実に思うほどフィンランドは外国人にやさしい国ではない3つの事例

公開日:2021年6月24日  関連分類:

 

広大な大自然や充実した社会福祉制度などを有するフィンランドは連続4年世界幸福度ランキング1位に輝いています。

 

それだけではなく、空気の品質、新聞報道の自由、クリーンな政治など多くの指標においでも世界トップの座を座っています。

 

 

しかし、一見「完璧」なフィンランドですが、実に思うほど外国人には優しくない国です。

 

この記事では、その「ダークフィンランド」の一面を知って頂きたく、3つの事例をご紹介したいと思います。

 

 

  • 言語
  • 差別
  • 距離感

 

 

 

 

誰でも英語で話してくれるとは限らない

フィンランド人の多くは多かれ少なかれ英語が話せます。これは事実です。

首都ヘルシンキであれば、ほとんど誰でも英語ができるでしょう。

 

 

とはいえ、誰でも英語で話してくれるとは限りません。

 

 

もちろん、グループ中もしくは授業の中で一人や二人がフィンランド語ができないことで、フィンランド語を使わず、全体を英語で進めるやさしい話はよく聞きます。

 

しかし、それはあくまでも一部の事例であり、すべてではありません。

 

 

例えば、筆者がユヴァスキュラに住んでいたごろ、当時は仕事の関係でゲーム業界のコミュニティに参加していました。

 

筆者がフィンランド語ができないことをコミュニティのリーダーや主催者が知っているにもかかわらず、様々な集会やイベントを英語ではなく、フィンランド語で行っていました。

 

 

また、筆者の個人的な経験に過ぎませんが、ユヴァスキュラのある大手N銀行とO銀行(そう!1つだけではなかった!)で英語を話すことが拒否されたことがあり、フィンランド語の話せる友達を連れてきてくださいと言われて帰されたことがあります。

 

そして、ユヴァスキュラの公共サービス(起業補助金関連)を利用する際にも、TE(経済産業省)の係員が英語ができないことで、申請案件が何か月も放置されたことがありました。

 

また、その他電気の会社などに契約の電話をかける際も、英語で「Hello?」と言ったところ、無言で電話を切られる、なんてこともありました。

 

これらは筆者がフィンランドンの地方都市ユヴァスキュラに住んでいたごろの経験です。

 

 

外国人が住むなら、断トツヘルシンキ都市圏をお勧めします。

 

ヘルシンキ都市圏に住む外国人が多く、公共サービスの多くを英語で利用することができ、英語を使うことに慣れている人も多いので、断然住みやすいです。

 

 

 

 

差別が少ないとはいえ、全くないわけではない

フィンランドは差別が少ない国だと筆者は思っています。

 

しかし、差別が全くないわけではありません。

 

 

筆者個人的に差別だと感じたことはほとんどありません。

 

しかし、一回だけスーパーの横にある道に立って携帯をいじっていたら(10分程度)、一人の白人男性が肩を触れてしまうほどの近い距離で筆者の横を通りすぎ、その瞬間に大きい音を出してつばを床に吐いたことが印象的です。

 

行為だけで言葉はなかったし、筆者は本能的に衝突を避けようとして目も合わせなかったため、相手の真意は知りませんが、好意のある行動ではないことは感じました。(ただの考えすぎかもしれませんが。単純に彼がいつも大声で唾を吐き、タイミングがたまたま私の横を通った瞬間だっただけかもしれません)

 

 

また、近年中東系の難民が目立ち、よくフィンランドで差別の対象になっています。

 

(フィンランド人の外国人人数ランキングでエストニア人とロシア人に次ぎ、イラク人とソマリア人が第3と第4位を占めています。肌色でわかりやすく、エストニア人やロシア人よりもはるかに目立つ)

 

フィンランド語のネットフォーラムに人種や宗教に関連する差別が多く書き込まれていることが最近のフィンランド法務省による研究でわかりました。

 

参考:YLE Study: 300,000 examples of hate speech found on Finnish sites

 

幸いなことで、差別に関するコメントを書き込んでいるのは少数人に集中していることがわかりました。

フィンランド人の多くが差別意識を持っているわけではないということですね。

 

 

 

 

フィンランド人との距離感は非常に遠い

この問題は日本にもあるでしょう。

 

同じ言語と同じ文化を持つ人と一緒にいたいのは人間の本能です。

(不確定要素が少なく、リスクが低いので)

 

 

フィンランド人も同じように外国人に対してあまり親近感や好奇心を持ちません。

 

もちろん、接客や仕事、学校では普通に微笑んで話してくれますが、友達になって誘い合って遊びに行くのは簡単なことではありません。

 

 

国によって違いますが、外国人に親切な国だと、例えば、ある来たばかりの外国人に知り合ったら、今度友達と遊びに行く時に、「そういえば外国人の○○さんは来たばかりだし、誘って色々案内してあげようかな」と思ってその外国人を誘ったりします。

 

フィンランド人には基本的にこのような考えがありません。

 

 

職場でもプライベートでもフィンランド人と友達になるには非常に時間がかかります。

 

結果的に5年経っても10年経っても本当に「親しい友達」と言えるフィンランド人が5人も超えない可能性もあります。

 

 

フィンランドは高い生活水準、生活品質、健全な社会福祉制度、自由な社会などでとても住みやすい国としてよく認められますが、外国人にとっては必ずしもそうではないかもしれません。

 

 

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「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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3.運営に「誠実」と「感謝」

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4.キートスショップの名前

Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

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