フィンランドと日本の出産手当を比較:全国民をカバーするフィンランドVS一部しかカバーしない日本

公開日:2019年10月16日  更新日:2019年11月30日  関連分類: 

 

北欧社会福祉国家のフィンランドでは生活の面において様々な補助金が提供され、社会の弱者を多くサポートしています。

 

その中で、出産、育休、子育てに関し、フィンランドでも多くの補助金やサポートがあります。

 

 

例えば、フィンランドの「ネウボラ」がそのサポートの代表例です。

 

「ネウボラ」では妊娠時から出産後子供が小学校入学するまで一貫して妊婦、新生児、子供に対して検査、健診、アドバイス指導などのサービスを「無料」で提供しています。

 

 

参考記事:フィンランドの子育て支援「ネウボラ」:妊娠発覚後から子供6歳まで検査・指導完全無料

 

 

また、出産時、産休中、育児中などのタイミングや期間に対しても、フィンランドでは様々な補助金や手当が提供されています。

 

今回は「出産時」「産休中」「子育て中」などの段階に分けて、日本とフィンランドの補助金・手当制度を比べてみました。

 

 

出産時に関する手当金・補助金は下記の記事をご覧ください。

 

 

参考記事:フィンランドと日本の出産費用と手当を比較:国からの手当補助額は?

 

 

 

 

今回の記事では「産休中」の手当金・補助金を調べ、比較してみました。

※もちろん、フィンランドの税金が日本よりも高いので、この前提条件を忘れてはいけません。

 

 

全国民がカバーされるフィンランドの産休手当、一部国民しかカバーされない日本の産休手当

まず産休手当の定義をしておきましょう!

 

産休手当は「母親」に対して支給される手当金です。

母親が妊娠し、仕事を休み、産休に入ってから出産を経て職場復帰までの休業期間中の収入短縮を補填する手当金制度です。

 

 

一般的に産休に入る母親に会社から給料が出ません。

そのために生活費を確保するために産休手当制度が存在しているわけです。

 

 

日本では「出産手当金」と言います。

フィンランドでは「Maternity Allowance」(フィンランド語:Äitiysraha)と言います。

 

 

日本では出産手当金をもらうには会社の健康保険や共済組合の健康保険に入っていることに限ります。

無職、自営業など国民健康保険に入っている方はこの出産手当金をもらうことができません。

 

 

フィンランドの出産手当金は無職でも学生でも自営業でも支給対象になります。

 

 

出産手当金制度が全国民をカバーするかどうかがフィンランドと日本の制度の最も大きいな違いと言えるでしょう。

 

 

 

 

日本の出産手当金はいくらもらえるの?

日本の出産手当金の支給日数は「出産予定日前の42日間+出産後の56日間+出産予定より遅れて出産した場合の遅れた日数」です。

なので、最低限42+56=98日間(約3ヶ月)の手当金がもらえます。

 

 

1日にもらえる手当金は直近12ヶ月の収入によります。

収入が低い場合、平均報酬月額の平均額が使用されて計算されます。

平成31年4月1日以降は30万円/月です。

 

 

この場合、出産手当金は毎日6600円です。

この金額であれば産休期間中に毎月約20万円の収入が確保できますね。

 

 

 

 

フィンランドの出産手当金はいくらもらえるの?

続いてフィンランドの出産手当金を見てみましょう!

 

 

フィンランドでは国民や長期滞在ビザ所有者であれば、誰でもこの出産手当金の受給資格を持っています。

※ただし、出産予定日までにフィンランド国民健康保険KELAに180日間以上加入していないと受給できません。

 

 

そして、受給期間は最大合計105日営業日で、約4ヶ月間となります。

※日曜日と祝日を除き、月曜~土曜は営業日と定められています。

 

 

妊娠5ヶ月(154日間)以降であれば出産手当金をもらう資格が得られます。

ただし、一般的に出産予定日の1ヶ月半~2ヶ月前から産休に入ることが多いです。

 

 

支給額について、母親の年収によります。※2020年1月からの新制度。

 

年収11943ユーロ(約155万円)以下の場合、出産手当金は一日27.86ユーロ約3600円)です。

年収20000ユーロ(約260万円)の場合、出産手当金は一日46.67ユーロ(約6000円)です。

※ユーロ=130円

 

 

そのため、1ヶ月の最低収入が約725ユーロ約9万5千円)となります。

無職、学生でも最低限この収入を産休中に確保することができるのです。

 

 

仕事をしている会社員、フリーランス、自営業の方であれば、より高い出産手当金がもらえます。

例えば、月収22万円の方であれば、出産手当金で1ヶ月約16万円の収入を確保できます。

 

 

 

 

フィンランドと日本の出産手当金を比べてみると。。。

簡単にまとめると、こんな感じです。

 

フィンランド 日本
対象 全国民 会社や共済健康保険加入者のみ
金額 低め 高め
特徴 最低保証額あり 国民健康保険は対象外

 

 

どちらがいいのかはなかなか言えないですが、全国民対象のフィンランドは筆者にとって安心しやすいと感じますね。

 

日本の場合だと会社勤めでないと安心できないですよね。

となると首になるのが怖くて何があっても我慢して会社を離れることができなくなるのかなと思いますね。

 

 

是非ご参考頂ければと存じます。

 

 

参考・引用:全国健康保険協会 出産で会社を休んだとき

参考・引用:産休・育休中に利用できるお金の制度 | 出産手当金や育児休業給付金の仕組み

参考・引用:Kela Maternity allowance

参考・引用:Kela Amount and payment of parental allowances

 

 

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フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。

2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

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Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

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