エストニアの首都タリンのすべてを簡潔にまとめて5分で理解する!

公開日:2019年4月10日  関連分類:

バルト3小国の一つであるエストニア。その首都はタリン(Tallinn)です。

タリンはフィンランド首都ヘルシンキから直線80キロほどで大型クルーズフェリーでは片道2時間ほどで訪ねることができます。

 

 

エストニアは2度目の独立を1991年に果たしてからわずか28年間で高い経済成長を遂げ、電子国家として名高い地位を手に入れました。

 

エストニアの中心である首都タリンはエストニアの北部海岸に位置し、フィンランド湾に面し、人口約44万人でエストニア人口の約三分の一を占めています。

 

ヨーロッパの中で中世の町として保存状態がとてもいいタリンの旧市街は世界遺産に登録され、新市街では高い科学技術が発達し、ヨーロッパのシリコンバレーと呼ばれるほどで、同じ町の中で中世歴史と最新鋭技術が共存している独特な街です。

 

 

※下記キートスショップ主催のヘルシンキ発タリン日帰りツアーをご参考ください。

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タリンの歴史:戦略的な位置と翻弄される運命

「タリン(Tallinn)」という名前の由来には諸説あります。

最も有力なのは「Taani-linna」という言葉から来たと思われ、Taaniはデンマーク人、Linnaは要塞・城ですので、「デンマーク人の城」という意味ですね。

 

 

他に「Tali-linne」という言葉から由来するなら「冬の城」という意味で、「Talu-linna」という言葉からでしたら「農場の城」という意味になります。

 

この土地を最初に支配した国がデンマーク王国だったため、デンマーク人の城という意味が最も支持されているようですね。

 

 

タリンに人類が最初に定住したのは5千年前に遡ります。

城が最初に建設されたのは紀元1050年前後だそうです。

 

タリンはロシアとスカンジナビア諸国の海上貿易の途中に位置しているため、戦略的な意味が大きく、デンマークは北方十字軍の前進に伴ってタリンを1219年に占領しました。

 

 

14世紀にデンマークはタリンを丸ごとゲルマン人に売却したが、タリンは貿易要衝であるため、8千人の人口は城壁と66個の防衛塔に囲まれ、守られていました。

 

その後、スウェーデン統治時代、ロシア統治時代を経て1918年エストニアの独立によってタリンが旧名のレヴァル(Reval)からタリンに改名され、エストニアの首都とされました。

※参考:エストニアの歴史を5分で理解:様々な国に統治された小国の運命

 

 

エストニアは第二次世界大戦の中で独立を失い、再びロシア(ソ連)の属地となりました。

1991年にエストニアは再独立を果たし、現在に至ります。

 

 

 

 

タリン市街地を構成した3部分と世界遺産の旧市街

タリンの市街地は主に3部分で構成されています。

「トーンペアの丘の旧市街」「低い旧市街」と「新市街」です。

 

 

トーンペアの丘はタリン旧市街の中にある高台となる丘で、1877年までは独立し町とされており、常にエストニアとタリンの政治中心地です。

 

13世紀にデンマーク隊長の家、14~15世紀にゲルマン人の政府、16世紀以降にスウェーデン人とロシア人の政府、現在はエストニア国会や政府官庁、いくつかの大使館などがトーンペアの丘に置かれています。

 

 

低い旧市街は昔の一般市民の生活の場所です。

貿易活動などが盛んで行われていた場所です。

 

現在トーンペアの丘と旧市街両方が1997年UNESCO文化世界遺産に登録されおり、両方合わせてタリンの旧市街と呼ばれています。

 

 

 

 

タリンの旧市街が特別なところは、保存の完全度です。

 

ヨーロッパに中世の町がたくさんありますが、その多くは戦争、略奪などによって破壊され、中世時代のままで保存されていません。

 

しかし、タリンは長い歴史の中で様々な国に統治されたが、完全に破壊されたことが一度もなかったです。

 

中世の町としての高い保存度が評価され、世界遺産に登録されたわけです。

 

 

 

 

タリンの気温、気候について

タリンの気候は「湿潤大陸性気候」に属しています。

 

一言でいうと「大体寒いか涼しいかで、年中たまに雨が降る」という気候です。

 

 

夏は涼しく、過ごしやすいです。

昼間の気温は20度前後で日が出ると暖かく感じるでしょう。

 

冬は寒いが、海に隣接しているおかげで厳寒まではいきません。

一番寒い2月の平均気温はマイナス4~5度前後です。

しかし、寒波が来ると気温がマイナス18度まで下がることもあります。

 

7月~8月は若干雨が降りやすいそうです。

 

 

 

 

タリンの経済と産業について

タリンはエストニアの金融、経済の中心地で、エストニア全国GDPの半分以上はタリンに属しています。

主要産業は「情報技術(IT)」「観光」と「ロジスティクス」です。

 

 

2005年にアメリカの新聞紙ニューヨークタイムズはタリンをバルト海のシリコンバレーと評価し、世界有名なネット通信サービス「スカイプ」はエストニアで創立されたことなどタリンの情報通信産業が非常に盛んでいます。

 

また、世界遺産のタリン旧市街を中心に年間430万人もの観光客がタリンを訪ねています。

その多くはヨーロッパ内から来ていますが、近年ロシアと東アジアからの観光客も継続的に増えています。

 

 

 

 

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