定住でも旅行でも海外で自転車に乗って現地の町を回るのってなかなか気持ちのいいことです。
海外現地の空気を吸い、雰囲気を肌で感じることができるので、バスや電車移動よりも感じるものが多いです。
定住であればもちろん自転車を使う機会が多いですが、旅行の場合、なかなか慣れていない海外の環境で自転車に乗るのはハードルが高く感じてしまうでしょう。
筆者が住んでいるヘルシンキの場合はどうでしょうか。
自転車は乗りやすい町でしょうか。
自転車に乗ってどういうことが楽しめるでしょうか。
旅行者の場合、どのように自転車に乗れるでしょうか。
ヘルシンキで自転車乗る場合、何を注意すべきでしょうか。
この記事と共に一緒にヘルシンキの自転車事情を理解し、機会があればヘルシンキのサイクルライフを楽しんでほしいです。
どんどん増えるヘルシンキのサイクリスト
ヘルシンキはフィンランドの最南端に位置しているが、冬は暗くて寒いので、自転車に適する季節は春から秋になります。
もちろん、冬にはスパイクタイヤに交換して乗り続ける人もいますが、全体でみると少数になりますね。(筆者はまさに冬でも自転車に乗るその一人、笑)
ヘルシンキ市がまとめた報告によると、ヘルシンキで自転車を交通手段として使う人は2016年の11%から2018年の14%に増えました。
コロナの2020年にはより爆発的に増えたでしょうね。
(その同時に車の利用者がどんどん減っています)
そして、なぜ自転車に乗る?という質問に対し、一番多い答えは「便利」です。
この答えに筆者も強く共感しています。
ヘルシンキは首都といえど、東京の大都会と違い町自体が小さく、コンパクトです。
そのため、ヘルシンキ市周辺を自転車で移動すると、大体30分前後で到着できます。
同じ距離をバスもしくは電車で移動すると1時間かかるのが一般的です。
この差はやはり家からバス停や駅までの徒歩時間、バスや電車を待つ時間、下りたバス停や駅から目的地までの徒歩時間があるので、自転車のようにドアツードアで移動できる効率の良さには及びません。
自転車を使う2番目の理由は「健康」です。
ジムに行く人もスポーツに励む人がとても多いフィンランドでは、移動も自転車にすると、よりよい体形を維持することができ、より健康を保つことができます。
そして、筆者にとって自転車に乗るもう一つ大きいな理由は「町と一緒に呼吸できる」ことです。
バスや電車は密封空間の中で移動することと違い、自転車はオープン状態で移動するので、通った場所の空気を吸うことができます。
自転車のスピードが速くないし、バスや電車のように窓越しではないので、それぞれの場所の雰囲気をゆっくり見て感じることもできます。
外国人である筆者が外国の町であるヘルシンキに住んでいるからこそ、このような楽しみができるかもしれません。
インフラが整っているヘルシンキの自転車専用道
ヘルシンキ市は近年自転車に関するインフラをどんどん整備しています。
一つは自転車専用道です。
自転車専用道があると、サイクリストは車にぶつけられるリスクや歩行者にぶつけてしまうリスクが大幅に低減しますし、自転車での移動もよりスムースになり、時間短縮にもつながります。
ヘルシンキには市中心を中心に東、北東、北西、西方向など放射線状に多くの自転車専用道が整備されています。
そのため、通勤・通学・一般移動など10キロの移動距離でもほとんど自転車専用道を使って移動することができます。
しかも、これからもどんどん新しい自転車専用道が整備されていく予定です。
更に、冬期間中にも除雪作業を行い、凍結防止剤が撒かれる自転車専用道も増えています。
もう一つは「駐輪場」です。
ヘルシンキ市は市中心にある駐車場を減らし、駐輪場を増やしています。
一台の車を停める駐車場を駐輪場に変えることで10台の自転車が停められるのです。
土地がとても貴重なヘルシンキ市中心に最大5人乗りの車が泊まれる場所が最大10台分の駐輪スペースなるので、市中心の土地利用としてもより効率が上がるでしょう。
サイクリストにとって自転車の盗難が一番の問題
治安がとてもいいフィンランドでも自転車の盗難がよくあることです。
特に人口の多いヘルシンキでは盗難が頻発します。
フィンランドでは日本のような盗難防止登録システムがありません。
盗まれたら他人のものになってしまいます。
筆者は友人に言われたことがあります。
「自転車が中古でも安く買ったとしても、一番高いロックを買え!」
筆者も自分の自転車が盗まれたことがあります。
友人から譲ってもらった古い自転車でボロボロだけど何とか自分でメンテナンスして乗っていました。
そんなボロボロな状態なので、ロックも安いものにしました。
それで盗まれたのです。
その後、250ユーロ(約3万円)の安い新品自転車を購入した際に、一番高いロック30ユーロ(約4千円)を二つも購入し、ロック二つの体制で守ってきています。
ロックだけで自転車本体の値段の25%にも達しています(笑)
そして、フィンランドに住んでいる場合、アパートやマンションに室内の駐輪場が備えている場合があります。
夜には必ず自転車を室内の駐輪場にとめましょう。
(室内の駐輪場でも必ず鍵をかけましょう!)
室外の駐輪場でとめるのは昼間且つ数時間までにしましょう!
旅行者は共有自転車「シティバイク」を使ってみよう!
ヘルシンキでは共有自転車「シティバイク」が充実しています。
クレジットカードを使ってネットで購入すれば、シティーバイクを1日乗り放題、1週間乗り放題できます。
少しヘルシンキでのサイクルライフを体験してみたい方には最適な方法です。
ただし、シティーバイクは車体が重いので、3キロ以上の距離に適していません。
参考:北欧フィンランド観光・旅行:ヘルシンキの観光スポットをシティバイク(チャリ)で回る!
参考:ヘルシンキ近郊の新しい移動手段・時速45キロの高速電動シティバイクBOND
ヘルシンキでチャリーに乗るときの注意点
ヘルシンキでチャリに乗る時、一番の注意点は「どの道で乗ればいいか」です。
日本の場合、ルール上は車道で乗らなければなりませんが、多くの人は歩道で乗っています。
ヘルシンキの場合、まずは標示を確認しましょう。
自転車のマークがあれば、自転車専用道もしくは歩行者と共用する道なので、その道で乗りましょう。
そして、「自転車のマークがない」場合は、車必ず道で乗ります!
筆者は2回ほど自転車のマークがない道で歩道で自転車に乗り、歩行者に注意されたことがあります。(その中で一回は怒鳴られました。。。)
そして、一般的に車は自転車に譲ります。
自転車は歩行者に譲ります。
歩行者の安全を最優先にしましょう!
自転車で道路を渡る際に、車がないことや車が止まったことを確認してから渡りましょう。
自転車で左折や右折する際には左手や右手を左や右に上げ、後にある自転車や車にわかってもらえるようにサインを出しましょう!
ヘルシンキの自転車事情をご理解いただき、機会があれば是非フィンランドでサイクリングライフを楽しんでみてください!
参考:Bicycle Account 2019, Helsinki’s Urban Environment Division (Series and number Urban Environment brochures 2019:1)
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
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