サウナは慢性緊張型頭痛の緩和に役に立つ！医学論文を読み解ける

 

サウナへの入浴は様々な病気の予防にとても高い効果があると多くの科学論文や医学論文で発表されてきました。

 

特に心臓血管系の病気、脳血管の病気から高血圧、認知症などの予防には特に効きます。

 

 

例えば、サウナに定期的にかつ頻繁的に入浴の慣習がある人が心疾患になる可能性が、そうではない人に比べて６割～７割低減するそうです！

また、認知症の発生に関しても６割ほど低減します！

 

詳細はこちらの記事をご確認ください。

 

参考記事：サウナは心臓病、脳卒中、高血圧、認知症、脂質異常症を予防できる！【サウナと健康の研究報告総まとめ】

関連記事一覧：【サウナと健康】の関連ブログ記事

 

 

そして、今回ご紹介したいのは「サウナと頭痛」の関係について、予防ではなく「治療効果」の観点からアプローチした医学論文です。

 

 

 

 

緊張型頭痛とは？発生する原因は？ストレス？

一言頭痛と言っても頭痛には様々な種類があります。

 

その中の一つが「緊張型頭痛」です。

 

緊張型頭痛の発生原因には様々な理由があると言われていますが、主に姿勢がよくないなど「体の物理性ストレス」から起きる場合と、「心理的なストレス」によって筋肉が緊張して起きる場合の２種類があります。

 

 

緊張型頭痛は一般的に痛みが鈍く、我慢できないほどの痛みではありません。

そして、うまくリラックスして筋肉の張る状態を軽減させれば症状も和らげます。

 

 

サウナへの定期的な入浴は緊張型頭痛を有効に緩和できる！

今回ご紹介する論文はニュージーランドの研究チームから２０１５年に発表されたもので、小規模ですが、サウナ入浴と緊張型頭痛を緩和する関係を示す研究報告です。

 

 

この研究では、頭痛持ちの対象者３７名をA組２０名とB組の１７名に分けました。

A組には「自分でマッサージ」を行うことだけを指示しました。

B組には自分でのマッサージに加え、週に３回のサウナ入浴（１回２０分間）も同時に実施してもらいました。

研究全体は８週間にわたって行われました。

 

 

８週間の中で２週間に一回頭痛の症状を評価し、「頭痛の強さ」「頭痛が起きる時間の長さ」の項目を評価しました。

 

 

サウナ入浴をしたB組は４週目以降に頭痛の強さが明らかに低下したことを示しました。

 

サウナ入浴をしたB組が実験を始める前の０週目に評価された頭痛の強さは４．５（痛みを数字で表す評価方法）でした。

それが８週間後、頭痛の強さは２．６まで低減したのです！

つまり、頭痛の強さは約４０％低減したのです。

 

 

 

 

「頭痛が起きる時間の長さ」において、４週目にサウナ入浴組は明らかに頭痛の起きる時間が短縮しました。

 

サウナ入浴をしたB組が実験を始める前の０週目に評価された頭痛の起きる時間は１日平均８．４時間でしたが、８週間後１日平均５．７時間になりました。

頭痛の起きる時間は約３２％低減しました！

 

 

緊張型頭痛の患者はサウナに入ってみませんか？

もちろん、今回の研究は数十人レベルの小規模研究に過ぎず、サウナの温度など細かい条件も記載されていないので、非常に強力なデータとは言えません。

 

しかし、サウナへの入浴はある程度慢性緊張型頭痛の緩和に有効ということをある程度示してくれました。

 

緊張型頭痛に悩む方は是非サウナに入ってみませんか？

 

 

参考論文：Efficacy of Regular Sauna Bathing for Chronic Tension-Type Headache: A Randomized Controlled Study. Giresh Kanji, PhD, Mark Weatherall, FRACP, Raja Peter, PhD,
Gordon Purdie, BSc, and Rachel Page, PhD. THE JOURNAL OF ALTERNATIVE AND COMPLEMENTARY MEDICINE. Volume 21, Number 2, 2015, pp. 103–109

 

関連記事

お薦めの北欧キッチンタオル

是非使う目的、場所に合わせて自分に合う一枚をお選びください。