電気自動車が世の中に登場してから数年がたった今、街中で目にする機会も多くなりました。
2019年日本の電気自動車は、乗用車や貨物車など全て合わせると10万台を超えます。(自動車検査登録情報協会調べより)
ガソリンを使う車から徐々に電動になってきた今、電動自動車にかかるコストはどれほどなのか気になる人も増えてきています。それは日本だけでなく、世界でも同じ疑問をもつ人が多くいます。。
ヨーロッパでは世界的に物価などが高いと知られている国デンマークをも越して、電気自動車の維持費などにかかる乗用車のコストが最も高いのはスイスです。
それについで2位はフィンランド。
やっとのことで(?)3位がデンマークとベルギーです。
では、一体どれほどの維持費がかかり、ガソリン車やディーゼル車所持時との差はどれくらいなのか、ヨーロッパの場合を見ていくことにしましょう。
電気自動車にかかる総コストは月間いくら?
フィンランドのカーリース会社LeasePlanの2020年調査によると、ヨーロッパで最もコストがかかるスイスでの全電気自動車の月間総コストは平均949ユーロ(113,880円)です。
第2位のフィンランドでは、平均月額944ユーロ(113,280円)、第3位のデンマーク、ベルギーでは平均月額797ユーロ(95,640円)。
最もコストが低い国はギリシャで総費用は月額594ユーロ(71,280円)となります。
計算では、総費用に含まれるのは、減価償却、燃料、税金、保険、およびメンテナンスが含まれます。
ガソリン車やディーゼル車の場合はどうなのか?1位2位は変わらず
電気自動車やガソリン車など、原動力に関係なくフィンランドの自動車にかかるコストは明らかにヨーロッパの平均よりも高くなります。
最も高価な自動車はスイスにあり、そして最も安いのはハンガリーです。しかし、コストをGDPと比較した場合、フィンランドのランキング位置は変わらずです。
スイスでガソリン車にかかる月額は960ユーロ(115,200円)、ディーゼル車では925ユーロ(111,000円)です。
フィンランドでは、ガソリン車が767ユーロ(92,040円)、ディーゼル車は794ユーロ(95,280円)。
とりわけ、ノルウェー・イタリア・オランダ・ポルトガル・スウェーデンでは、電気自動車は内燃車よりも安いかほぼ同じ価格です。
フィンランドで電気自動車を充電することは高額!場合によっては1分で約100円?!
フィンランドでは今、電気自動車での長距離旅行などでの高速充電補給の価格の差が話題になっています。
自宅で充電するのが一番安くつく方法だとは誰しも想像がつきますね。
日本もそうですが、フィンランドにも消費者が無料で充電するための優れたシステムはまだありません。
フィンランドでは公共の高速充電市場に3つの主な会社があります。
一番多いのがフィンランドの約60%を占めるVirtaで市場シェアではリードしています。
次にFortumの電力会社が25%、そしてK-Latausが15%となっています。
これら各会社の充電サービスステーション、どこでも同じ値段なのかというとそうでもありません。
ここがガソリン車やディーゼル車よりも高くついてしまう落とし穴です。
例えば、
K-Latausのメンバー会員カードを持っているとします。事前予約可能な50kWの高速充電ポイントをVirta経由で使用すると、1分あたり0.82ユーロという驚異的なコストがかかります。
日本円にすると、1分あたり98.4円ということ!!
これは高すぎる!!
しかし、K-Latausの充電に対するの顧客価格は1分あたり0.20ユーロ(24円)とかなりリーズナブルです。
メンバー会員なのかそうでないのかでは、価格の差は明らかに違います。
更に、自動車メーカー独自のモバイルアプリケーションから起動して充電すると、更に高額になる可能性があります。
長い旅行などでは、自分が会員である会社の充電サービスステーションが近場で見つからず、やむおえなく他社のステーションで充電しなければならないこともあるでしょう。
そんな時は、泣く泣く高い値段で充電しなければならないということです。
公共のバスからパトカーまで電気に移行してきている
写真引用:https://www.hsl.fi/
2019年8月、ヘルシンキ近郊を走る公共のバスに変化が現れました。
電気バスの導入です。
この頃は30台しかありませんでしたが、2025年には全電気バスを400台にすることを目標にしています。
フィンランドの首都近郊では数を数えることができないほど多くのバスが通っています。
車が必要ないくらいに、どこでもバス移動で難なくいくことができます。
最初の30台の全電気バスの導入により、毎年500万キロのCO2排出量が抑えられるとのことで、
バス利用者の利点としては、走行中はとても静かで排気ガスが感じられないということです。
また、フィンランドのパトカーも2027年までに燃料で動くタイプのものを50%削減し、代わりに電動自動車を導入することを目指しています。
これも最近発表されたことで、フィンランド全国にある約1500台のパトカーのうち、現在の時点では約60台がハイブリット車と電気自動車とのこと。
電気自動車を所有するには、デメリットももちろんあります。
これから先、時代とともにもっと所有しやすい環境になっていくと思われます。
公共の乗り物から環境のことを考えて電気自動車に移行していくことはとても良いことですね。
フィンランドの電気自動車にかかるコスト、日本のものと比べていかがだったでしょうか?
やっぱり日本で所有する方が安いとホッとされましたか?
*記事内では1ユーロ=120円で計算されています。
情報・参考:https://www.hsl.fi/
情報・参考:Ilta-Sanomat -Suomi kakkosena autoilun kalleusvertailussa
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