フィンランド女性:人工授精で授かった子供を持つ未婚のシングルマザー

公開日:2020年10月22日  関連分類:

 

パートナーが赤ちゃんを望まず、離婚後、一人で赤ちゃんを授かる決心をした29歳のフィンランド人女性のお話です。

 

物心がついた時から子供が欲しいと強く思っていたエンマさん(Emma)。

健康的な理由からという理由ではなく、彼女の望む環境やパートナーとの意見の不一致から自然妊娠が難しかったという理由で彼女自身が選んだ道は人工授精。

 

人生の一大イベント「妊娠・出産・子育て」。それも自ら望んだシングルマザーという道。

 

  • 彼女はどうして人工授精という選択肢を選んだのか?
  • 費用は?
  • 子育てや産んでからの状況は現在?

 

 

 

 

不妊治療クリニックに出向くまで何があった?

写真引用:https://www.is.fi/

 

現在、シングルマザーのエンマさんは29歳。

 

以前のパートナーとは5年間一緒にいましたが、その関係が終わったのは彼女が28歳のときでした。

 

 

エンマさんは子供の時から母親になりたいと強く願っていた女性です。それは自然なことだと思っていたとのこと。

 

しかし一方、パートナーは子供を授かることに躊躇したのです。なぜならパートナーには既に以前からの娘がいたからです。

 

「私たちは一緒に子供について話しましたが、彼はいつもはっきりとした答えはだざず、もう少し考えてみると言って先延ばしにしていました。」とエンマさん。

 

2018年の後半、エンマさんは「ちゃんと答えて欲しい」と彼に伝え、パートナーはちゃんと考えることを約束したそうです。

 

そして2019年の初めごろ、彼は子供が欲しくないんだろうと判断し、冷静に話合った結果、彼女は5年間一緒にいたパートナーに別れを告げました。

 

そう、エンマさんの最大の望みは子供が欲しいこと、母親になりたいこと。

 

そしてエンマさんが不妊治療クリニックのドアを叩いたのは、パートナーと別れてなんとからわずか1ヶ月後!!

 

かなりの行動力と判断力です。

 

 

 

 

どうして人工授精を選択したのか?

人工授精で子供を授かるにはそう簡単には行きません。

 

一度の人工授精で妊娠するとは限らず、更に費用もびっくりするほど高くつきます。

 

 

「子供を産むにはもっと安い方法があるだろうと思っていたわ」とエンマさんは笑います。

 

「バーに一晩浸っている人、また子供を授かるのに同意するだろうと思われる人を探したりもしました。

しかし、彼らはどういうわけか私自身の考えと議論しているように感じたんです。」と。

 

 

エンマさんはパートナーと別れた後、母親になりたい一人の女性にはどのような選択肢があるのか?どのような機会を利用できるのか?などを調べ始めました。

 

その中で、人工授精で子供を授かるという選択肢があることを知ります。

 

未知のドナーからの精子細胞による人工授精は、今の自分に適切な答えだと思えたそうです。

 

 

人工授精、どれくらいの費用がかかるのか?

先ほども書きましたが、人工授精で子供を授かる成功率は100%ではありません。

 

エンマさんはこのことから最初に3つの精子を購入しました。

 

1つの精子で500ユーロ(6万円)かかります。エンマさんはこの時点で18万円もかかったことになります。

 

しかし購入するだけでは何もできません。

 

治療自体はもちろん、それだけでなく当初必要だった検査にもお金が必要でした。

 

自立した母親になりたいのなら、説明会、心理カウンセラーとの面談、さまざまな血液検査や超音波検査などにもいかなければなりません。

 

とにかくエンマさんの選んだ、人工授精で赤ちゃんを授かるという選択肢は費用がとてもかかりました。

 

「全ての領収書をかき集めてちゃんと合計費用を計算していないけど、4000ユーロ(48万円)はかかったと思います。」とエンマさん。

 

 

2019年末以降、フィンランドでは公的医療の分野でも独身の母親に人工授精治療が提供がされています。

 

エンマさんはもう少し時期を待てばこのような機会があることは知っていました。

 

ですが、少しでも早く行動を起こしたかったために自分で費用を支払うことにしたのです。

 

(*1ユーロ=120円)

 

 

両親からのサポートもあった

パートナーと別れた後、行動を起こす前にエンマさんはご両親と人工授精で子供を授かるということについて話をし、そして今そのような考えであることを伝えたそうです。

 

「まるで表面が凍った湖の上を棒で確認しながら歩くかのようだったわ。両親がどのような反応をするのか…」とエンマさん。

 

