムーミンのアニメでしょうか?

それともムーミンのコミックでしょうか?

 

小説もアニメもコミックもそれぞれ特徴があり、見ごたえや読み応えがあるので、是非それぞれ試してみて頂きたいですね。

そして、どれが一番好きかを教えて頂きたいです。

 

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