フィンランド教育に秘めた5つの特徴

公開日:2019年2月14日  関連分類: 

 

フィンランドの教育のクォリティーが高いことは世界有名です。

 

フィンランドの教育が一体他の国の教育とどう違うかという部分に関しても世界各国の教育者が遥々フィンランドに来てまで自分の目で見てみたいものです。

 

 

そのような謎に包まれたフィンランド教育には実にいくつかの特徴があり、世界銀行(World Bank)の教育専門家が発表したレポートを元にフィンランド教育に秘めている5大特徴をご紹介します。

 

情報出典:A short history of educational reform in Finland, Pasi Sahlberg, April 2009

 

 

全ての生徒に同じクォリティーの基礎教育を提供する

フィンランドの基礎教育は9年間で、小学校6年間と中学校3年間の日本と同じ長さです。

フィンランドの小中学校は一貫校が多く、小学校と中学校に分かれることが少ないです。

 

 

フィンランドの小中学校は完全無料で、学費無料以外に昼食も健康保健も交通も教材も無料です。

 

1クラスは平均20~30人程度です。

学校もほとんど小規模で、全国的に見ても人数が500人を超える学校が全体の4%しかないです。

 

 

 

 

学校では基本的に「遊びながら学ぶ」というコンセプトを中心に授業が行われます。

結果的に多くの学校は教育保育コミュニティーとなり、次の高等教育を準備する場所ではなくなっています。

 

生徒のクラス分けは学習能力によらず、どんなレベルの生徒もみんな同じクラスで勉強します。

更に、完全無料なので、家庭の社会経済状況によらず、みんな教育を受けるチャンスが平等です。

 

フィンランド教育の特徴において、誰でも平等に高いクォリティーの教育を受けることができることが一つ大きいなポイントです。

 

 

 

 

良好な訓練を受けるフィンランドの教員

フィンランドの基礎教育教員は社会から尊重され、高い社会地位を有しています

 

教師は子供の親たちに信頼されているため、教師は自分の専門知識に基づいて自分が子供に対して最も良い方法をクラスで施行することができます。

 

 

実際にフィンランドで教員を目指す大学の教育専攻に合格できるのは全体のわずか約10%です。

 

つまり、大学側もそれなりに能力もモティベーションが高い学生を選ぶことができるのです。

 

 

そして、フィンランドの教員養成が他国と違う一つ大きいなところは、フィンランドで教員が終身雇用を受けるためにはマスター以上の学位が必要です。

そのため、多くの教師はマスターの学位(修士)を所持し、それだけ教員のレベルが高いです。

 

 

しかも、マスター以上の学位が必要ということで、マスターの学位を持って博士に進学したり、民間企業で勤める可能性も学士学位のみ持つ場合よりも高いです。

 

そのため、民間企業の勤務経験を持つ先生や博士学位を持つ先生もフィンランドによくいます。

 

 

 

 

しかも、教員のトレーニングは在学中のみならず、在職中に継続的に受けることもできます

教師にとってむしろ義務ではなく、権利です。

そのため、フィンランドの教員は就職後でも続けて自分の専門能力を高めることができます。

 

 

このように教員が高い技能を持つことで、クラスや学校での教育方法を常に改良改善していくことができ、何か問題発生しても自分もしくは同僚との相談で解決することができます。

 

 

 

 

生徒、教員と学校に対する評価方法が信頼ベース

生徒、教員、学校に対する評価方法にについて、フィンランドは多くの先進国と同じ方法を使いません。

 

 

フィンランドでは、生徒の学習成果評価は個別の教員に委ねています

 

テストの内容や方法をそれぞれの先生が自由に決めることができ、外部の標準化試験(正解が必ずあるような試験)を使用することがありません。

 

高校卒業までに個別の先生に委ねないテストはありません。

※高校卒業する際に1回だけ全国統一試験があります。

 

 

フィンランドの教育では、生徒の評価結果が数字で表されるのは小学校5年生までです。

それ以降の評価方法は基本的に「先生からコメントをもらう」ことになります。

そのため、生徒間の直接な比較もありません

(直接比較されると学ぶ意欲を失いやすくなる?学ぶことがストレスになる?)

