フィンランド人は一般的に無口で口数が少ないというイメージがありますが、今回はあるイギリスの記者の視点からフィンランド人は本当に無口なのか、それはなぜなのかなどについて探求していきます!
このイギリスの記者はラウラさんです。
ラウラさんは昔、親友であるハンナさんに会うためにイギリスからヘルシンキへ飛んできました。
ヘルシンキは彼女にとって全く知らない町ですが、親友に再会できた二人はカフェに行き、晩御飯も一緒に食べました。
政治も宗教も様々な深い話題に触れたにもかかわらず、何でも楽しく話し、議論することができ、あっという間に4時間が過ぎていきました。
その後の再会は数年後にハンナさんの花嫁付き添えをするためでした。
その時ハンナさんから初めてあるフィンランド人に関するある事実を教えてくれました。
「フィンランド人は、もし重要なトピックがなければ会話する必要がないと思っているよ」
フィンランドにも一つのことわざがあります。
「沈黙は金、会話は銀」
(このことわざは日本語での「沈黙は金、雄弁は銀」と同じ意味でしょうね)
フィンランド人の友人達の間に基本的に「会った最初のちょっとした雑談(スモールトーク)」は存在していません。
カフェの店員さんと話す時? 欲しいコーヒーの名前を言うだけでいいです。
公共の場で座ったり、歩いだり、場所を取って立ったりするには他人に声をかける必要があります? ありません。
もしあなたが外国人であれば、恐らくあなたは電車がバスの中で最もうるさい人になるでしょう。(笑)
フィンランドには2万個以上のサウナがあり、フィンランド人がサウナに入るときに基本的に全裸で距離感がとても近くて誰も気にしないですが、なぜか服を着ると距離感が一気に増えるのです。
フィンランドではこのようにスモールトークを必要としない慣習が文化の中に自然に存在していると思われているようです。
フィンランド北部で英語の先生をやっているティーナさんは、自分の仕事は英語を教える以外に、スモールトーク(ちょっとした雑談)の意味とやり方も教えていると言っています。
「我々はある練習をやっています。あなたは知らない誰かとカフェやバスで出会いました。そこからちょっとした雑談をします。」
「この練習の中で事前にちょっとした雑談に使えるトピックをみんなで考えて書き出しました。しかし、参加者たちにとってこの作業が難しくて苦痛のようにみえました。」
アリナさんはヘルシンキで勉強している大学生です。
英語で放送されるドラマやテレビ番組のおかげで、彼女は英語でのスモールトークを理解しています。
しかし、学校の宿題をやっていると、なぜか英語のスモールトークが「定型文」になって、「正解」を答えないといけないようで、困惑しているようです。
もしフィンランド社会がよりオープンにするためどうすればいいかと彼女に聞くと、彼女がこう答えました。
「もっとあほなことをやればいいですよ!例えば、電車で本を落とした時に笑うとか、知らない人も一緒に笑ったり、コメントしたりするといいんじゃないかな?」
もちろん、フィンランド人は小さいごろから知らない人とどうかかわるかが教えられたこともないので、難しいでしょうね。
なぜフィンランド人はこれほど無口なのかについて、諸説あります。
一説は「フィンランド語の構造が複雑」と「町の間の距離が長い」です。
フィンランド語を話すのが難しいのであれば、人に会うのが遠くてめんどくさいのであれば、それは自然に無口になるでしょう。
しかし、あるヘルシンキ大学でヨーロッパ歴史を専門とする教授の考え方は「無口かどうかは相対的なこと」です。
つまり、フィンランド人が無口というのは話の比較的に多い国の人から見る時だけです。
フィンランド人が自分で自分のことを見ると、無口という認識はなく、ごく普通な状態です。
もちろん、外国人と話す時に英語や他の外国語を使うので、間違いたくないために話す分量を減らしている可能性があります。
しかし、フィンランド人の間であれば、沈黙ということは自然に会話の一部になっているのです。
この考え方はオウル大学の研究者からも支持を得ています。
「子供や家庭内の会話について、確かに自然に存在する沈黙があります。フィンランド語のわからない外国人から見ると、もちろん、この沈黙は翻訳されませんよね」
また、言語にあるのは意味だけではなく、「自然な使い方」も国によって異なります。
日本語で「お元気ですか」というのは最初の挨拶という意味しかないですが、フィンランド語での「お元気ですか」(Mitä kuuluu?)とフィンランド人に聞くとたぶん本気で最近のことを全て教えてくれるかもしれません(笑)
フィンランド人の性質を面白く表現しているのは「Finnish Nightmares」という本です。
作者のカロリーナさんはフィンランド人が「個人スペースを大事にしている」と思っているそうです。
「もしあの人を知らないなら、その人のことを邪魔したくないですよね。その人はもしかしたら自分の時間を大切にしていて他人に邪魔されたくないかもしれません。もちろん、二人とも気にしないなら、自分に話しても問題ありませんが。」
とはいってもフィンランド社会は徐々に心を開いています。
とても遅いですが。
アメリカのロスアンゼルスに2年間在住したフィンランド人のユッシさんはある日フィンランドに戻ってきました。
彼はコーヒーを買う時に思わず不快感を感じました。
「店員さんは『何をご注文ですか?』としか言っていません!その前に何か言うことないですか?」
その時にユッシさんは気づいたのです。
「あ、ここはフィンランドだ!」
フィンランドであれば、最低限の会話ですべてが成り立つからです。
「でも、もう少し話してもいいんじゃないかな?笑」
これからフィンランド社会は他の国に近づき、人々がもっと話すようになるかもしれません。
もちろん、知らない人が急に話してくることはないでしょうが、もしそのような人がいたら、おめでとう!たぶんあなたに親友ができたのです(笑)
参考資料:How the Finnish survive without small talk?
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