ヘルシンキで急病対応の経験談:突然の視野欠損

公開日:2019年2月1日  関連分類: 

 

もう一つのストリーは筆者のある友人が日本からフィンランドを訪ね、ヘルシンキに滞在する期間中に起きたことです。

 

 

その友人に筆者が想像もつかない症状が起きたのです。

突然の視野欠損」です。

 

これは突然のことで驚き以外の何もないです。

 

結果的にヘルシンキの病院に2週間ほど入院したのち、無事に健康な状態で帰国されました。

 

 

ヘルシンキでスポーツ後に突然の発症

筆者の仲がいい友人の一人は数年前にヘルシンキに訪ねました。

彼は1ヶ月ほど滞在の予定で、筆者の家に泊まり、期間中に一緒にヘルシンキを回ったり、イベントに参加したりしていました。

 

 

その中、一緒にスカッシュをやる機会がありました。

 

普段スポーツをする慣習のない友人もせっかくなのでヘルシンキでスカッシュを一緒にやることになりました。

 

 

 

 

それはごく普通な日曜日でした。

 

1時間程度汗を流し、いい感じでスポーツを終了。

 

 

19時頃に「お腹空いたね。これからどうする?」とバスを待ちながら話していると、友人から突然声かけられました。

 

「驚かすつもりはないけど、落ちづいて聞いてほしい。俺左目は今全く見えなくなっている!」

 

 

彼が言ったのは、全く痛みも変な感覚も違和感もなく、気持ちが悪いくらい他の症状が全くない中で突然左目の視野が全て真っ黒になったのです。

 

目に何か衝突や接触があったわけでもなく、外見もごく普通だったので、状況に関するなんの判断材料もないため、とりあえず意識は正常、体も普通に動けるし、右目は見えているので、自力で病院に行くことにしました。

 

 

 

 

ヘルシンキ在住者の筆者でも休日の急病に出会ったのが当時初めてだったので、急いでネットで休日対応の病院を探していました。

日曜日でも営業している近い病院を見つけ、そこまでバスで行くことにしました。

 

 

しかし、その病院は営業しているとはいえ、眼科は対応できないため、ヘルシンキ最大の医療センターに行くように勧められました。

 

 

その移動の途中に意識が正常な筆者の友人は携帯で日本の保険会社の24時間対応カウンターに連絡し、保険関連の確認を取りました(これは大事です!)

 

 

急診でも深夜までずっと待たされていた

日曜日の夜ということもあるかもしれないが、ずっと病院で待っていました。

 

日曜日の夜に紹介されたのはヘルシンキで24時間対応ただ二つの病院の一つであるHaartman Hospital(ハートマン ホスピタル)でした。

参考記事:ヘルシンキで急病になったらどこに行けばいいの? ヘルシンキ 病院

 

 

 

 

入り口から入ったら番号札を引いて少し待ったら看護師に一次診断をしてもらいました。

看護師にまず眼科の先生に診てもらうべきと判断しました。

※急診で診てもらうためにパスポートが必要です!パスポートは必ず携行すること!

 

 

眼科は専門科なので、敷地の奥にあるMeilahden tornisairaala病院で診てもらうことになり、そちらで待っていました。

 

最初には眼科の先生に目を見てもらい、網膜も見てもらったが、結論がなく、待つことに。

数時間が経ち、次に来たのは脳神経の医師で、来て頭部CTを撮ることに。

CTを撮って更に待つ。

 

 

 

 

友人の左目もなぜか視野が戻りつつありました。

ぼんやりしていますが、光、色と輪郭が見えるようになりました。

 

こんなに待つならもう帰ろうと友人が言い出しました。

とりあえず先生からの結論を聞いてから帰ろうと返し、さらに待つことに。

 

 

結果的に深夜23時半に看護師さんが車いすを押して来ました。

「今から入院ね。もう歩かないで、座って」

との一言のみ!

 

 

突然のことは驚き以上の驚きでした。

「何かの間違いではないですよね?」

と英語で確認したが、間違いなく今日は病院で泊まることになったとのことです。

 

 

 

 

特に症状はないが、2週間の入院と安静となった

深夜に友人が突然入院することで、筆者は着替えやら、充電器やらを家から(友人は筆者の家に泊まっていた)病院に持って行ってあげるなど少しの準備対応が必要でした。

 

全てが終わったら2時になり、家に戻り寝ることに。

 

 

幸い友人には痛みもなく、意識も行動能力が正常でほとんどすべてのことを自分で対応できる状態でした。

筆者は2~3日に一回見に行くことに。

 

 

2週間の入院後に無事退院し、その後健康な状態で日本に帰国されました。

 

 

 

 

目が見えなくなった原因は「網膜動脈の梗塞」ということの可能性が高かったです。

 

医師がそう推測した理由は、頭部CTで頸動脈に破損が見つかり、その破損によって何かが飛んで眼球の網膜動脈まで行き、梗塞を起こしたようです。

 

幸い、人体が本来備えている血栓を溶かす機能が発揮し、血栓を溶かしたことで網膜動脈が再度開通し、目には後遺症が残りませんでした。

 

しかし、頸動脈に破損があることはいつでもまた何かが飛んで脳梗塞を起こす可能性があるということで強制入院、強制安静になったわけです。

 

 

今考えると、普段あまり運動していない友人だったし、12月のヘルシンキで気温も低いので、急に激しいスポーツをやって急に低温環境に入ったなどのことによって起きたのではないかと考えられますね。

 

 

というような全く予想のできない急病が急に起きてしまいました。

海外で何かが起きるのかはわからないので、是非海外旅行保険を購入し、事前に現地での急病や怪我対応方法を確認しておきましょう!

 

準備をちゃんとすればリスクを最低限に抑えられます!

 

 

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