フィンランドのリサイクルシステム・空き缶収集でどれくらい稼げるのか?

公開日:2020年8月28日  関連分類:

写真引用:https://www.iltalehti.fi kuva: TIMO MARTTILA

 

フィンランドでは、空き缶やペットボトル、その他種類によっては空き瓶もちゃんとリサイクルシステムにのっとれば金銭でリターンがあるというシステムです。

 

 

例えば、

 

缶ビールを買うと缶代としてほんの少し(15セントほど)払うことになっています。

 

飲み終わった空き缶をスーパーの横に設置されているリサイクルマシーンに入れるとその15セントほどのお金が返ってくると言うシステム。

 

 

詳しくはこちらの記事でどうぞ!

参考:フィンランドでアルミ缶とペットボトルをリサイクルするとお金が返ってくる!

 

 

街中で大きなイベントがあったりすると、この空き缶や空き瓶、ペットボトルなどを集める人が出てくるのですが、それはこのシステムを利用して少しでもお金を稼ごうという方がほとんど。

 

「ほんの数セントだから気にしない」とゴミ箱に捨てる人も多いのですが、

 

チリも積もれば山となる!!!!

 

この空き缶・空き瓶・ペットボトル回収でフィンランドでは一体どれくらい稼いだ人がいるのか想像できますか?

 

びっくりしますよ!!

 

 

 

 

フィンランドの空き缶収集のお金でディズニーワールドへ行った少年

写真引用:https://www.is.fi kuva: Minna Ritakorpi、AOP、Mike Blake / Reuters

 

フィンランドの夏、街の至る所では日光浴しながらビールやジュースを飲む人がとても増えます。

 

更には、野外でのイベントが増えるため、その分リサイクルできる空き缶やペットボトルの量は増える一方。

 

 

そんな夏の数ヶ月間で2000ユーロ(24万円)も稼いでしまった12歳の少年がいました!!!

 

「ゴミ箱に捨てるなら、道端にゴミとして捨てるなら!僕がもらいまーす!!」

 

 

彼はこのボトル回収で稼ぎ貯めたお金でカルフォルニア州フロリダにあるディズニーワールドへ旅行したのです。

 

しかも、自分自身だけの旅費だけでなく、一緒に旅行する母親の航空チケットや遊園地のチケット、ホテル代までも稼いだお金から支払われたとのこと!

 

 

それだけでなく、昨年には空き缶収集で稼いだお金で、友達と一緒にプールとスパが一緒になったアミューズメントパークにも行ったりなど、、、思った以上の稼ぎがあったようです。

 

この少年は熱心にボトル回収に精を出していたようで、週に40ユーロ分(時にはそれ以上)集めていたのだそう。

 

 

 

 

フィンランドでは趣味と兼ねて集める人もいれば、環境のことを考えて集める人もいる

この凄腕の少年以外にも、例えば

 

年金受給者のある方は、1日に3つの缶・ペットボトルまたは瓶を収集すると目標を立てたのだと言います。

 

これを習慣とした今では「色々な意味でとても充実している」と言います。

 

1年で約100ユーロの金額になるそうで、それは年金受給者にとって無理のない習慣であり、良い収入です。

 

 

その他、自転車を趣味にしている人は同時にボトル収集もするのだそう。

 

「自転車はガゾリン代もいらないし幅広いエリアから収集できるからサイコーだよ」とも。

 

この人は一晩で10ユーロ稼ぐことができると言います。やっぱり狙い時は皆が野外で飲むことが多い週末なのだそう。

 

 

フィンランドでは空き缶やペットボトルなどの回収率はとても高い

 

物によってリサイクルして返ってくる金額は違ってきます。

 

10、15、20、40セントなど、様々。

 

返却金がリサイクルを促す動機になっている部分も大きくありますが、少なくとも環境の利益のために行うという気持ちも含まれています。

 

更に、このボトル回収を趣味としている人が意外にも多くいます。

 

 

Suomen Palautuspakkaus Oyの統計によると、フィンランドでのこのボトル回収率、

 

  • ペットボトルでは91%
  • 缶は94%
  • ガラスボトルは87%

 

と、とても高い率で一般国民の手からリサイクルへ回されています。

 

 

 

 

ボトル回収でたくさんのお金を稼いでしまったらやっぱり・・・

さて、少しばかり話を戻します。

 

「数ヶ月間で2000ユーロも稼いでしまった少年」ですが、

 

こんなにたくさん稼ぎ出してしまったからには、この少年も12歳と言う歳から税務申告書の記入方法を学ぶことになりました。

 

そう、このボトル収集で得た利益は課税所得なのです!

 

とは言うものの、このアメリカのディズニーワールドに行けるまで稼いだ少年、年間で1万ユーロ(120万円)の制限を超えないため、彼は税金を支払う必要はギリギリありませんでした。

 

しかし、これを機会に彼の良い社会勉強にもなったことでしょう。

 

 

フィンランドで空き缶やボトル回収リサイクル時のシステムのヒント

もし、フィンランド旅行に来られて空き缶やペットボトル、空き瓶が出た場合には経験としてでもリサイクルに回しましょう。

 

そんな時のちょっとした注意点や色々・・・

 

ボトルに返却金額(デポジット)のマークがあるか確認しましょう。

全ての製品がリサイクルシステムに対応しているわけではありません。例えば、フィンランド国外のボトルや缶などは回収できでも返金はされないので注意です。

 

ボトルなどを返却する場所を見つけましょう。

スーパーの出入り口や店内のちょっとしたコーナーに返却の機械があります。そこで返却し、出てきたレシートはそこのスーパーでしか返金できませんのでこれも注意が必要。

 

機械で読み込まない状態のものは対象外になります。

空き缶がボロボロになっていたり、とても汚れていたり、バーコードがぐちゃぐちゃになっていたりするものは機械が簡単に認識できないため返金できない物とみなされます。

 

返却場所にある店側は、デポジットを消費者に支払う義務があります。

デポジットの払い戻しは買い物をする義務を負わないので、何も購入しなくてもその分を現金として返金してもらうことが可能です。

 

まさか!の機械が壊れていても大丈夫

もし、お店にある返却用の機械が壊れていても、店側はボトルを受け取りデポジットを支払う義務があります。なので、諦めてゴミ箱へ捨てたり家に持って返ったりする必要はないのです。

 

 

日本にはないフィンランドの簡単なリサイクルシステム、ちょっと興味を持たれましたか?

 

旅行の際には一度、どんなものなのか返却機械を探してみてくださいね。

 

 

関連記事:フィンランドでアルミ缶とペットボトルをリサイクルするとお金が返ってくる!

 

 

情報・引用:Ilta-Sanomat -Pullonpalautus puhuttaa – näin paljon sillä voi tienata

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