フィンランドと日本の残業事情の違いシリーズ記事もここで最終回。
「幸せ」に対する定義はこんなに違いますね。
日本とフィンランド残業事情シリーズ記事
その他にあと何が違うでしょうか。
幸せがとてもシンプル。金銭や物質への依存は低い
「幸せに対する感覚が違うんです」
つまり、多くのフィンランド人が幸せを感じることと多くの日本人が幸せを感じることが異なるってことです。
日本で幸せを感じる時ってどういう時が多いですか?
大きい家に住めるようになった時?
海外旅行に行けた時?
収入の増加によって生活をより満足に過ごせる時?
その多くの場合は物質、金銭と関係しませんか?
大自然にいれば幸せを感じた時ってありませんか?
家を出た瞬間に新鮮な空気を吸う瞬間に幸せを感じる時ってありませんか?
人口が密集した大都市だと大自然は決して近くないので、行きたくても簡単に行けないというのも要因かもしれません。(大自然にアクセスしにくい)
フィンランド人の多くは大自然の中で過ごすことで幸せを感じるそうです。
夏に外でビール飲んでピックニックすることで幸せを感じるそうです。
サウナに入って外で体を冷やすことで幸せを感じるそうです。
フィンランドで幸せを感じることにかなり単純でシンプルなことが多いです。
物質やお金を多く必要としないことが特徴ですね。
なぜフィンランド人にとって幸せになるってこんなに簡単でしょうか。
もちろん、大自然が身近にあることが一つの要因かもしれません。
暗くて寒い冬が長いから、夏さえであれば満足するかもしれません。
ただし、他にももっと根本的な理由があるのではないかと筆者は思います。
個人的な競争を強調しない
日本の社会は「個人的な競争」が相対的に強く強調されている社会です。
成績のランキング、大学入学試験、入社試験、社内昇進など全てが個人単位で行われる競争のプロセスです。
成績がいい人、点数が高い人、学歴が有名な人、実績が高い人などが上に勝ち上がります。
非常に公平的に見えると同時に非常に厳しい環境です。
フィンランド社会は非常に対照的です。
小中高大学には成績によるランキングが存在しません。
大学入学試験はあるものの、それぞれの大学の間に大きいな差は存在しません。
会社に入るには高い学位が優遇されますが、学校の名前はあまり関係しません。(全く関係ないわけでもないですが)
小中高の教育において、先生は成績のいい生徒をさらに伸ばすというより、追い付いていない生徒をケアすることが重要視されます。
つまり、フィンランドの社会は「エリートいかに多く作り出すことではない」です。
フィンランドの社会は「いかに大多数中間層を少しでも上に上げる」ことです。
そのような考え方を元に、フィンランド社会の多くのリソースは中間層の人々に注がれます。
日本だと、多くのリソースがトップ層に注がれている(取られる)かもしれません。
チームによる競争を強調する
個人的な競争を強調しないとはいえ、競争は世界中のどこにも存在しているので、ずっと逃げられるものではありません。
フィンランドでは個人による競争より「チームによる競争」を強調しています。
国単位でいえば「フィンランドチーム」がいかにグローバル社会での競争を勝ち抜けるかを考えます。
会社単位でいえば、「会社全体」をチームとしていかに競合に勝てるかを考えます。
事業チーム、更に二人チームでもチーム内の協力が重視され、チームでの力が強調されています。
日本の社会だと、チームというより、個人個人が勝ち組やトップエリートを目指すことが多く、結果的にごく少ない人が多くのリソースを勝ち取ることになりやすいです。
フィンランドではなりにくいですね。
なぜなら学校では、エリートはそれほど重視されないですし、大学のブランドもそれほど大きいな差をもたらす影響力もないです。
社会制度が大きく異なる
そもそもフィンランドで一人の個人が独り占めで勝っても、日本社会にいるほどのメリットはありません。
収入が高いと所得税率もとても高くなります。
しかも高所得層は多くの社会福利制度を使えません。
交通違反の罰金でさえ、収入と比例します!(同じ交通違反でも収入の高い人の罰金は収入の低い人より高いです)
一般消費税も24%で(2018年現在)日本の4倍なので、ものを買えば買うほど、お金を使えば使うほど、高額な税金を払うことになります。
多くの理由が複雑に存在するように見えますが、まとめると、「チーム戦を強調する教育」、「高い税率」、「充実した社会福利制度」などがフィンランド人の「幸せ」に対する定義に影響しているかもしれませんね。
フィンランドと日本の幸せと収入の関係性
話が非常に遠回りしました。
幸せに対する定義が違えば、人生の重心を置く場所も異なります。
幸せを収入の関係性が高ければ、収入源になる仕事が重視され、もっと仕事をする、もっと残業をすることに繋がる可能性があります。
しかし、幸せと収入の関係性が低ければ、人生でもっと他のやりたいことができます。
それが家族との時間であったり、大自然にいる時間であったり、自分の時間であったりします。
この「幸せと収入の関係性」もフィンランドと日本の残業事情が異なる要因の一つではないでしょうか。
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)