社会制度がとても進んでいるフィンランドでは通常の婚姻制度以外に、事実婚も同性婚も合法的に認められています。
このような社会や制度背景があるからこそ、フィンランドの結婚率が比較的に低く、様々な関係性が存在し、とても自由な社会になっています。
フィンランドで人々の婚姻状況は全て「デジタル人口データ登録事務所」(Digital and Population Data Services Agency)のシステムに登録されています。
婚姻状態の分類は下記の種類があります。
- 独身
- 結婚した
- 離婚した
- 配偶者と死別した
- 登録されたパトナーシップ関係
- 登録されたパトナーシップ関係から別れた
- 登録されたパトナーシップ関係から死別した
事実婚でも登録されないと守られない
我々の言う「事実婚」はフィンランドの「パトナーシップ関係」を指します。
しかし、フィンランドでの「パトナーシップ関係」には2種類「登記済み」「未登記」があります。
未登記のパトナーシップ関係を政府関係者が把握することができないため、税制上は個人ベースでの申告となります。二人合わせて家庭として申告することができません。
登記済みのパトナーシップ関係であれば、税制上も一般婚姻家庭と同じように二人分合わせて申告することができます。
社会福祉補助金の部分はケースバイケースで審査・判断されます
婚姻状況やパトナーシップ関係に一律関係するわけではありません。
例えば、住宅補助金の申請について、賃貸契約書の名義に大きく関係します。
友達3人が一つのアパートをシェアして一緒に住んでいることを想定します。
ただの友達でも3人の名義を同時に賃貸契約書に使っている場合は3人が一つの世帯と見なされ、一つの世帯として住宅補助金が計算されます。
しかし、3人の名義を別々にし、賃貸契約書も3個ある場合、一人が1世帯と見なされ、住宅補助金もそれぞれの世帯で計算されます。
結婚した方やパトナーシップ関係の持つ方もそれぞれのケースで審査・判断されます。
そのため、社会福祉の部分は一律「結婚した人」と「パトナーシップ関係の人」と分けることができません。
フィンランドで27%の人々は事実婚を選ぶ
2018年フィンランドの婚姻・パトナーシップの中で、下記の割合となっています。
- 通常婚姻関係:73%
- 事実婚(パトナーシップ)関係:27%
事実婚を始めるか、やめるかは完全にその個人の責任によります。
政府は全く干渉できません。
税制や財産相続も完全に個人ベースとなります。
事実婚(パトナーシップ関係)が登記された時点から税制や様々な制度に適用されます。
事実婚(パトナーシップ関係)の解消(お別れ)は事実上「別居」した時点からとなります。
ただし、税制上や社会福利制度上は人口登録事務所に連絡する必要(義務)があります。
この連絡によって社会福利の補助金や税金が正しく計算されるようになります。
ちなみに、フィンランドで事実婚(パトナーシップ関係)が最初に認められた(登記可能になった)のは2002年です。
2002年当初は同性婚を婚姻と認めず、「パトナーシップ関係」としてしか認められませんでしたが、2017年より同性婚を「婚姻」としても認められるようになりました。
東アジアでは理解されにくい事実婚
実際に筆者の韓国人女性友人は彼氏と事実婚関係にいます。
韓国出身の彼女はもちろん「結婚」を強く希望していました。
それは彼女自身の考え以外に韓国にいる家族への報告や説明ができるもしくはしやすくするためでもあります。
しかし、彼女のフィンランド人彼氏は結婚したくなかったです。
なぜなら、事実婚でいれば結婚と何も変わらないので、「結婚」に執着する意味が彼に理解できないです。
結果的にこのカップルは事実婚という形式になりました。
フィンランドでは外国人である彼女はフィンランド移民局に「事実婚パトナー」としての在留資格(ビザ)申請を提出し、「事実婚である様々な証拠」を提出し、事実婚を証明した上、無事フィンランドに住み続けることができるようになりました。
フィンランドでの婚姻やカップル関係は本当に自由です。
参考:infofinland.fi Common-law relationship
参考:Finland Statistics Marital status
参考:Tax Finland Marriage – Divorce
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