フィンランドでよく見るキノコ(3):Kantarelli、Suppilovahvero、Lampaankääpä、Vaaleaorakas、Kehnäsieni

公開日:2023年8月16日  関連分類: 

フィンランドのキノコを紹介するシリーズの今回は、筆者が大好きなキノコたちを紹介していきたいと思います。

 

過去二回にわたり、フィンランドでよく見かけるキノコを紹介してきました。

参考:フィンランドでよく見るキノコ(1):Herkkutatti、Kangastatti、Voitatti、Nummitatti、Männynpunikkitatti

参考:フィンランドでよく見るキノコ(2):HaperoとRouskuの2大グループ

 

 

Tatti系でも、Hapero系でも、Rousku系でもおいしいキノコがたくさんありますが、今回は他に筆者が大好きなキノコを紹介していきたいと思います。

 

 

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Kantarelli/アンズタケ/Cantharellus Cibarius

日本語ではアンズタケと言いますが、フィンランドでは一般的にカンタレッリ(Kantarelli)と言います。

しかし、カンタレッリは実にスウェーデン語の名前で、フィンランド語の名前はKeltavahveroです。

 

フィンランド語の名前からわかりますが、カンタレッリはVahvero系のキノコで、黄色のVahveroという意味になります。

 

カンタレッリはフィンランドでは非常に人気が高く、エストニアから輸入し、一般のスーパーでも季節になると店頭で並ばれるほどみんなに好かれているキノコです。

香りも食感もいいのがおいしさにつながりますね。

(もちろん、食用可、三つ星です)

 

 

 

 

 

 

筆者は森ではめったに出会わないカンタレッリですが、群生しているため、一回見つかると大量に収穫できるでしょうね。

 

カンタレッリは白樺の森で見つけやすいキノコで、キノコ全体が黄色というのが一番の特徴です。

傘を上から見ると、不規則な円形です。

ひだは円錐のような形で、柄はスムーズな表面です。

 

特徴がとても分かりやすく、似たようなキノコが基本的にないため、森で最も認識しやすいキノコの一つと言われていますね。

 

食べ方は、炒め、スープ、酢漬けなどに適しています。

 

ちなみに、カンタレッリ兄弟種であり、見た目が白いが、他の特徴が同じであるKalvasvahvero(Cantharellus Pallens)というキノコもあります。同じく食用可で三つ星のキノコです。

 

 

Suppilovahvero/ミキイロウスタケ/Craterellus Tubaeformis

次に紹介する「Suppilovahvero」は筆者の中ではポルチーニに次ぐスーパースターなんです。

 

何より、その強烈な香り、見つけやすさとシーズンの長さ、そして似たような毒キノコがないため、毎シーズン必ずこのキノコを探して食べていますね。

更に、ポルチーニーは結構虫が中を食べたり、中に入っていたりしますが、Suppilovahveroにはほとんど虫が入っていないので、虫を気にせずに食べれるのも一つ大きいなメリットですね。

 

 

 

 

 

 

Suppilovahveroはカンタレッリと同じく、一般スーパーでも店頭に並ばれて販売しており、収穫量が多く、商業価値の高いキノコの一つです。(もちろん、食用可、三つ星です)

 

外見の特徴について、カンタレッリと同じくVahvero系なので、特徴も似ています。

傘は不規則円形で、上からは深い茶色をしています。

ひだは薄い黄色で、柄は明るい黄色です。

 

よくヒノキの森で姿を現します。

 

Suppilovahveroは香りも食感もいいので、基本的にどんな調理方法にも適しています。

筆者が大好きな調理法は味噌汁です!

他にリゾット、炒めなどもおいしくいただけますよ。

 

Suppilovahveroの季節は基本的に9月から気温が氷点かに下がる12月まで出ています。

ちょうど秋なので、結構落葉の下に隠れているため、ちゃんと見ないと結構見逃してしまいますね。

 

また、群生しているため、一つ見つけたら、周りもよく探してみてください。一気に大量収穫できる可能性がありますよ!

