ムーミン物語に出てくるキャラクターにフィリフヨンカというムーミン家のお隣さんがいます。
※フィリフヨンカというキャラクターは度々小説、アニメ、コミックスなどに登場しているが、性格が違ったりして異なるようなキャラクターが設定されています。
いつも赤い服を来ていて金魚のフンの様についてくるのはフィリフヨンカの子供達。
彼らが歩くときは必ず縦方向。
清潔さと秩序が最も大切と信じているフィリフヨンカは子供達にもその様に言い聞かせているので、とても礼儀正しく子供なのに遊びまわりません。
子供達は遊ぶことよりも本を読みます。
でも、やっぱり子供ですから時にはムーミンといくつかのエピソードでは遊ぶシーンも。
しっかり子育てしなくちゃ!
そういう気持ちも大きいのでしょう。
フィリフヨンカは一人で子供の世話をしています。
1991年、子供の読者からの手紙でフィリフヨンカの夫についての質問がありトーベ・ヤンソンからの答えは、
「フィリフヨンカの夫は探検家でボルネオに行ったっきり彼からの連絡はなかった」
と答えています。
ご存知でしたか?
実は訳ありワンオペではありますが、きっちりしっかりがモットーのフィリフヨンカの台所。
やっぱり残り物でちゃっちゃとお料理を作っちゃう手際よさです。
さて、今回はムーミンのお隣さん家の晩ご飯レシピをムーミン物語と一緒に添えてご紹介します。
いつもセカセカしているフィリフヨンカの至福の時
写真引用:https://muumitalo.fandom.com/wiki/Vilijonkka
フィリフヨンカは、最初からずっとお料理は自分の受け持ちだとばかり思い込んでいました。
何しろ、台所の戸棚を片付けるのが大好きだったのです。
細々した袋類や広口の瓶なんかが棚にスッキリお行儀よく並んだのを見ると、たまらなく嬉しくなります。
前日の残り物をプディングに入れたり肉に包んだりして、誰にも気づかれないように変身させてしまう案をアレコレ考えるのは最高に楽しみなことでした。
粗挽き粉の一粒でさえ、粗末にしないでかしこい倹約にあふれた調理をやってのけるのが生きがいだったのです。
「ムーミン谷の11月」より
フィリフヨンカの残り物箱・レシピ
材料
- みじん切り玉ねぎ:1〜2個
- ベーコン:100g
- 骨を除いた焼き魚:1カップ
- 缶詰マッシュルーム:1カップ
- 油またはバター:小さじ1
- マッシュポテト:5カップ
- 牛乳:2.5カップ(500cc)
- 卵:1個
- 粉末パプリカ:小さじ1
作り方
- フライパンに油またはバターを熱して、玉ねぎのミジングリと短冊切りにしたベーコンを加え、きつね色になるまで炒めます。
- そこにあらくほぐした魚とマッシュルームをを加え2、3分炒めてから火から下ろします。
- マッシュポテトに牛乳と卵を混ぜてトロリとなるまで混ぜ合わさったら、粉末パプリカも加えてまぜます。
- 更に⒉も混ぜ合わせましょう。
- 全て混ぜ合わせたものを、バターを塗った大きな耐熱容器に入れ、200℃のオーブンで40〜50分。綺麗な焼き色がついたら出来上がりです。
好みでピザ用チーズを散らばせてからオーブンで焼いても美味しいですよ。
ムーミン一家の大きなドラが、玄関ポーチに吊り下げられていました。
フィリフヨンカは、あのよく響く真鍮(しんちゅう)を「夕食ができましたよ」と打ち鳴らすことをずーっと夢見ていたのです。
ゴーン、ゴンゴンゴーン・・・
その音はみんなが
「ごはんだよ!ごはんだよ!今夜のごちそうなんだろうね!?あー僕もうお腹がペコペコだよ!」
って口々に叫びながら走って帰ってくるまでムーミン谷に響き渡るのです。
「ムーミン谷の11月」より
魚とマッシュポテト?!と思いでしょう?
しかし、これが意外にも合うんです。
フィンランドではシーラッカラーティッコ(Siilakkalaatikko)と言われるバルト海のニシンを使う料理があります。
それこそがフィリフヨンカの残り物箱のお料理。
今回は「残り物」でちゃっちゃと作ったフィリフヨンカですが、
実はれっきとしたフィンランドのお料理です。
食卓の真ん中にドーンと置いてみんなで分け合って食べるのもいいですね。
ぜひご家庭で作ってみてください。
オーブンまかせでとっても簡単にできますよ!
情報・引用:WSOY, 2010 Muumi Mamman keittokirja-Sami Malila
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