えっ!こんなに違うの!?フィンランドにおける「もの」に対する考え方は?

公開日:2016年12月29日  更新日:2019年11月29日  関連分類:

え?何々?何が違うの?

 

ものは普通に買って使うだけじゃない?

 

 

※友人宅のダイニングテーブル。

 

正式な統計がないので厳密に正しく言えないが、いくつかの参考資料と個人的な経験からその違いを覗いてみましょう!

 

 

物欲が相対的に低い

フィンランドの社会では平均的に物質的な欲望が日本より低いと個人的に感じます。

 

 

LVのカバンがほしい!新しい自転車がほしい!いい服、いい机、いいベッドがほしい!

 

などなどの欲望が相対的、全体的に低いという感じですね。

 

実際にスタッフK自分のフィンランド人の大学生友人、OLをやっているフィンランド人友人、バスを乗っているときに見かけたフィンランドの人々を観察してみると、身に着けているブランド品が少ないような気がします。(個人感覚にすぎませんが)

 

それがヘルシンキの中心街を歩いてもそれほど変わりません。もちろんブランド品を持つ人の割合は少し高くなりますが。

 

大学生も自転車を新品で買うより、家から持ってきたり、中古屋さんで購入したり、ネット上(フェースブックのローカル中古販売グループなど)で買ったりしています。

 

もちろん、新しい家具や自転車をショッピングモールで買うフィンランド人も大勢いますが、ここでいうのはあくまでも「個人感覚」で「統計的ではない」話です。

 

この現象をいくつかの理由から考えると分かりやすいかもしれません。

※フィンランドの夏の森はいつ行っても何回行っても気持ちいい。

高い税金:消費税

フィンランドの消費税は10%、14%と24%の三段階で設定され、食品や生活必須品の消費税は10%、14%ですが、他の多くのものやサービスは24%になります。

中古品も当然消費税が課せられますが、単純計算でテーブル新品値段2万円だとプラス消費税4800円で(合計24800円)、中古品5000円だと上乗せする消費税はただの1200円(合計6200円)で済みます。

 

その消費税額の差が3600円にも達してしまいます。

 

日本だと消費税8%なので、新品2万円だとプラス消費税1600円で(合計21600円)、中古品5000円だと上乗せする消費税は400円(合計5400円)。

 

その消費税額の差はただの1200円。

 

単純に言うと、消費税が高い国では新品の値段が格段に高くなります

 

※夏に楽しい国立公園ハイキング。

 

また、ローカル中古販売SNSグループに大勢の人が集まり、頻繁に取引されていることの一因もこの高い消費税と言えるかもしれません。

 

ローカルSNS中古販売グループに売られているものが中古であるため、もともと割安です。

 

更に少額個人取引なので消費税が課せられません

 

つまり、消費税の差だけで値段が24%も違います。中古品による値引きも入れると「激安感」が半端ないです。

 

高い税金:所得税

更に、所得税も高いです。

 

国税の所得税は日本同様で通常の収入で約20~30%で日本と同様ですが(累進税率)、住民税は約日本の倍の20%前後です。

 

つまり、手元に残って使える現金の割合が日本よりも少ないです。

 

使えるお金が少ないからこそ、高い新品のものの購入には自然とためらいますよね。

 

※もちろん、税金の高い分、教育が無料で大学生には手当が出るなど多くの社会福利厚生制度があります。

※友人の知識とキノコ図鑑で野生食用キノコ狩り。

厳しい自然環境

つい最近までフィンランドの生活はこれほど現代化していなかったです。

 

その遠くなく、現代化が普及していなかったわずか50年前のフィンランド社会では、生きるのもものを有するのも非常に苦労すると想像できます。

 

そのため、食べ物も生活のものも大事に使わないとうまくこの厳しい自然環境の中で生き残るには不利になります。

 

そのため、ものを大切に使うことが文化や習慣として残されてきたと言えるかもしれません。

 

※もちろん、10~30代の若者にはこのような感覚が薄まっていると思いますが、彼らの親世代にはまだ印象深い記憶が残っていると思われます。

 

更に別の角度から言うと、厳しい冬が長いため、綺麗な外見よりも機能性が大事と思われやすく、スタイルのいい服よりも確実に防寒できる服を選ばれるでしょうね。

 

※フィンランド北部ラップランドの1月。

 

自然いっぱいの環境

冬は厳しいが、夏の楽しくて気持ちいい自然と身近にある大自然はフィンランド人に多くの幸せをもたらしています。

 

サウナを楽しむ。

広大な湖の景色を楽しむ。

釣りすることを楽しむ。

静かな森の音を聞いて楽しむ。

涼しい風を楽しむ。

森でウォーキングして楽しむ。

湖で泳いで楽しむ。

 

※夏のフィンランドコテージと湖。写真中は一緒にバドミントンをする友人たち。

 

コテージに関し、是非こちらの記事をご覧ください。

 

物質で楽しむよりこれらの楽しみ方だけで「お金に困らずに」十分に満足できると思うと、生活にそれほど多くのものが必要だとも思えなくなるでしょう。

 

参考資料

365日のシンプルライフ

フィンランド製の映画で、主人公が自分の所持物を全てレンタル倉庫に詰め込み、一日一品だけ取り戻すことができます。食料や消耗品以外、ものを買いません。365日間このようなルールで過ごします。

意外と生活にそれほど必要なものが多くないことに気付きますよ。是非ご鑑賞ください!

 

フィンランド人が教えるほんとうのシンプル

フィンランド人が書いたフィンランド人の生活や文化に関する考え方の事例集です。

同じく個人経験に基づく著作ですが、フィンランド人の考え方を覗くにいい参考になるでしょう。

※宣伝ではありません。

 

フィンランド製品について

このような考え方はフィンランドの製品にも見られます。

メーカーは「いいモノを作る」、消費者は「いいモノを買う」。

メーカーはいいモノを作って適切な値段を付け(安売りをせず)、消費者に長く使って頂きます。

消費者はある程度お金を出していいものを買って長く使います。使わなくなったら中古品に回し、他の人に続けて使ってもらいながら自分にも少し現金が返ってきます。

このようなコンセプトがフィンランドの製品に見たり感じたりすることができると思いますので、是非一度製品を手に取って、自分なりに感じてみて頂きたいです。

 

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お薦めの北欧スポンジワイプ

是非水回り、テーブル拭きなどにご活用頂きたいです。

ショップコンセプト

1.フィンランド 北欧というと?

フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。

2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。

3.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

4.キートスショップの名前

Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら