もしあなたがフィンランド人であれば1年間もらえる補助金は31万円 フィンランド社会福祉支出項目別支出額 5分でわかるフィンランド

公開日:2019年9月4日  関連分類:

 

フィンランドは典型的な北欧高福祉社会国家の一つで、高い税率国民負担率を背景に様々な公共サービスが充実しています。

 

例えば、教育費は完全無料、医療一次診察は無料、産休育休の生活収入に公的な補助あり、住宅手当、失業手当、国民年金は税金から支出など、フィンランド人は生まれてから死ぬまでフィンランドの社会福祉に支えられてきたと言っても過言ではありません。

 

 

実際に、様々な補助金に通じて国民に支給したお金は2018年に約150億ユーロに達し、国家総予算約560億ユーロの27%にも達しています

つまり、国家総予算の中で約4分の1は富の直接な再配分に当てられているということです。

 

 

となると、一般的にフィンランドの社会福祉システムに対し、「いろんなサービスが無料でいいな」「様々なことでお金もらえるのがいいな」といったイメージを持ちやすいです。

 

しかし、この巨額な社会福祉支出は一体どのような分野にどのくらい配分されたか、フィンランド人であればどのくらいもらっているか、という具体的な情報がいまいちよくわからないですよね。

 

 

それで、フィンランド社会福祉局KELAは昨日2019年9月3日にフィンランド社会福祉支出の細目をわかりやすくまとめたのです。

※昔からデータは公開されていますが、今回は樹形図を用いてより分かりやすくまとめられて公開されたのです。

 

 

 

 

2018年フィンランド人は平均一人当たり31万円の補助金を国からもらっていた

一人当たりの数字を出すとわかりやすいですね。

 

フィンランド人一人当たりで2018年にもらった様々な補助金の合計額は平均31万円です。(2577ユーロ、ユーロ=120円)

 

 

その中で最も大きい部分はヘルスケア(健康関連補助金)で、約7万円(580ユーロ)です。

中には薬費補助、傷病手当、リハビリ補助金などが含まれています。

 

 

その次はファミリー補助金で、約6万2千円(521ユーロ)です。

主に児童手当、産休育休補助金、保育手当などの名目でもらっています。

 

 

そして、年金は約5万円(423ユーロ)で、高齢者年金(通常の国民年金)や障碍者年金が入っています。

 

 

住宅手当は約4万5千円(380ユーロ)で、失業手当は約4万3千円(355ユーロ)です。

 

他に基礎社会サービスで約1万6千円(130ユーロ)や障碍者手当で約1万2千円(101ユーロ)をもらっています。

 

※すべて年間合計額です。

 

 

引用:Kela

 

 

ヘルスケア、子供、年金、住宅、失業の5大分野に集中して補助金を支給

上記の数字を見るとわかりやすいですが、フィンランドの社会福祉関連補助金はヘルスケア、子供、年金、住宅、失業の5大分野に集中して支給しています。

 

 

この5分野を合計すると社会福祉補助金全予算の88%を占めており、それぞれの分野の割合は下記の通りです。

  • ヘルスケア:23%
  • 子供関連:20%
  • 国民年金:16%
  • 住宅手当:15%
  • 失業手当:14%

 

 

 

 

このような社会福祉補助金の配分を見るとわかりやすいですが、フィンランドは社会的な弱者に補助金を支給していますね。

 

病気になった人、子供や子供を授かった人、年配な方、収入が少ない人の家賃負担、仕事が見つからず収入のない人を中心にケアしています。

 

 

もちろん、これら補助金は「現金」として人々に渡ったお金の金額を表していますが、国の予算から直接様々な公的なサービスに注ぐ項目も他にたくさんあります。

例えば、国から直接病院へ渡る予算、国から直接学校や大学へ渡る予算などもあります。

 

 

このように様々な側面から考えると、フィンランドでは高い税金や高い国民負担率を強いられていますが、現金としての補助金だけではなく、様々な公的なサービスが受けられるので、年間31万円という金額を遥かに超える価値のサービスを受けていると感じる人も少なくありません。

 

※もちろん、様々な公的なサービスの品質に文句を言う人も少なくありませんが。例えば、病院での長い行列や待ち時間とか。

 

 

 

 

今回フィンランド社会福祉局KELAがわかりやすく様々な社会福祉補助金支出の項目と金額をまとめてくれたおかげてなかなか具体的に理解しにくいフィンランドの社会福祉システムを知ることができました!

 

読者のみんな様も是非「様々な面で恩恵を受けられる」というイメージ以上にフィンランドの社会福祉を理解して頂ければと思います。

 

 

参考:Kela

 

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

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