寂しい国フィンランド:一人暮らしの急増、コロナの影響を受け

公開日:2021年8月27日  関連分類:

 

国連の世界幸福度ランキングで連続数年1位に輝くフィンランドは実に「寂しさ」大国でもあります。

 

幸せなのに、なぜ寂しいでしょう。

 

その寂しい理由は何でしょうか。

 

今回はフィンランドの様々なデータをもとに探っていきたいと思います。

 

(一人暮らしの筆者も実にその寂しさに包まれた一人かも!?)

 

 

 

 

一人暮らしが急増するフィンランド

フィンランドでは子供が18歳までは親と一緒に暮らし、18歳になると家を出て自分で暮らす慣習があります。

 

そのため、大学に通いながら実家暮らしや、就職しても実家から通勤する人は日本に比べてかなり少ないです。

 

 

とはいえ、最近フィンランドでは、若い世代だけではなく、中年世代も、高齢世代も一人暮らしがどんどん増えています。

 

 

フィンランド統計局が発表したデータによると、フィンランドの一人暮らしの人口数は全人口の約23%を占めています

 

 

では、日本はどうでしょうか。

 

総務省の国勢調査データによると、一人世帯の人口数は全人口の約11.5%です。

 

割合を見ると、日本はフィンランドの半分くらいです。

 

 

フィンランドでは、29歳以下の一人暮らしの人数は2015年前後から急に増えてきました。

(その一因は大学生に対する住宅補助制度の改革だと言われています)

 

65歳以上の高齢者は2008年前後から一人暮らしの人もどんどん増えました。

 

 

しかし、注目してほしいのは、本来横ばいの状態だった30~64歳のグループも2015年前後から増え始めました

 

本来30歳以降はパトナーを作り、子育てし、二人以上の世帯が多いですが、一人暮らしが増えてきたのです。

 

 

女性の経済独立、離婚率の増加などの影響があり、45~54歳のグループを除き、すべての年齢のグループは最近の5年間において一人暮らしの人が増えました。

 

フィンランドの一人暮らしがどんどん増え、止まる兆しが全く見えません。

 

 

 

 

一人暮らし+コロナ自粛で孤独問題急増

そもそも一人暮らしは必ずしも「孤独」に直接関係しないものです。

 

一人暮らしでもスポーツやったり、友人と食事したりして多彩多様なアクティビティを楽しむことができ、必ずしも孤独感に困るとは限りません。

 

 

しかし、それはコロナウィルスがやってくるまでの話です。

 

2020年からコロナウィルスが蔓延し、フィンランドでも自粛や生活制限策が導入されたことによって、今までできたスポーツができなくなり、ジムにも行けず、友人にも会えず、一人で家で毎日を過ごすしかできません。

 

このような状況がフィンランドを孤独大国にしてしまったのです。

 

 

「Mieliメンタルヘルスフィンランド」のデータによると、メンタルヘルスに関連する電話の数は2020年に前の年に比べて40%も増えました。

 

そして、その多くは「孤独感」に関連する問題です。

 

世界で最も幸せな国フィンランドで一番の問題はもはや「孤独」問題です。

 

本当に皮肉のように聞こえますね。

 

 

コロナウィルスの蔓延はワクチンの普及によって解決しそうですが、どんどん増えていく一人暮らしの人々はどのように孤独問題に対して取り組んでいくか、国としてはどのような対策を打つかは見守っていきたいと思いますね。

 

 

参考:Statistics Finland Over half a million persons aged 30 to 64 are living alone

参考:YLE Loneliness most common issue for crisis helpline callers

参考:総務省令和2年国勢調査 調査の結果

 

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