サウナの危険性:サウナでやけどになる5つのリスクと3つの注意点!

公開日:2020年12月3日  更新日:2021年8月12日  関連分類:

 

サウナで熱々の蒸気を楽しみ、体と心をととのうことで高い満足度が得られます。

 

しかし、高熱な環境に高熱なストーブがあるので、やけどを負ってしまうリスクはゼロではありません。

 

 

フィンランドではサウナ関連でやけどを負ってしまい、病院を訪ねた患者さんの7年間分のデータをまとめた研究報告があるのでご紹介します。

 

果たしてフィンランドでサウナでやけどになってしまった人々はどんな理由だったでしょうか

 

 

 

 

7年間のサウナやけど患者数は154人

データを集めたのはフィンランドの地域中核病院であるクオピオ大学病院でした。

 

クオピオ大学病院のやけど治療センターがやけど患者のデータを集め、1994年から2000年の7年間で来院したやけど患者は598名で、そのうちサウナ関連のやけど患者は154名でした。

 

平均にしてやけど患者の4人のうち1人はサウナ関連でしたね。

 

サウナ関連やけど患者のうち半数程度は軽いやけどで、他の半数は手術治療が必要でした。

 

 

サウナでやけどになってしまった最も多い理由とは?

ズバリ、サウナでやけどを負ってしまう最も大きい理由は「ストーブとの接触」です。

病院まで行ったサウナやけど患者全体の49%を占めています。

 

 

言うまでもないですが、サウナ室内で最も熱い場所で最も危ないのは高熱のサウナストーブです。

 

普通にサウナを使うともちろんわざわざストーブに触ったりしません。

 

しかし、サウナ室内は汗や水でぬれて滑りやすくなったり、暗くて歩きにくかったり、高齢者で足腰弱かったりして何かしらの理由でコケてしまうと高熱のサウナストーブに触れてしまう可能性があります

 

 

サウナやけどの発生率と原因

※論文のデータを基に筆者作成。

 

 

理由の2位は「お湯によるやけど」です。

全体の38%を占めています。

 

この理由はフィンランドのサウナだからこその理由です。

 

 

フィンランドの古い家ではサウナ室の中にシャワースペースがあります。

シャワーに使うお湯はサウナストーブで温め、シャワーを浴びる時にお湯と冷たい水を混ぜてから体にかけます。

 

しかし、何かしらの理由でまだ冷たい水と混ぜていないことに気付かず、お湯をそのまま体にかけてしまい、やけどになってしまいます。

 

このやけどは特に子供に多いです。

 

大体親の不注意か、子供自身の不注意かによることです。

 

 

3位は熱い空気によるやけどで7%、4位は熱い蒸気で3%、最後は炎によるやけどで2%。

(木材式やスモークサウナでは木材を燃やすので炎が出ます)

 

 

 

 

サウナでの飲酒はやめましょう!

ここで特に用意しなければいけないのは、サウナやけどは上記の5つの起き方があるが、全体の4割は「飲酒」によって起きたのです。

 

 

※論文のデータを基に筆者作成。
お酒を飲むと、意識がもうろうとなり、高熱のストーブや蒸気の危険性を忘れたり、熱中症に気付かなかったりすると非常に危ないです。

 

そして、意識が弱くなることでサウナ室内でこけやすくなったりするのも非常に危険です。

 

 

高齢者や体調不良な方には特に要注意!

また、高齢者のサウナ入浴も同じく要注意です。

 

滑らないようにサンダルを使ったり、ゆっくり歩いたりする注意が必要です。

また、高齢者は熱に対して感覚が若干鈍いので、知らないうちに熱中症になったり、意識がぼんやりなったりする可能性があります

一人でのサウナ入浴をやめたり、同行者がこまめに様子をチェックしたりしたほうがいいですね。

 

 

若い健常者でも風邪などの病気で体が弱まっている時には無理してサウナに入らないようにしましょう!

同じく熱に対して感覚が鈍くなり、知らないうちに熱中症になる可能性が高まるので危険です。

 

 

 

 

まとめ:安心してサウナを楽しむために注意点を守りましょう!

サウナは一般的にとても安全なアクテビティですが、高熱が伴う場所でもあるので気をつけましょう!

 

高熱のサウナストーブや蒸気に近づかないこと。

濡れて滑りやすいサウナ室内ではゆっくり歩き、こけないように注意すること。

高齢者は同伴と一緒に入り、長時間のサウナ入浴はやめましょう。

健常者でも体調に気を付け、無理してサウナに入らないこと。

 

そして、お酒を飲まないことですね。

 

是非やけどにならないようにサウナを楽しみましょう!

 

 

参考:Sauna-related burns: a review of 154 cases treated in Kuopio University Hospital Burn Center 1994–2000. Burns 28 (2002) 57–59

 

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