幸いなことに、エンマさんの両親からは良い返事がもらえ、迷うことなくむしろ励ましてくれたそうです。

 

ご両親は、エンマさんがちゃんと子供の責任を負い、素晴らしい母親になるだろうと考え、更には人工授精にかかる費用をサポートしたいと言ってくれたそうです。

 

両親はエンマさんがこれから向かう新しいプロセスのさまざまな段階で支援することを約束したそうです。

 

 

育児は大変、しかし新しいパートナーは今のところ探したくない

2019年6月、エンマさんは人生初、最初の人工授精の治療を受けました。

しかし残念ながらそれはうまく行きませんした。

 

そして一ヶ月後の同年7月、2回目の人工授精治療にてめでたく成功し、エンマさんは妊娠。

以前のパートナーと別れてから半年後のことでした。

 

 

パートナーと別れた後、エンマさんは子供の夢を共に実現できる新しいパートナーを探し始めたくなかったと言います。

 

「私は、新しい関係の始まりに子供が生まれることを望んでなかった」とのこと。

 

エンマさんは自分一人で対処できると確信していたのです。

更に環境を取り巻くサポートネットワークは強力だったのでそれも大きかったと言います。

 

そして2020年の春、男の子が生まれエンマさんはシングルマザーとなりました。

 

 

現在、エンマさんの子供は6ヶ月です。

 

とてもご機嫌が良い赤ちゃんですが、乳アレルギーがあったり、寝つきがとても悪いので育児は簡単ではありません。

 

30分の睡眠だけで夜を越すこともあるとのこと。

 

フィンランドでは日本でよく耳にする「里帰り」というようなことはありません。

 

子供を授かった時から子供の親自身で育児スタートという形が普通です。

 

パートナーがいれば、育児の負担は減ることでしょう。しかしエンマさんはシングルマザーという環境を自ら選んだので、全て一人での育児スタートです。

 

 

「4時間しか寝てなくて疲れていると不満を言う親の話を聞くことがあるわ。私の今の育児生活は自分で選んだことはわかってる、でも私には負担を分担する環境にはないのでこのようなことを言われると正直、迷惑だと思うこともある。」

 

 

それでもエンマさんは新たなパートナーのことについて考えてはいないようです。

 

 

子供の父親が誰なのかはわからない

今後数年間でエンマさんに新しいパートナーが見つからない場合でも、今の息子には兄弟がいる可能性があります。

 

そう、エンマさんは精子バンクで購入した3つの精子のうち、まだ1つ残っているのです。

 

「シングルで母親になるつもりだったので、もっと実践的な経験と知識が欲しかった。そこで父親が誰なのか聞いてみたの。でも誰なのか分からないわ。」

 

エンマさんは息子の実の父親の身元を自分で知ることはできません。

 

父親の情報は、子供が大人になってからでないと知ることができないのです。それも子供自身にのみ情報が渡されます。

 

エンマさんは将来、子供大きくなったときに「あなたは人工授精という方法で生まれたのよ」とちゃんと事実を話すつもりだと言っています。

 

 

今の状況や環境に満足していますか?

育児に疲労に大変な毎日にもかかわらず、エンマさんは自身の選択肢に間違いはなかったと言います。

 

彼女の両親も毎週息子の世話を手伝ってくれるので、その間の数時間に休息をとることができるよう。

 

「時々、物事がこのように進まなければならなかったことに腹を立てることも正直あります(人工授精で子供を迎えると言う選択肢のこと)。しかし私は、例えば、、、とにかく子供を作るようにパートナーを無理に説得したくはありません。今はとても満足しています。」

 

とエンマさん。

 

 

 

 

最近では日本で「フィンランドも少子化か?!」と少し話題になりましたが、エンマさんのような人生を大きく左右するような選択をし、子供を授かる人もいます。

 

 

フィンランドでは、2019年の秋から公的医療で独身の母親にも不妊治療が提供されています。

 

ちなみに、治療対象となる年齢の上限は女性の場合40歳。

 

 

どんな形の家族だろうと、子供が幸せで生きやすい環境であることがもちろん一番に考えるべきことです。

 

フィンランドには両親ともに父親ということもあります。だからと言って世間の偏見はなく、それも一家族。

 

そしてエンマさんのようにシングルマザーという形も同様にちゃんとした一家族なのです。

 

 

情報・参考:Ilta-Sanomat -Puoliso ei halunnutkaan lasta – eron jälkeen Emma, 29, päätti hankkia vauvan yksin ja osti kolme erää siittiöitä

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