フィンランドのベリー・ブルーベリー以外に何がある?栄養は?

公開日:2020年8月11日  関連分類:

 

フィンランドのベリーといえばブルーベリー」と世界的に知られていますが、実はそれ以外のベリーもたくさん実り、人々に親しまれています。

 

実はフィンランドの森で取れるベリーはブルーベリーだけじゃありません。

 

 

どんなベリーがフィンランドには身近にあるのか?

 

そしてそれぞれのベリーのベストシーズン、

 

更には栄養価ごとにベリーをそれぞれ比べてみることにしましょう。

 

 

 

 

フィンランドで実るベリーとベストシーズン

 

フィンランドの森で見つけることができるベリーはたくさん。

 

子供達は幼い頃から、何がどのベリーなのか?どこにベリーが実るのか?生活の中で自然と学んで覚えていきます。

 

 

ブルーベリー

(ベストシーズン:7〜8月)

これはみなさんがよく知るベリーですが、実はブルーベリーとは大きい実の方のことを指すってご存知でしたか?

ブルーベリーは実の中身が白い色をしていてフィンランドの森で実るものよりもかなり大きいのが特徴です。

 

 

ビルベリー

(ベストシーズン:7〜8月)

日本で「フィンランドのブルーベリー」と言われるのがこのビルベリー。夏の後半にフィンランドの森でびっくりするほど実るのはこちらの方です。

栄養価はブルーベリーよりもビルベリーの方が断然多いことで有名。実の中まで濃い色をしてます。

 

 

リンゴンベリー(コケモモ)

(ベストシーズン:8〜9月)

こちらもフィンランドの森でとてもよく目にできるベリー。赤い色をしていて身の中は白い色をしています。ちょっぴり酸っぱくしたようなリンゴのような味。

フィンランドでは肉料理のソースとして使われたりするベリーですが、もちろんそのまま食べたりしても美味しいベリーです。

 

 

ラズベリー

(ベストシーズン:7〜8月)

これも森でよく見かけるベリー。小さな赤い粒が集まったベリーでよく、小さな種が歯に詰まるという人がいますが、一番美味しい時に食べると種の食感は全くなく驚くほど甘くなります。

デザートと一緒に食べたりそのまま食べられることが多く、調理をすることがあまりないベリーです。

 

 

黒すぐり(ブラックカラント/カシス)

(ベストシーズン:7〜8月)

ブルーベリーよりももっと濃い色をしたこのベリーは日本だと「カシス」と言われるリキュールで有名なベリーです。

ちょっとした酸っぱさがありますがジュースやジャムなどにするととても美味しくいただけるベリー。ちゃんと熟していないとえぐみがあるので注意です。低木の小枝にぶら下がるように実ります。

 

 

赤すぐり(レッドカラント)

(ベストシーズン:7〜8月)

これも黒すぐりと同じように小枝になり、ふさのようにぶら下がって実りますが、実は種類としては別のベリーです。

ブドウのふさを思わせるように実ので日本ではフサスグリと言われる場合もあり、色は綺麗な透き通った赤い色をしているのが特徴。黒すぐりよりも味の強みは感じませんがフレッシュな酸味を感じられます。

 

 

白すぐり(ホワイトカラント)

(ベストシーズン:7〜8月)

赤すぐりの白い方。これもまた名前からわかるように透き通った白いベリーで、赤すぐりよりは酸味が少なくなります。

フィンランドではそのまま食べることが多く、ケーキなどデザートの横に添えられていることが多いベリー。寒さに強いベリーなので赤すぐりと同様、北極圏のラップランドでも見かけることができます。

 

 

クラウドベリー

(ベストシーズン:7〜8月)

フィンランドでも北の方で豊富にとれるベリーを代表するのがこのベリーです。残念ながら南部の森では見つけることができません。

フィンランドでは化粧品にこのベリーの栄養成分を取り入れるなどもされるほどのベリー。

綺麗なオレンジ色が特徴でジャムとして調理されることが多く、レイパユーストと言われるチーズに添えられるジャムとしてはお決まりのもの。その他、リキュールなどもあり、特徴的な酸味を感じられる味です。

 

 

苺/イチゴ

(ベストシーズン:6〜7月)

日本の方からすると「果物でしょ?」となるところが、フィンランドで苺は立派なベリーの仲間なのです。フィンランドで育つイチゴはみなさんが想像するものよりも小さく、赤みが濃いのが特徴。

甘みが強く、フィンランド人は輸入物の大きなイチゴよりも国産のものを好みます。その理由はもちろん、甘みと美味しさが違うから。森では見つけることができませんが、シーズンにはスーパーでダントツ人気のベリーになります。

 

 