 

 

Lampaankääpä/ニンギョウタケモドキ/Albatrellus Ovinus

ランパーンカーパも筆者のとても好きなキノコの一つです!

ミルクのような香りが独特ですね。

また、ぷりぷりで歯ごたえがあるため、炒めたりするととてもおいしく食べれます。

 

もちろん、特徴がわかりやすく、間違いにくいのが大きいなポイントで、さらに虫がキノコ内部に潜んでいる可能性が比較的に低いため、あまり気にせずに食べれるのがいいですね。

 

 

 

 

カーパはフィンランド語の名前ですが、フィンランドでは「霊芝(れいし)」のようなキノコの総称です。霊芝のようなキノコの多くはとても硬く、腐らない特徴を持っているが、ランパーンカーパは硬くなく、普通に腐っていくキノコです。

 

ランパーンカーパの肉は熱通しても形を維持できるため、炒め物や煮込みものに適していますね。スープにしたことないですが、今度やってみたいです!

 

ランパーンカーパの外見特徴としては、(1)キノコ全体が乳白色ベース、(2)傘には灰色が入ります、(3)ひだは白く、スムーズな表面、(4)傘は不規則性円形。

基本はヒノキの森に多く出現します。

 

ちなみに、ランパーンカーパの英語名はSheep Polyporeです。多孔性の羊という意味ですね。

ランパーンカーパのひだには無数の細かい穴があり、通常のひだと同じ機能性を持ち、細かい穴から胞子を放出します。

 

 

 

 

他に下記のキノコが似ていますが、毒はないです。

Vaaleaorakas/Hydnum Repandum

  • Vaaleaorakas:ひだが細かい針状になっており、傘表面とひだは薄いオレンジ色。(食用可、三つ星)
  • Rusko-orakas/Hydnum Rufescens coll.:特徴はVaaleaorakasと同じで、違いは傘とひだがオレンジ色(食用可、二つ星)
  • Typäskääpä/Albatrellus confluens:特徴はランパーンカーパと同じだが、違いは傘の色が茶色から薄いオレンジ色になっている。(事前煮沸必要、食用可、一つ星)

 

 

 

 

Vaaleaorakasは日本語名でシロカノシタ(白鹿の舌)と呼ばれ、英語名では「ハリネズミキノコ」と呼ばれています。とても分かりやすく、まさにその細かい針状のひだが由来でしょうね。

シロカノシタは美味であり、甘く、種実類のような味がする。食感はぱりぱりとしている。古いものはやや苦味を帯びる。

 

 

Kehnäsieni/ショウゲンジ/Cortinarius Caperatus

ケフナシエ二は日本語でショウゲンジと呼ばれており、日本でもよく見かけるキノコです。

食用可で三つ星のキノコで、フィンランド食品局の食用可能キノコリストにも載っています。

 

ショウゲンジの認識は簡単で、4つの特徴を確認できれば問題ありません。(1)ハチミツのような色がする傘、(2)傘の中央から放射線状になる薄い白や紫色の線と線に沿って凸凹する表面、(3)柄の上半分に「つば」が付いている、(4)つばの上部分の柄の表面はのこぎり状、つばの下部分の柄の表面はスムーズ。

 

ショウゲンジの香りが薄いですが、歯ごたえなどの食感がよく、収穫量が多いため、食用によく使われます。

しかし、香りの強い他のキノコと違い、トップレベルの人気を誇るキノコではないですね。

 

 

 

 

 

 

いかがでしょうか。

食用可のおいしいキノコをもう少し認識できるようになりそうでしょうか。

 

他の記事も合わせてご覧くださいね。

 

参考:フィンランドでよく見るキノコ(1):Herkkutatti、Kangastatti、Voitatti、Nummitatti、Männynpunikkitatti

参考:フィンランドでよく見るキノコ(2):HaperoとRouskuの2大グループ

 

 

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