フィンランドを代表する大型動物ヘラジカとフィンランドの関係

公開日:2020年1月3日  更新日: 2020年01月04日 関連分類:

 

フィンランドには日本では見かけない動物が色々いますが、その中でもシカ科の動物は日本では奈良県以外だと普段、滅多に目にすることはないと思います。

 

今回は、シカ科でも世界最大と言われているヘラジカ、別名オオジカについてフィンランドではどんな存在なのかちょっとみてみる事にしましょう。

 

 

 

 

フィンランドにはどれくらいのヘラジカがいるの?ヘラジカとは?

ヘラジカはフィンランド語でヒルビHirvi)と言いますが、その他の国では「ムース」「エルク」などと言われたりするので耳にしたことがある方は多いと思います。

 

世界最大のシカ科と言うだけあって、体重は800kgを超えることがあり体長は3メートル肩高は2.3メートルもあります。

 

 

オスはメスよりもかなり大きく、オスのもつ角は平たい形をしていて、その大きさは2メートル以上にもなることがあり、この大きな角は毎年冬になると新しいものに変わるために落ち、また夏の間に皮膚のしたで成長し始めます。

 

外観の主な特徴は、肩の位置にある背中が盛り上がっており、オスの喉あたりの皮膚が垂れています。大きな体に対し、足はスラっと長く、これは雪の積もる環境では歩きやすいと言うメリットがあり、毛の色は黒から赤茶の色をしています。

 

 

このヘラジカ、生息地は主にユーラシア大陸の北部でスカンジナビア、カザフスタン、中国北部やシベリア、南の方ではウクライナなど森林周辺地帯に生息します。

 

 

2005年の調査ではヨーロッパには50万頭がいると推定され、このうちの11万頭がフィンランドにいると言われています。

 

 

フィンランドにはヘラジカ警告サインの道路標識がある

 

 

さすがにフィンランド首都、ヘルシンキ近郊ではこのような警告はありませんが、フィンランドの高速道路ではヘラジカに注意して運転しなければなりません。

 

なぜなら、毎年ニュースに取り上げられる一般車とヘラジカの衝突事故

 

 

ヘラジカも大きな被害を受けますが、車に乗っている人間もかなりの被害を受けます。なんたって世界最大のヘラジカと衝突したら車体はボコボコ、人間の命をも危険を伴います。

 

ヘラジカがいる国ではこの衝突事故が深刻な問題となっており、フィンランドのお隣スウェーデンではダントツで一番問題になってるそうで、2010年には7000頭以上のシカが警察に報告されたそうです。

 

 

お隣の国でこれだけの数が報告されているのですから、フィンランドで対策を取らないわけにはいきません。

 

現在フィンランドでは道路脇を整備し、鹿用のフェンスとバイパスを建設して反射板とヘラジカ警告サインの標識を設置して事故を減らす努力がなされています。

数年前に比べてこの衝突事故は減少していますが、人間もヘラジカも生き物、事故を全くのゼロにするにはまだまだ難しいところではあります。

 

 

この対策を実行してから、さらなる問題点が出てきているのも現状。

 

鹿用のフェンスのおかげで事故が減ったのは確かですが、フェンスがヘラジカの重要な移動ルートを妨害する場合、ヘラジカはこのフェンスを飛び越えて道路の方まで出てきてしまうため、フェンス間の道路エリアに閉じ込められてしまうことが稀にあります。

 

それに加え、このフェンスだけでなくヘラジカとの衝突事故を避けるために地下道や橋、新しいルートの道路なども建設せざるおえないところもあり、その建設コストが膨大化していることも悩ましい問題となっている点です。

 

 

 

 

ヘラジカと人と森の関わり、問題があれば国が補償

フィンランドでのヘラジカと人間の関わりは想像するよりも大きく、「いまだかつて、本物のヘラジカをみたことがない」とフィンランド人にいうとちょっと驚かれることもあります。

 

 

フィンランドでは各家庭にサマーコテージを持つ世帯が多く、そのほとんどが車で何時間もかけていくような郊外の場所。

夏には必ずと言っていいほどサマーコテージでの時間を過ごすのがフィンランド人の楽しみでもあります。

 

そんなサマーコテージへの移動途中にヘラジカと出くわす率が大変多く、特に、9月から11月の間には確率がグッと上がります。

 

そして、ヘラジカが最も活動的に移動する時間帯が夕方から夜にかけての間

この時間帯は本当によくヘラジカに出くわすそうです。

 

 

そして、フィンランドと言えば森と湖ですが、ヘラジカによる森林被害を受ける場合もあります。

 

例えば、冬の時期、ヘラジカは木の苗を1~3メートルと広範囲で食べます。それだけでなく若い針葉樹の樹皮を食べたりすることも。そうなると木が育たなくなってしまい、森が育たなくなる地域が出てしまします。

 

また、非常に大きな角を持つオスは手入れとして木に角を擦り付ける習慣もあり、沢山の木が被害にあってしまう問題も。

 

 

民間の森林所有者ではこのヘラジカによる被害、2013年には約88万ユーロ(1億1440万円)と莫大な費用が必要とされました。しかし!さすがフィンランド。この費用は国の資金によって補償される仕組みになっています。

 

 

 

 

被害や問題もあるけれどフィンランドでは親しまれている動物

こんなにも色々と問題があるにもかかわらず、フィンランドでは先史時代から人々にとってヘラジカの存在は偉大なものでした。

 

 

その証拠に、フィンランドで発見されている岩絵の30%がこのヘラジカが描かれています。

 

 

そしてフィンランドの民族叙事詩であるカレワラ(Kalevala)にも登場するヘラジカ。この中の詩に登場するのですが、ヘラジカは捕まりにくく、とても力強い鹿というように表されています。

 

 

そんな強力なヘラジカですが、フィンランドでは狩猟が解禁される時期が決まっており、そのターゲットとなるのもヘラジカ。

ヘラジカの肉をフィンランドでは食べることはもちろん、スーパーやオールドマーケットでもヘラジカの生肉やサラミなどに加工されたものを購入することができます。

 

 

フィンランドはヘルシンキ近郊でもすぐに森がある国ですから色々な動物に出くわすことがよくあるので自然と隣り合わせで生活しているのだなと気付かされることがよくあります。

動物と人、うまく生活していけるような環境をとても大切にし、そして日々対策も練られているフィンランドだからこそ自然も動物も、身近に感じることができるのかもしれません。

 

 

情報・引用:riistakolmiot.fi -Hirvi

 

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