フィンランドの冬は日本より暖かい!? 5分でわかるフィンランド

公開日:2017年11月19日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

生活の中で使用する様々なサービスについて、フィンランドと日本の違いは下記の2記事でまとめさせて頂きました。観光、旅行、留学、移住される方々にお役に立てれば嬉しいです。

 

参考記事:5分でわかるフィンランド:ここが違う!生活中の様々なサービス(一)

参考記事:5分でわかるフィンランド:ここが違う!生活中の様々なサービス(二)

 

今回は生活の中で使う「サービス」ではなく、生活の中で特に住居環境に関する違いをご紹介したいと思います。

 

 

フィンランドの冬は日本の冬より暖かい!?

もちろん、フィンランドの冬はマイナス何十度にもなるので、日本より暖かいわけがありません。

 

しかし、家の中でしたら話は別です。

フィンランドほとんどの住宅やオフィスは「セントラルヒーティング」システムが設置され、使用されています。

 

セントラルヒーティングシステムを簡単に説明しますと、ビルや建物の地下室かどこかの一箇所にボイラーを設置し、ボイラーで作ったお湯をビルや建物の各部屋にチューブ経由で運送し、各部屋にあるヒーターに通じて部屋を暖めるシステムです。

 

 

 

 

フィンランドの暖房は建物全体自動コントロールで、室外気温が約22度を下回らないと起動しないそうです。

そして室外気温がゼロ度であろうか、マイナス30度であろうか、室内気温は常に20~22度に保たれています。

それは一部屋だけではなく、キッチンも、トイレも、風呂場も全て気温20~22度です。

 

生活の中で最も感じやすいのはやはりキッチン、トイレ、風呂場では寒くないということですね。(特にトイレや風呂場で服を脱ぐ瞬間です)

 

 

筆者の部屋には温度計と湿度計を随時設置しており、室内気温大体21、22度くらいです。

 

更に、このセントラルヒーティングは自分の家や部屋だけではなく、ヒーターが設置される建物のエントランスも、廊下も、洗濯室も、地下倉庫も20~22度前後に保たれているので、基本的に一度建物に入ってしまえば、寒さを感じにくい設計になっています。

 

日本の場合では、多くの家に自分の冷房や暖房機が設置され、暖房をつければ「その部屋だけ」が暖かくなる仕組みです。

 

トイレや風呂場や廊下などはやはり寒いですよね。

 

 

 

 

暖房代を気にしなくて良い

日本では暖房をつけると電気代が跳ね上がるので、節約するために寒さに我慢して暖房を付けず、家の中でもたくさんの服を着込んで厚い靴下を履いて凌ぐ人も少なくないでしょう。

 

フィンランドでは、家賃に暖房代が含まれるケースが多いので、暖房代に気にする必要がありません。

※暖房代を家賃と別に徴収するケースもありますので、従量料金の場合はもちろん暖房を節約して使うこともあるでしょう。

 

つまり、フィンランドに住んでいると、「家中が暖かい」というのは「当たり前」という感覚です。

暖房代が家賃に含まれているので、暖房代を節約したくてもできないという仕組みです。

 

 

 

 

お湯はすぐに出る

セントラルヒーティングのもう一つの利点は「お湯はすぐに出る」ことです。

 

日本で水道から暖かい水を作るときに電気もしくはガス式の給湯機を使うので、お湯の蛇口をひねってから30秒くらい待つ時間が必要ですよね。

 

フィンランドでセントラルヒーティングのおかげで、お湯が常にビル内に存在しているので、蛇口をひねったら、3秒ほどでお湯がすぐに出ます。

 

 

 

 

冬に手洗い、顔洗い、シャワー浴び、皿洗いなどに本当に便利です。

 

お湯を作る電気料金やガス料金もあまり気にする必要がありません。

 

※フィンランドでは、お湯の水道代と冷水の水道代と別料金で徴収するケースも少なくありません。お湯の水道代が冷水の水道代の何倍かになる話も聞いたことがあります。この場合はお湯を使うには気になりますね。

 

 

最後に

弱点といえば乾燥夏に室内が暑くなることでしょうか。

朝起きてのどの調子がなんだか悪いことが続いたので、加湿器を購入して暮らしています。また夏は日差しが直接部屋に当たると室内がとても暑くなります。クーラーがない分、ドアや窓をできる限り開けて、涼しくなることを待つのみです。

 

セントラルヒーティングはフィンランドではなく、ヨーロッパやアメリカでも一般的に設置されているシステムだそうです。

恐らくアメリカやヨーロッパに住んでみないとあまり気づかないでしょう。

 

このような違いがあって面白いですよね。

 

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