「永続発展」について、読者の皆様はどのくらいの認識や理解があるでしょうか。
人間社会が発展していくに必要な条件や要素が減っていくのではなく、その条件や要素が減らず、発展が継続的に維持できるというのが永続発展だと筆者は認識しています。
例えば、化石燃料を使用して発展するのは永続発展ではありません。
なぜなら化石燃料はいずれなくなるからです。
例えば、太陽光発電を使って発展するのは永続発展になります。
太陽にはあと50億年の寿命があると言われ、ほぼ限りなく利用し続けることができるからです。
ここ数年でフィンランドでは「永続発展」がとても重要なテーマになっています。
フィンランドでは中央政府、地方政府から、一般企業や個人レベルまで「永続発展」をテーマとして取り組んでいることをニュースや日常会話の中でよく出ています。
フィンランドで流行の永続発展・サステナビリティ
永続発展は英語でSustainability(サステナビリティ)と言います。
フィンランドでは、「永続発展」が様々な場所で取り組まれています。
中央政府は化石燃料への依存を2030年までに半減させ、石炭の発電利用を禁止する目標を掲げています。
中央政府だけではなく、大学の学生食堂で牛肉の使用中止がこの間話題になっていました。
牛肉の生産に多くの二酸化炭素を排出することがその一因です。
一般企業でも電気自動車を導入し、在宅勤務を増やし、交通による二酸化炭素の排出を減らすように取り組んでいます。
個人レベルでもベジタリアンが増えています。
肉の生産に二酸化炭素の排出量が多いので。
「永続発展」に関するただ一つの真実
これからはあくまでも筆者の持論ですので、一個人の意見として読んで頂ければ幸いです。
フィンランドもしくは北欧諸国では現在にぎやかに「永続発展」について取り組んでいますが、筆者にとって「誰も言わない一つの真実」が永続発展の裏に隠れています。
その真実は「永続発展には少ない人口と広い土地がないと成り立たない」ことです。
(広い土地、もしくは広い海、広いスペースなど)
非常に単純な話です。
人間が自然資源を使う量やスピードが大自然が資源を再生する量やスピードを越えてしまうと、いずれ自然資源が枯渇し、人間社会も最終的に壊滅します。
大自然が再生できる資源の量・スピードは限られています。
そのため、人間の人口数を抑え、人間が使う自然資源の量を抑えないといけません。
例えば、ある湖で1ヶ月にお魚が自然に50匹生まれます。
この湖の周りに人間が25人過ごしているとして、一人が一日に食べる魚が2匹を越えなければ、この25人はいつまで経っても一日二匹の魚を食べ続けることができます。
これが「永続可能」です。
しかし、人間が増え、50人になり、それでも一人一日2匹の魚を食べていたら、毎月合計100匹の魚が湖から消えます。湖に生きる魚の合計数がどんどん減っていきます。
やがて親になる魚も、生まれたばかりの小魚も獲って食べてしまい、湖にある魚がいずれ消えていきます。
これが「永続不可能」です。
そのため、永続可能にするには、人口数を25人まで抑えるか、より大きいな湖を手に入れる以外方法がありません。
この例は「湖」で例えていますが、湖を土地、海、森に取り替えても理屈は成り立ちます。
この理屈から、実際に「永続可能」を取り込むことができる国は実に人口が少なく、多くの土地もしくは自然資源を有する国に限られています。
例えば、北欧諸国やロシア、カナダなどの国しかできないです。
「人口が密集し、土地が少ない」多くの国では「永続可能」を取り込むことがほぼ不可能です。
何より、どんどん増えていく人口の胃袋を満たすだけで精いっぱいですから。
経済をより発展し、人々の生活水準を上げるだけで精いっぱいですから。
地球の土地面積を増やすのは難しいです。
地球のキャパシティは限られています。
となると、宇宙へ?
しかし、いきなり地球外の宇宙植民も難しいです。
であれば、地球の人口数を抑えるとか?
しかし、地球人口を抑えることがもっと難しいです。
なぜなら、人口を抑えることは経済(生産力)を抑えることとほぼ同じで、老化した人口を養うことができなくなり、若い人々の生活水準を維持できなくなることを意味し、選挙で票が集められなくなることが政治家にとって一番やってはいけないことです。
その結果、人口は増え続きます
結果的に土地(森、湖、海、自然資源)をたくさん持っている人口の少ない国しかできないことなんです。「永続発展」は。
※さらに言えば、その国の裕福さも永続発展を取り組むに必要な条件です。その社会に十分なリソースがあり、生物の最低限本能である「生存」と「繁殖」を満たせない社会は永続発展を考えないでしょう。
以上、フィンランドに住む筆者が永続発展に関する考えです。
永続発展を一生懸命取り組んでいる方々に対しては耳が痛い内容かもしれませんが、一個人の見解として見て頂ければと思います。
今回はかなりまじめな内容ですが、国にかかわらず、誰でも考えておくべきテーマだと思いますね。
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