 

 

 

 

フィンランド教育の中で評価の基準を厳格的に決めていないため、各学校や各教員にとても高い自治権利を持つことができます。

教員が教え方と評価の仕方に高い権利が委ねられているからこそ、いかに生徒にストレスの少ない学び方をしてもらうかを考えます。

 

一方的な教え方ではなく、いかに生徒の好奇心を刺激し、自主的に学んでもらえるかと考えます。

 

 

フィンランドの小学校は「試験のない学びの場」として考えられています。

知ることを学び、やることを学び、好奇心が消えないように学ぶ」というコンセプトです。

 

試験のため、成績のためではなく、学ぶためです。

 

 

教員と生徒主体の教育に高い自治権によって、フィンランドの学校は自分なりに教育の最適化を行うことができ、授業の時間を増減することさえできるのです。

 

 

確か、教え方や評価の仕方をそれぞれの教員に委ねると、評価基準が異なることによって、成績の不公平は生じます。

しかし、フィンランド人の親たちはやはりフレキシブルな教育方法を好みます。

公平性を求めるより、学ぶことに集中してほしいと願っているからです。

 

 

 

 

高い信頼に基づく教育文化

上述の様々なことができる最も重要な要素は「信頼」です。

生徒が、親が、政府が教員と学校を信頼していない限り、このような教育はできません。

 

 

実にこのような高い信頼に基づく教育文化は昔からフィンランドに存在しているわけではありません。

 

1970年代までフィンランドの教育は中央政府がコントロールし、管理していました。

学校から教員までの教え方や評価の仕方まで厳しくチェックされていました。

 

中央政府中心の教育が1980年から教育改革によって徐々に変化し、完全に信頼ベースの教育が1990年代から徐々に定着してきました。

 

 

このような変化のきっかけの一つは1900年代の不景気です。

 

不景気によって中央政府の予算が減少し、地方政府の予算も削減されることになりました。

 

その時、中央と地方が議論した結果、自分の地元の人々と子供の生活や教育に影響する決定を自分でするという結論になり、地方政府と地方の人々が自分にある少ない予算をどう使うかを考えて実行したことで、教育において信頼のベースが作られたということです。

 

フィンランドの教育における自由と信頼はフィンランド教育の成長にチャンスを与え、その結果他の多くの国の教育よりも高い成長を見せました。

 

 

 

 

尊重し合うリーダーシップ

フィンランド教育の成功は「改革」によるものではありません。

フィンランド教育の成功は「継続的な調整」によるものです。

 

生徒の需要、社会の需要を考え、教員や学校が継続的に自分の教える内容や教え方を継続的に調整してきたからです。

 

 

フィンランドでは政党問わず、政治家のほとんどが教育を国の最も重要なサービスとして認識しています。

 

更に、中央政府は全国の教育の大方向と大枠を決めるだけで、他の部分を全て個別の学校や教員に委ねることで、継続的な調整や改良ができるようになったのです。

 

 

一般的な教育改革はよく中央政府から始まり、トップダウンの方式で実施されます。

しかし、このような教育改革の多くは現場の学校や教員の反発や抵抗によって終わることが多く、実際に教育を改良するケースはまれです。

 

フィンランドでは個別の学校や教員に高い自由度が与えられているため、教育の現場における改良や調整を自発ですることができ、「より良い教育を目指す環境」ができているのです。

 

 

その裏付けの一つはフィンランド中央政府から発表された教育指導要領のページ数です。

 

1972年に800ページもありましたが、1985年には300ページまで減り、更に1994年に僅か100ページ余りまで減ったのです。

このような現象も教育に関する内容や権限を個別の学校や教員に委ねたことを示しています。

 

 

 

 

フィンランド教育の特徴をご覧頂き、いかがでしょうか?

 

もちろん、教育をより良くするため、他国のいいところを学び、悪いところを避けるのが重要ですが、国それぞれの状況や文化が違うため、一概にコピーすることができません。

 

ただ、自分が教育従事者ではなくても、親になるもしくはなっている可能性は高いので、その際に親として子供たちの教育へのかかわり方をフィンランドの教育からヒントがもらえるかもしれませんね。

 

 

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1.フィンランド 北欧というと?

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2.フィンランド・北欧のデザイン

北欧にあるフィンランドは毎年冬が寒くて暗いです。家の中で生活する時間が非常に長いフィンランド人はちゃんと室内の生活を楽しもうと発展してきたのは生活製品のデザインです。そんなフィンランドデザインの特徴は「シンプル」「スタイリッシュ」「温もり」「ナチュラル」「鮮やか」。デザイン性の高さに加え、機能性にも優れているのが更なる魅力です。また、フィンランド出身の原作者トーベ・ヤンソンが作り出した「ムーミン」の背後にある原作者の思いや哲学もフィンランド代表の一つです。

3.「隠れ」デザインの魅力

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キートスショップは、そのようなメーカーやデザイナーの製品・作品を発掘しながら応援活動も行っております。まだ知られていない北欧雑貨を日本の方々へ届け、より幸せな生活を送って頂きたいという思いです。

4.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop。

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Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

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