サウナは現在世界中に広がり、日本でも様々な様式に進化、発展しています。
しかし、サウナの本場フィンランドでは、サウナにはどんな種類があってどのように違うのでしょうか。
一言でいうと、フィンランド式サウナの種類は主に3つです。
「スモークサウナ」「木材加熱式サウナ」と「電気加熱式サウナ」です。
詳細を見ていきましょう!
そもそもフィンランド式サウナはどんな感じ?その特徴とは
日本でサウナを言うと、どんなイメージが思い浮かぶでしょうか。
健康ランドのお風呂エリアに併設され、外に水風呂があって中は熱い部屋になっています。
部屋は明るくて壁にテレビがついて、みんな階段になっているベンチに座るというイメージではないでしょうか。
フィンランド式サウナは全然違います!!
フィンランド式サウナには必ずストーブがある
まず、ストーブがサウナ室にあります!
そのストーブの上に熱々の石があり、その石に水をかけて蒸気を作るのです。
その蒸気を楽しむのです。
ストーブは大体サウナ室の隅角にあり、上にたくさんの石が置かれてあり、ストーブを暖めることで石も高熱状態になります。
ちなみに、「サウナ」はフィンランドでは「サウナに入浴」もしくは「サウナ室」を指します。サウナ室にあるストーブはKiuas(キウアス)と呼ばれ、高熱の石に水をかけて作られた蒸気をLöyly(ロユリュ)と呼ばれます。
フィンランド式サウナは木造が多い
そして、フィンランド式サウナのサウナ室は基本的に木造です。
森の中であればサウナ小屋全体が木造の場合もあるが、都市の中であれば、内装が木材であることが多いです。ごく一部のサウナはコンクリートで作られることもありますが、フィンランド人はコンクリート製のサウナ室を好まないことが多いです。
そのため、サウナ室の中にいると木材の香りがわかり、その香りを楽しめます。
サウナ室内は暗くてテレビがない
そして、サウナ室内は暗くてテレビがありません!
フィンランド人にとってサウナ室は神聖な場所であり、リラックスする場であり、社交活動をする場でもあります。
そのため、足場が見える程度の光で少し暗い感じでみんなサウナの中でリラックスして適当に知らない人とも会話を交わし、社交活動を楽しみます。
フィンランドのサウナは基本的に3種類
時代の変化に伴って日本の銭湯文化が変わってきたことに似たようにフィンランドのサウナ文化や種類も変わってきました。
サウナ文化は「公衆サウナ」→「プライベートサウナ」と変化し、サウナの種類も「スモークサウナ」→「木材加熱式サウナ」→「電気加熱式サウナ」と変化してきました。
スモークサウナ | 木材加熱式サウナ | 電気加熱式サウナ | |
安全性 | 中 | 中 | 高い |
建造コスト | 高い | 低い | 低い |
加熱方式 | 木材 | 木材 | 電気 |
煙突 | なし | あり | なし |
準備手間 | 多い | 中 | 少ない |
準備時間 | 長い | 中 | 短い |
木材の香り | 深い | 中 | 薄い |
殺菌効果 | 高い | 低い | 低い |
温度調整 | 難しい | 難しい | 簡単 |
安全性 | 中 | 中 | 高い |
スモークサウナは最も伝統的で最もフィンランドらしいサウナ
筆者はいつもスモークサウナのその独特な雰囲気に魅了されています。
暗めの室内、真っ黒の壁、濃厚な木の香りといつもより高い温度。
もし一回入ってみるとやみ付きになるかもしれませんよ。
スモークサウナにはいくつかの特徴があります。
大きいなレンガ造のストーブ、煙突の付いていないストーブ、高めの温度などです。
スモークサウナは最も伝統的なサウナで、スモークサウナを準備するときにまずストーブに木材を詰め込んで燃やして暖めます。
ストーブが大きいので準備だけで数時間要します。
また、ストーブに煙突付いていないので、ストーブを暖める時にサウナ室には煙が充満しています。
ストーブが暖まったら、いったん煙を排気口から出してから人が入ります。
煙が充填されることで「スモーク」サウナと呼ばれており、その煙の関係でサウナ室の壁や天井が真っ黒になるわけです。
スモークの香りを楽しめるメリット以外に、サウナ室内の殺菌効果も高いそうですよ。
本当の伝統的なスモークサウナの体験談
ヘルシンキ周辺のスモークサウナは商業用でかなり整えられていますが、筆者は友人の招待でヘルシンキから車6時間ほどのド田舎の伝統的なスモークサウナに入ったことがあります。
昔のフィンランドには電力もなければ水道もありませんでした。
そのため、シャワーを浴びることとサウナに入ることはよくセットされていました。
なぜなら、シャワーで使うお湯はサウナのストーブを暖める時に一緒に作られるからです。
筆者が入った伝統的なスモークサウナは正にそのような様式で、一つのストーブでサウナ用の石を熱々に温めながら、シャワー用のお湯も温めていました。
それでお湯と水を混ぜた上でシャワーを浴び、そのままサウナします。
極寒のフィンランドではサウナのストーブで部屋を暖めておかないと、寒すぎでシャワーできないだろうなとも思いました。
参考:フィンランドの森・サウナ日帰りツアー(スモークサウナをご案内しております)
ストーブに煙突を付けて利便性を高めた木材加熱式サウナ
スモークサウナは独特で様々なメリットもありますが、準備がとても大変で、時間もかかります。
その利便性を向上させるために生まれたのは木材加熱式サウナです。
スモークサウナと根本的に違うのがストーブです。
ストーブは金属製で煙突が付いています。
そのため、ストーブを暖める際に生まれた煙はそのまま煙突から排出されるので、サウナ室に充填することがありません。
煙を排出する手間が一つなくなりますね。
また、煙突に排気量調節機能を付けることでストーブ火力の強さを調節でき、サウナ室の温度調節もスモークサウナより簡単にできます。
ストーブもコンパクトなので準備に必要な時間もかなり短縮されます。
設置も簡単でコストも低めで電力を使わないので、現在森の中にあるサウナの多くは木材加熱式が多いです。
参考:ヘルシンキのサウナ文化を忠実に再現した公衆サウナ:Sompasauna(木材加熱式サウナ)
安全性も利便性も高い電気加熱式サウナ
現在フィンランドの多くのサウナは電気加熱式になっています。
特にヘルシンキなど町の中では断トツ電気式です。
なぜなら、重くて体積の大きい木材燃料を準備する必要も保管する必要もないからです。
更に、電気加熱式サウナには煙突もないので、市内のメンションなどの集合住宅には向いています。
また、火を起こさないので、安全性も高いです。
何より準備は「ボタン一つ」で終わりますので手間はほとんどかかりませんし、温度の設定もぴったりできますので、自由自在に調整できます。
もちろん、利便性や安全性が高い反面、木の香りやスモークの香り、雰囲気もしくは希少性という面では劣りますね。
ヘルシンキの公衆サウナ
ヘルシンキにも多くのサウナがございます。
お薦めサウナは是非下記の記事をご参考ください。
参考:ヘルシンキサウナお薦めランキングトップ5 ヘルシンキ在住者がお薦め!
参考:北欧フィンランド・ヘルシンキのお薦め公衆サウナ兼カフェ:真夏のLöylyでサウナと一緒にフィンランドを満喫!
参考:ヘルシンキのサウナ文化を忠実に再現した公衆サウナ:Sompasauna
参考:フィンランド式サウナ:ヘルシンキKulttuurisauna公衆サウナ体験
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
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「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
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「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
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