フィンランドの教育は世界有名ですが、その中で特に注目を集めているのは「基礎教育」の部分です。
日本では基礎教育は小学校、中学校に分けられていますが、フィンランドでは小中一貫校が基本で、義務教育である基礎教育は小中一貫校の9年間行われます。
それでは、フィンランドの基礎教育/小中一貫校の教育をいくつかの角度に分けてみていきましょう。
フィンランド小中一貫校の概要
フィンランドに長期居住しているすべての児童が7歳になる年に小中一貫校に入学して勉強することが義務付けされています。
全てのコースを完了した年もしくは入学してから10年になった年に卒業します。
基本的に同じ学校で9年間過ごし、学級も1年生から9年生となります。
入学に関しては基本的に地方政府が割り当てられ、子供は家から一番近い小中一貫校に入学しますが、家の近くに複数の学校がある場合、条件付きで割り当てられた学校と別な学校に入学することも可能です。
入学手続きは一般的に学校に訪ねてやりますが、地方政府によってオンラインで行うことができる場合もあります。
小中一貫校では学費が当然無料で、教科書や教材なども無料です。
専門小中学校
子供の勉強したい分野もしくは背景によってフィンランドにはいくつかの専門小中学校もあります。
芸術、音楽、体育、語学の教育に特化した小中学校もありますし、外国人向けのインターナショナルスクールもあります。
小中一貫校での生活
学年は一般的に8月に始まり、5月末か6月頭に終わります。
夏休みは2ヶ月ほどあります。
一時限45分間で学年によって1週間に19~30時限分の授業を受けます。
中小一貫校では毎日昼食が無料で提供されます。アレルギーや宗教などの理由があれば昼食の内容を変更して対応してくれます。
小中一貫校では5年生まで必修科目だけ勉強しますが、6~9年生になると一部自分の好きな科目を選ぶこともできます。
外国人子供の入学前準備
フィンランドの小中一貫校では通常フィンランド語もしくはスウェーデン語で勉強しますので、フィンランド語やスウェーデン語がわからない外国人の子供は1年間フィンランド語やスウェーデン語を勉強してから入学します。
フィンランド基礎教育の特徴
フィンランドの小中一貫校で行われる基礎教育にはいくつかの独特な特徴があります。
エリートを育てない
フィンランド基礎教育の特徴の一つは「エリートを育てない」ことです。
勉強のスピードが速く、器用な子供たちはフィンランドで特別視されません。
彼らを別のクラスにしたり、どんどん先に進んでもらったりするより、勉強がまだ追い付いていない他の子供たちに助けることがフィンランドのクラスで期待され、先生からもそういうふうに指導されます。
教員の質=教育の質ととらえる
フィンランドでは教員という職業が尊重され、多くの人々の憧れでもあります。
そのため、教員になるための競争がとても激しいです。
一般教員の養成課程は申込者10人のうち1人しか入学できません。
専門教科では科目によって入学率が10~50%と変わりますが、職業学校の教員養成課程だと入学率30%ほどです。
そのため、モチベーションと資質が適切な人を選ぶことができます。
また、多くの教員は教育関連の修士学位を持っており、教員になってからも継続的に教育訓練を受ける人が多いそうです。
他にも多くの特徴があります。
例えば、20人以下の少人数クラス、宿題は最小限、数字による成績評価も最小限、成績ランキングがないなどが挙げられます。
フィンランドの基礎教育改革が続く
フィンランドの基礎教育はすでに世界的に有名にもかかわらず、現在でも改革を続けています。
フィンランドの教育省(日本の文部科学省該当)の公開資料によると、現在は「新しい教育方法」「新しい教育環境」と「デジタルラーニング」の3分野に重点を置いて改良改善を進めているそうです。
フィンランド基礎教育の見直し
フィンランド教育部が2016年に基礎教育学校フォーラムを成立し、基礎教育に関連する政策、ガイドライン、国の成長方針と照り合わせ、教育サービス提供施設、教員、学生、コミュニティなどを総合的に考え、議論し、新しいレポートを2018年にフィンランド教育省に提出されました。
教員教育の強化
教員養成コースに入っている学生及び在職の教員に重点的に継続教育訓練を行います。
2017年に教育部が約20億円の費用を20個ほどのプロジェクトに投入し、教員の教育を強化していきます。
体を動かす教育へ
体を動かす教育を促進し始めたのは2010年です。
目的は体育の時間を増やすのではなく、他の教科でも座って勉強するより体を動かして勉強することを促進します。
特に先進国ですが、多くの生徒はずっと座って勉強しています。フィンランドはこの現象を抑え、一日に最低1時間体を動かす活動を生徒にしてもらうように目指しています。
一記事でとても書ききれない内容で、フィンランドの教育はいつでも興味深い分野で、筆者ももっと知っていきたいです。
できればいつかは見学しに行きたいですね。
参考資料
関連記事
お薦めの北欧スポンジワイプ
是非水回り、テーブル拭きなどにご活用頂きたいです。
ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)