※写真引用:UNESCO
フィンランドには合計7つの世界遺産があります。
そのうち、文化世界遺産が6つあり、自然世界遺産は1つのみです。
キートスショップのブログでは既にフィンランドにある6つの世界遺産をご紹介させて頂きました。
参考記事:クヴァルケン群島(The Kvarken Archipelago) フィンランド世界遺産の旅
参考記事:サンマルラハデンマキ青銅器時代石塚(Sammallahdenmäki) フィンランド世界遺産の旅
参考記事:スオメンリンナ要塞 概要 アクセス 歴史 ガイドツアー ベスト観光プラン(一) フィンランド世界遺産の旅
参考記事:ヴェルラ砕木・板紙工場(The Verla Mill)フィンランド世界遺産の旅
参考記事:ラウマ旧市街(Old Rauma) フィンランド世界遺産の旅
参考記事:ペタヤヴェシの古い教会(The Old Chruch of Petäjävesi) フィンランド世界遺産の旅
今回は残された最後の一つフィンランドの世界遺産をご紹介していきます。
ストルーブ測地アーク(Struve Geodetic Arc)とはどんな世界遺産なの?
フィンランドの世界遺産の一つで、文化世界遺産に分類されているのが「ストルーブ測地アーク(Struve Geodetic Arc)」です。
実にこの世界遺産は「10ヶ国」にも跨ぐ、長さが2800キロにも及ぶとても範囲の広い世界遺産です。
ストルーブ測地アーク(Struve Geodetic Arc)は2005年に文化世界遺産に登録されたのですが、どういう重要性が評価されたのでしょうか?
ストルーブ測地アークは「人類史上最も大規模で高い精度で地球の大きさを測ったプロジェクト」だったからです。
この地球を測るプロジェクトは19世紀前半の1816~1855年の約40年間にわたって行われ、場所はノルウェー、スウェーデン、フィンランド、ロシア、エストニア、ラトビア、リトアニア、べラルス、モルドバ、ウクライナの10各国を跨ぎ、2800キロ以上の距離に渡って行われました。
当時にこれらのエリアにはロシア帝国とスウェーデン帝国の2ヶ国のみで、研究の資金はロシアから提供され、天文学者のFriedrich Georg Wilhelm Struveが率いる研究チームが実施しました。
この偉大なプロジェクトとその成果が人類にもたらした卓越な貢献を記念し、関連遺跡が世界遺産に指定されたのです。
※写真引用:UNESCO
ストルーブ測地アークってどのように地球の大きさを測ったの?
その答えは「三角法」です。
三角形を使えば、長さや距離を直接測れないものの長さや距離を推定で測ることができるので、実に紀元前6世紀から利用されています。
例えば、ある高い崖の高さを測りたいとし、太陽の日差しから生まれた陰を確認します。
その陰から崖までの距離、自分の陰の長さと自分の身長を比例計算すれば崖の高さを推定できるのです。(自分の身長:自分の陰の長さ=崖の高さ:崖の陰の長さ)
そして、地球の大きさを推定することに関しても、このような三角測量法が1980年代衛星を使ってより精密的に測るまで使われていました。
世界遺産ストルーブ測地アークはノールウェー北部から黒海近くまでの2820キロの距離に渡り、265個の測定地点を設け、計258個の三角形に通じて大規模な距離測定を行い、地球の大きさを推定したのです。
観光客にはがっかりさせるかもしれませんが、ストルーブ測地アーク世界遺産はほとんど目に見えるものがありません。
ストルーブ測地アーク世界遺産はフィンランドに6箇所の測定地点を世界遺産に指定しています。
しかし、多くの測定地点には岩盤に小さな穴が残されたり、岩盤の穴に鉛が注入された跡であったり、十字のマークが残されたりする程度のものしかありません。
見に行って「おお~~」と感じることは恐らくあまりないでしょう。
しかし、是非想像力を働かせていただきたいです。
19世紀前半には今の設備もなく、長距離の移動もとても難しい時代です。
道路もない、森の中にある測定地点までは徒歩、スキー、馬、トナカイなどを使って莫大な時間をかけていくしかないです。
しかも、測定地点が265個もあるのです!
その時代にどうやって一つ一つの測定場所まで行くかを想像するだけでそのすごさをわかって頂けるでしょう。
※写真引用:UNESCO
フィンランドにある世界遺産に指定された測定地点
ストルーブ測地アークの測定地点は265個ありますが、世界遺産として指定されたのはその中の34個だけです。
その中、フィンランドにあるの6個です。
- Mustaviiri:フィンランド東南部のフィンランド湾に浮かぶ島にあります。
- Porlammi:ヘルシンキから東北方向約85キロにある岩
- Oravivuori:フィンランド中南部にあり(ユヴァスキュラから約50キロ)、丘の山頂にあるため、景色が良く、6箇所の測定地点の中で最も有名な場所です。
- Alatornio Church:フィンランドとスウェーデンの国境にあるAlatornio Churchは測定当時のままです。教会の高い塔を利用して測定を行われたそうです。
- Aavasaksa:フィンランド北部のフィンランドとスウェーデンの国境に近いこの場所は大自然と白夜が有名な特徴です。
- Stuorrahanoaivi:フィンランド最北端にある約600メートルの山
どれもなかなか簡単にアクセスできる場所ではないですが、できるならヘルシンキの近くもしくはユヴァスキュラの近くにある測定地点に一度は訪ねてみたいですね。
人類のこれほどの大規模プロジェクトがかつて行われた場所なので、そこに行けば何か新しい気づきや気持ちになれるかもしれませんね。
関連記事
外出・旅行がより楽しくなるアクセサリー
外出や旅行をする時に「サイズが小さい」「色んなシーンに似合う」「フィンランドデザイン」「自然木材」のピアスアクセサリーはいかがでしょうか。
ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)