なんで日本はこんなにも残業が長いのか!?フィンランドと日本の残業事情:「不安」

公開日:2017年1月16日  更新日: 2019年11月29日 関連分類:

 

 

なぜ日本はこんなに残業が多くてフィンランドには少ないのかという質問に対し、多くの角度から考えることができます。

今回は「不安」という角度から考えてみましょう!実はすごく特別でなかなか思いも付かないポイントですはないでしょうか?

 

今回は生活に対する「不安」について掘り下げていきたいと思います。

 

 

 

 

生活への不安を感じる程度が違います

日本の社会における生活には様々な不安が存在するでしょう。

 

車の費用、家のローン、子供の教育費、老後の生活費などが簡単に挙げられます。

 

常に多くの出費が毎月続いている状態で、「働かないといけない」、「休んではいけない」、「首にだけはなってはいけない」、「仕事を辞める選択肢は存在しない」、「転職するリスクもあまり負えない」、「当然学生に戻ってもう一度学ぶわけにはいかない」、「もっと働くんだ」、「もっと頑張るんだ」と思うことは日本の社会で普通ではないでしょうか。

 

このような不安が背景になる事情があれば、自然と残業をしないという選択肢を選びにくくなり、残業も自然に増えるでしょう。そうして、「残業を減らせない」状態に陥っているのです。

 

 

社会福利制度が生活の不安を減らす

フィンランドではそのような不安をあまり感じません。

その根本的な理由は「社会福利制度」にあると思います。

 

子供を産んだら教育費を考えなければいけないことはありません

なぜならフィンランドの学校は全て学費無料で、大学生(学部生と修士)には毎月最低限の生活費に当たる奨学金も出されます。もちろん返済する必要もありません。

 

子供の生活費を稼げれば十分ということです。

定年後の年金は税金と自分の給料からの積み立てで賄われています。

車と住宅の購入費だけ自分の収入に応じて選択すれば生活のストレス、不安も大幅に減るでしょう。

 

そうなると生活にもう少し余裕ができ、仕事に対してもよりフレキシブルに対応できるようになります。

 

 

 

 

つまり、仕事においてもそれほど無理をする必要がないということです。

 

生計収支の余裕があれば、無理して残業する必要はありません。

生計収支の余裕があれば、無理してより多くのお金を稼ぐ必要がありません。

生計収支の余裕があれば、無理して仕事を続ける必要がありません。

生計収支の余裕があれば、学生に戻ってより多くのことを勉強することができます。

生計収支の余裕があれば、転職へチャレンジすることもより簡単になります。

 

という側面から見ると「充実した社会福利制度」はフィンランドと日本の根本的な違いというように見えます。

 

 

 

 

 

 

 

税金を使う政府の効率

更にもう一歩深く踏み込んで考えると、税金を使って社会福利制度を運用する政府が「信頼できるかどうか、効率が高いかどうか」がその更なる根本的な違いになるかもしれません。

 

言い換えれば、フィンランドでは、「多額な税金を支払う」→「国が責任をもってちゃんと運用する」→「税金が社会福利制度によって帰ってくる」→「国民が社会福利制度の恩恵を受け、生活への不安が減る」→「残業をする必要性も減る」という構造と考えてもいいかもしれません。

 

日本では、「フィンランドより少ない税金を支払う。自分で人生の資金運営がフィンランドより複雑」→「国の税金運用に不安を感じる。自分で貯金する重要性が高い」→「収入が非常に大事」→「もっと仕事して生活安定を確保する必要がある」→「残業が増える」ということになっているかもしれません。

 

 

 

 

あくまでも一個人の見解ですが、両国の間では「社会福利制度の充実」と「政府の有効な税金運用」が一番の違いというふうに感じますね。

 

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