「大自然」の違い 5分でわかるフィンランド

公開日:2017年12月22日  更新日:2019年11月30日  関連分類:

フィンランドと言えば、「森と湖」の国です。

夏には緑いっぱいで冬には真っ白になる世界です。

もしフィンランド人に「フィンランドを楽しむなら何をすべきか」と聞いてみたら、恐らく多くの人からは「サウナに入る」「コテージに行く」などと回答し、一部の人は「大自然の中でのんびりする」と答えてくれるかもしれません。

「森は森でしょう」「自然は日本にもいっぱいあるよ」と思う方も多いでしょう。

では、果たして同じ「大自然」で何が違うのでしょうか。

 

筆者は実際にフィンランドの森を「国立公園に行く」ことと「サマーコテージに行く」ことで実際に体験し、3年間フィンランドの生活経験に基づいて、フィンランドと日本の「大自然」は何か違かをずっと考えていました。

参考記事:フィンランド・ヘルシンキ観光のお薦めプラン:森に行こう!(Nuuksio国立公園)

参考記事まとめ:フィンランドのサマーコテージライフ

大自然はすごく身近?

普通に考えると、大自然っていうのは緑いっぱいで空気が新鮮で気持ちいいと感じる場所でしょう。

その感覚は恐らく日本の大自然でもフィンランドの大自然でも同じくらいです。

しかし、一つ大きいな違いは「アクセスのしやすさ」です。

日本でも最も人口が多い南関東から森が豊かな場所までにアクセスするには電車だけでも1時間以上はかかります。ドアツードアで考えると片道で1時間半から2時間はかかるかもしれません。

往復で3~4時間かかることはもう1日時間かかるイベントとなり、ハイキングや山登りほどのことになります。

しかし、フィンランドでは人口が最も密集している首都ヘルシンキエリアでも森へのアクセスがしやすく、多くのエリアから車や電車で30分ほどで大きいな森に囲まれる場所まで行けます。

そのため、フィンランドでは「大自然は身近で気軽に行ける」場所と一般的に認識されています。

田舎はどう?

都会ではない場所も考えてみましょう。

日本の場合、田舎と言っても大自然がすぐに身近にあるとは限りません。

地方都市や小さな町には工場団地があったり田んぼがあったりします。限られた土地は有効利用すべきですから、と理解すればわかりやすいです。

しかし、フィンランドは冬が寒く、土地が広く、人口が少ないので、広い土地を農業に使う選択肢は限られているし、工業や住宅に使おうとしても土地が不足することはほとんどありません。(土地だけはたくさんあるということです)

そのため、フィンランドの地方都市や田舎に住む人でしたら、自転車10分ほどで森のど真ん中に入れます。

日本の場合は、田舎でも土地は田んぼ、工業用地、住宅用地などに使用されるので、大自然にアクセスするには山に行くなどと方法は少し限られています。

地形が居心地を変える

もう一つの違いは地形ですね。

フィンランドには山がほぼないので(北部にしかありません)、多少の上下があっても森に入って徒歩で歩き回ることが簡単にできます。

それも歩道が整備されている森ではなく、ただの原生森です。普通に入ってベリー(夏)やキノコ(秋)を摘んだりしています。岩があったら岩の上でピクニックしたりします(夏)。(冬には基本的に森に行きません)

一方、日本には山が多くて上下が激しく、森に入っても歩けない急斜面や崖が多くあるので、森に入ってゆっくり歩き回って楽しむというより森に入ったら危険という意識のほうが強いかもしれませんね。

ということによって、フィンランドの森はアクセスしやすいだけではなく、中でも歩きやすいです。

高い雑草が少ないフィンランド

更に、フィンランドの冬の気候は厳寒であり、日照の強さが弱いため、高い草の成長に非常に不向きです。

そのため、フィンランドの森は背の低い草が多いわけで、人々も森の中で歩きやすいです。

濃密な雑草がなければ、森の中で自分で道を作る必要もなく、自由に歩き回ることができます。

日本は対照的に気候が比較的に温暖なため、草などの植物は生えやすいです。そのため、森も濃密になりやすいので、入りにくいですよね。

まとめ

もしフィンランドの大自然の雰囲気を日本の場所で例えると、高原地帯(伊東高原や那須高原など)や北海道の平野部が近いかもしれません。

とは言え、やはり違うところがあるので、是非一度フィンランドの森に入って楽しんでみて頂きたいですね。

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