Au Pair制度を利用してフィンランド生活体験をしてみない?(1)具体的にオペアとは?

公開日:2018年9月21日  更新日: 2019年11月30日 関連分類:

Au Pair」という制度は聞いたことありませんか?

筆者が初めてこの制度を知ったのは正に今回インタービュー取材をさせて頂く30歳の日本人女性友人からでした。

 

海外で最初に出会った際によくある会話内容で、「今は学生?仕事?」「え?どちらでもない?オペア?何それ?」という感じで初めてこの制度を知りました。

 

なかなかAu Pair制度(下記オペア制度という)は一般的に知られていないですし、せっかくなので彼女にインタービューを申し入れ、オペアのことを詳しく教えて頂きました!

 

 

オペア制度とはどんなもの?

まず、オペア制度(Au Pairはフランス語)とはどういうものかを軽く説明します。

 

ウィキペディアによるとオペアは

「外国にホームステイして現地の子供の保育する見返りに滞在先の家族から報酬をもらって生活する留学制度のことである」

だそうです。

 

実際にフィンランドでオペアをする場合、どのようにホームスティー先を見つけ、どのような報酬額や仕事内容になるでしょうか。

早速、オペアの詳細を実際に1年やってきた30歳日本人女性のケースに通じて見ていきましょう!

 

 

オペアの滞在国になぜフィンランドを選んだのだろうか?

A: オペアの滞在先としてはアメリカやオーストラリアなどの国が有名であり、英語圏の国々で言葉も通じやすいですが、特に行きたいとは思いませんでした。

私は保育士をしていたので、「世界一の教育」と日本で謳われているフィンランドの教育を見てみたいと思ったからです。

教育・福祉が手厚い北欧か、森のようちえんで有名なドイツも少し悩みました。

 

実際にフィンランドに来る前にも2週間インターンシップでデンマークの保育園で仕事させてもらったこともあったし、今度は違う国であるフィンランドに行ってみたいなと思いました。

 

そもそもどうやってオペアの制度を知ったの?

A: 友人の友人からの話で知りました。

彼女はオペアでアメリアに滞在していたので、私がフィンランドに行きたいという話を聞いて私に勧めてくれました。

 

※天気が良ければフィンランドのバス停も絵のように。

 

オペアをするには何か条件がある?

A: 特に資格や免許が要りません。しかし、ボランティアの経験があることを証明できたほうがいいです。

 

私の場合はボランティアの証明書類を出さず、教育関連の大学卒業証明書、保育士の資格、保育関連の職歴証明書などをオペアの在留資格(ビザ)申請にフィンランドの移民局に提出しました。

性別は関係ないですが、30歳までという年齢制限があります。

 

フィンランドにオペアをしに来る前にどのくらい時間かけて準備したの?

A: 私は他の先にやりたいことがあったので、2~3年そのことをやっていました。

 

厳密に「この8月に行く」と具体的に決めてから実務的な準備は1ヶ月ほどだけでした。

日本にいた時の準備はオペアファミリーとのマッチングをした上、航空券旅行保険を手配したり、在留資格の申請に必要な書類を用意したりするなど色々ありました。

 

オペアの在留資格(ビザ)はフィンランドに来てからフィンランドで申請しました。

在留資格が降りる前にフィンランドに行ってしまうので、日本で入手しなければいけない在留資格申請に必要な書類は再三に入念にチェックしましたね。

 

フィンランドに来てから在留資格を申請するという段取りのメリットは、オペアの業務契約書をオペアファミリーと実際に会って詳細を確認できるので、契約内容(勤務内容、勤務期間、給与、契約期間など)の調整はやりやすかったですね。

日本から遠隔でやる方は入念にチェックしてコミュニケーションを緻密にとる必要があると思います。

 

 

オペアでフィンランドに来る前にどのくらい資金を用意したの?