野イチゴ/森イチゴ

(ベストシーズン:6〜7月)

こちらは森で見つけることができるイチゴですが、普通のイチゴよりもかなり小さめで酸味が強く、ちゃんと実っていないとえぐみがあるので注意です。

フィンランドでは店頭で売られることはなく「森イチゴ味や香り」としての食品または製品はよく見かけます。森で見つけた場合はそのまま採って食べられるのがほとんど。採って家に持ち帰り調理することがまずありません。

 

 

 

 

フィンランドのブルーベリー以外のベリーだって栄養価はとても高い

写真引用:https://www.iltalehti.fi/ Photo:MARI MOILANEN/IL-ARKISTO

 

フィンランド人もベリーはとても栄養価が高いということは皆知っています。

 

 

特に世界ではフィンランド産ブルーベリー(ビルベリー)は栄養価が高いと高評価されていて有名ですね。

 

特にそこに含まれるポリフェノールは100g中、750mg。

 

そのポリフェノールは心血管疾患のリスクを下げる効果があると研究結果が出ています。

 

しかし、ブルーベリー(ビルベリー)だけがそうなのかというと、そうではありません。

 

ブラックカラントだってポリフェノールがとても豊富で100g中、650mgあります。

 

 

では、フィンランドで採れるベリーでそれぞれの栄養素がどれだけあるのかちょっと見比べてみましょう。

 

 

葉酸(フィンランド国産のベリーで比較)

ベリー 葉酸(100g中)
ラズベリー 37.7µg
リンゴンベリー 19.6 
ブラックカラント 14.2µg
赤すぐり 12µg
ビルベリー 11.2µg

 

葉酸に関してはラズベリーがダントツ。しかし、葉酸の摂取量にはちょっとした注意が必要で1日の摂取量は18歳以上で240µgを推薦とされています。

 

一方、妊娠中の方には推薦摂取量は400µg/1日と言われています。

 

 

ビタミンC(フィンランド国産のベリーで比較)

ベリー ビタミンC(100g中)
ブラックカラント 128mg
赤すぐり 30mg
ラズベリー 20.5mg
リンゴンベリー 10.7mg
ビルベリー 7.2mg

 

まさかの結果でしたか?ビルベリーよりもビタミンCがずっと豊富なベリーがたくさん。

ブラックカラントは驚くほどのビタミンCが含まれています。

 

ビタミンCは水溶性のビタミンなのでたくさん摂取しすぎても尿や汗として体外に出て行ってしまうもの。疲労回復にもお肌への気配りにも、日常的に取り入れたい栄養素ですね。

 

 

ビタミンE(フィンランド国産のベリーで比較)

ベリー ビタミンE(100g中)
ブラックカラント 2.2mg
ビルベリー 1.9mg
リンゴンベリー 1.5mg
ラズベリー 0.9mg
赤すぐり 0.8mg

 

ビタミンEは抗酸化作用がるので身体の酸化を防ぐ効果がある「若返りのビタミン」とも言われる要素。廊下を防止したいなら取り入れたい栄養素ですね。

成人男性では1日に6.5mg、女性では6.0mgの摂取量が目安とされています。

 

 

食物繊維(フィンランド国産のベリーで比較)

ベリー 食物繊維(100g中)
ブラックカラント 5.8g
赤すぐり 5.0g
ラズベリー 3.7g
ビルベリー 3.3g
リンゴンベリー 2.6g

 

食物繊維は満腹感を与えるだけでなくみなさんご存知、腸内機能をよくします。推薦される食物繊維量は1日あたり25〜35gと言われていますが、これにとどいていない人が現代ではほとんど。

 

ほんの一握りの黒すぐりではこの摂取量を満たすことはできませんが、十分な効果の第一歩とも言えます。

 

 

 

 

これら4つの栄養素を照らし合わせてみると、ブラックカラントが最も健康的なベリーという結果になりました。

 

 

もっと詳しくブラックカラントについてより詳しい記事はこちら

参考:カシス?黒すぐり?ブラックカラント!フィンランドのベリー

 

 

フィンランドにはたくさんのベリーが豊富にあります。

 

皆が揃って夏の後半に森へ行くのは、景色を楽しむだけでなくベリー摘みを目的として行く人も実は多くいます。

 

寒い冬にも負けずに育つベリーにはたくさんの栄養素がギュッと詰まっているんですよ。

 

 

参考:フィンランドを代表する料理:ブルーベリーパイ(デザート)

参考:フィンランドでよく見かけるベリーを紹介!(3)毒あり・毒なしを見分けよう!

 

 

情報・引用:Iltalehti -Löytyikö uusi supermarja? Kotimaisten marjojen terveyshyödyt vertailussa

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