今回ご紹介するのは、小さくて怖がりの女の子・ミーサです。
彼女は小説版やコミックス版などで登場しますが、そのすべては同一人物ではありません。
ムーミンの物語は名前イコール種族名であることが多く、ミーサもそのうちのひとつだからです。
同じ女の子としては描かれていなくても、彼女たちの性質はよく似ています。
エピソードを交えながら、ミーサがどんな女の子なのかをお話していきましょう。
ミーサの特徴
ミーサは、疑り深くてとてもネガティブな女の子。
ひとから貰った優しさや親切を素直に受け取れない割に寂しがりで、
いつも自分のことを可哀そうだと思っていたりします。
※一番右がミーサです。
※絵は原作書籍より撮影して引用:『ムーミン谷の夏まつり』講談社、トーベ・ヤンソン/作・絵、下村隆一/訳、1990年発行
心の底では愛してほしいと願っているのと同時に、自分が愛されるわけがないとも思っているようです。
だからひとの優しさや愛情を信じられないし、捻じ曲げて受け取っては落ち込んだり怒ったり。
ミーサのことを本当に心配して気にかけている側からすれば、それはそれはやっかいな女の子ですよね。
小説版でもコミックス版でも、ミーサはこんな感じの、似たような性格をしています。
もしかしたら、ミーサという種族の特徴でもあるのかもしれませんね。
ミーサという名前の由来
ミーサの名前の由来は、「Misérables(ミゼラブル)」。
フランス語で、惨めで不幸なさまを表す言葉です。
作者であるトーベ・ヤンソンは、意図してミーサをネガティブに描いたことが伺えますね。
名前も性格もネガティブで暗い印象のミーサ。
これだけ聞くとますます憐れで、可哀そうに思えてくるでしょう。
ですが、作者のトーベも、ミーサを暗くてやっかいなだけの女の子としては描いていません。
ミーサとムーミン一家
ミーサの成長の物語だってちゃんとあるのですよ。
今回は、コミックス版の『ふしぎなごっこあそび』から、ミーサのことを観察してみました。
ミーサがムーミン一家にやってきたのは、ムーミンママがフィリフヨンカから「お手伝いさんでも雇いなさい」と言われたことがきっかけでした。
ムーミンママの募集を見てやってきたミーサは、小さくて、ちょっと冴えない女の子。
彼女はとってもまじめで働き者だけれど、やっぱりネガティブな性格をしていました。
ここで想像してみてください。
楽しいことが大好きで、はちゃめちゃなハプニングを好むムーミン一家と、
まじめでネガティブな女の子のミーサ。
相性がいいはずもありませんよね。
ご想像の通り、最初はそりが合わなくて、お互いにとっても苦労しました。
楽しいことが第一優先なムーミン一家は、悪く言えば適当で不まじめ。
まじめなミーサから見ればそれはとても信じがたく、受け入れがたいものです。
それでも、一緒に過ごしていく時間は、決して無駄なものではありませんでした。
ミーサに訪れたふたつの変化
はちゃめちゃなムーミン一家と過ごしていくうちに、ミーサの中の価値観が少しずつ崩れていきます。
まじめにしていなくたって、すべての物ごとを悲観しなくたって、なんとかなること。
非常識に思える価値観や行動が、時に化学変化を起こして、良い結果に結びついたりすること。
ミーサは、ムーミン家で働くうちに、いろいろなことを知っていきます。
時には、スノークのおじょうさんにおしゃれをさせてもらったりすることも。
ムーミン一家の考え方や価値観に感化されていったミーサは、次第に明るく、ポジティブな表情を見せるようになっていきます。
自分に自信を持つことを知り、自分を大切にすることも知っていくのです。
『ふしぎなごっこあそび』では、ミーサのコンプレックスの対象として、姉のマーベルが出てきます。
ミーサはマーベルのことをとても偉大な女性であると思っていますが、実はそれもマーベルの見栄からくる嘘でした。
妹に尊敬されたかったマーベルは、嘘の上塗りを続けていて、それはマーベル自身を苦しめるものでもありました。
ですが、そんな負のループすらも、おしゃれを知り、自信をつけて変わったミーサが打ち砕くのです。
姉と比べて、自分を卑下するばかりだったミーサと、
妹に見栄を張って、嘘をつき続けたマーベル。
ムーミン一家がミーサに与えた変化は、姉妹の関係も正常で健全なものへと変えていったのでした。
まとめ:まじめと不まじめ
一般的には、まじめであることは素晴らしく、不まじめであることはよくない、と思われています。
それは多くの場合で正しいかもしれませんが、必ずしも正しいわけではありません。
ミーサのことを見ていると、とてもよくわかります。
ミーサは、まじめな働き者。
それはとても素晴らしいことです。
でも、すべてをまじめに頑張りすぎていると、身体も心も疲れてしまいますよね。
人生には、オンとオフが必要で、まじめに頑張るときと、そうでないときがあってもいいことを、ムーミン一家は身をもってミーサに教えていきました。
もっとも、ムーミン一家は”ただそうしたかった”だけであって、教えるつもりなどなかったのかもしれませんが。笑
やらなくてはならない憂鬱なことだって、楽しくできるならそれが一番です。
ミーサのように、すべてをきちっと頑張りすぎて、ネガティブになったりしなくてもいいのです。
今回、はじめてミーサのことを知った方も、そうでない方も、自分の中のミーサを探してみてください。
もし見つかったら、どうしたらミーサが自信をつけられるか、楽に生きられるかを考えてみてはいかがでしょう。
もしかしたらミーサの在り方、そして彼女の変化が、あなた自身にも大きな変化を与えてくれるかもしれませんよ♪
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