A: フィンランドでオペアをする際に少し生活費をもらえるので、生活費の用意があまり要りません。

必要最低限として、その時事前に用意した資金は「往復航空券」「旅行保険」「在留資格申請費用」「緊急用資金」でした。

※筆者がざっくり概算した金額は合計約35万円前後という感じです。

 

※ちなみに、旅行保険は日本国内の保険を買うと高いプランが多いそうです。ヨーロッパなど海外の保険会社の旅行保険をネットで買うとかなり安くなる可能性があります。

 

 

オペアの滞在先はどのように探したの?

A: オペアマッチングサイトを利用して探しました。

 

保育をしに行く人と受ける家族がサイトに登録してお互い探すという形です。

行きたい国や行きたい町などを条件で検索し、見つけた家族と詳細な条件(給料、勤務時間、契約期間など)を交渉して決めていく感じです。

 

オペアマッチングサイトは基本的に各国の共通言語である英語を使いますので、少し英語のコミュニケーション力も必要ですね。

オペアマッチングサイトにはいくつかがあり、有料と無料のもあります。私は無料のサイトを三つほど登録しました。

 

 

ぶっちゃけオペアの給料はどのくらい?

A: まずはオペア滞在国によって定められた最低賃金条件があります。

その条件の上で個別のオペア滞在先の家族のニーズに合わせて交渉しますね。

 

フィンランドで決められたオペアの最低給与額は月280ユーロ約3万6千円、ユーロ=130円)です。

 

私でも実際月に300ユーロしかもらってなかったです。(約3万9千円

時給換算すると本当に2~3ユーロ程度(260円~390円)しかないです。

給料というよりお小遣いのレベルですね。

 

ただし、その代わり、家賃と食費はかからないです。

そのため、出費も交通費や娯楽費だけで、節約しながら生活していくことができます。

 

オペアという制度本来の目的も「働く」というものではなく、高額な留学資金準備しなくても海外生活・海外留学ができるようにするための制度ですので、時給や報酬をあまり気にしないほうがいいですね。

 

もう一つのメリットは滞在国に到着したらオペア先の家族は迎えに来てくれます

荷物もあって海外にも慣れていないときにはとても助かりました。

 

しかも、家に着いたら自分の部屋も家具も全部ついているので、初日から通常の生活ができるのもとてもよかったです。

※通常の留学や就労でしたらやはり家具や生活用品を全て一から揃えないといけないし、出費も手間もとても大変です。

 

 

生活費や出費は主にどのようなところに使ってたの?

A: 主に自分が外出するときにお金を使います。

通信費や現地交通費などの出費も滞在するオペアファミリーによります。

 

私の一つ目のファミリーのお父さんはシムカードを買ってくれたので、通信費はかからなかったし、二つ目のファミリーはヘルシンキの交通定期券を買ってくれたので、交通費はかからなかったです。

また、私の場合、在留資格申請の費用とフィンランド語の授業費用もオペファミリーが負担してくれましたね。

 

一般的に食費は含まれており、食事の準備にも手伝いますので、食費はあまりかかりませんでした。

 

私はわずかな給料から毎月100ユーロ約1万3千円)を積み立ててオペア終了後のヨーロッパ旅行に使おうとしていました。これから2ヶ月ヨーロッパを回る予定です。

毎月使うお金は200ユーロで最低限の生活はできます。

あとはどれだけ消費したり遊びたいかによって、プラスαで用意していったらいいと思います。

 

 

勤務時間や勤務条件とか決まっているの?

A: フィンランドの場合は基本一日5時間以内で週6日間で週30時間までです。

 

制度上オペアはフールタイムとして働いてはいけません。

在留資格としても就労ビザではなく、パートタイム扱いの勤務形態です。

あくまでも留学という意味で、自分の時間を設けて異国の文化を学んだり、体験したりするためです。

 

オペアはワーキングホリデーに近い制度ですが、フールタイムで勤務できないのが一つ大きいな違いです。

 

続き。

 

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