フィンランドにアラサーで単独移住した日本人女性の歩みとは?(後編)

公開日:2020年6月28日  更新日: 2020年07月07日 関連分類:

 

前回に引き続いてのインタビュー記事・後編です。

 

前回では主に、フィンランド移住の発端・現在のフィンランド生活にどう感じでいるのか?の内容でした。

 

*前編から読まれることをおすすめします。

参考:フィンランドにアラサーで単独移住した日本人女性の歩みとは?(前編)

 

 

看護士という新しい自分の人生を切り開くために20代後半という歳でゼロからのスタートを切ったまほさん(仮名)、その地に選んだのはフィンランドでした。

 

まほさんにとってフィンランド移住も看護士を目指すということも本格的な留学も初めてのこと。

 

 

そう、全てがゼロからの生活です。

 

 

この後編では、実際にまほさんがフィンランドでどのようなことに気付き、苦戦し、努力してきたのか?

 

前回よりももう少し突っ込んでお話を聞いてみました。

 

 

  • 留学資金の準備
  • 海外生活歴
  • フィンランドでの学生生活
  • フィンランド語の勉強について
  • フィンランドで就職、フィンランドで看護士になる
  • 日本と違うフィンランド社会
  • フィンランドに住み続ける?

 

 

 

 

留学資金の準備・フィンランドでの学生生活は節約生活

フィンランドでは色々な場面で学割が効きます。

 

家賃(学生寮の住まい)、公共交通費、ジムやプール、博物館や美術館、もちろん学食はとてもやすい値段。

 

更に場所によっては街のレストランでも学割が効くところもあります。

 

 

しかしまほさん、学生時代は自炊を心がけていたそうです。

 

 

英語のみで学ぶ留学を選択しフィンランドへやってきたので、もちろんフィンランド語が全く話せない状態でのフィンランド留学。

 

 

現地で学生アルバイトをして稼ぐということは選択肢になかったとのこと。

 

そう、フィンランドでは沢山の学生がアルバイトを求めます。

 

競争率が激しく、アルバイト求人も少ないと聞いていたからです。

 

その中で、自分は外国人学生でしかもフィンランド語が話せないとなるとアルバイト先は見つからないだろうという考えでした。

 

 

そのため、まほさんは「貯金を切り崩す」というスタイルで学生生活を送るつもりでいたのでそれ相当の額の資金を用意したようです。

 

それに加え現地では節約生活をされていたようですが、それほど苦しい生活でもなかったよう。

 

「楽しかったよ!」とも言ってます。

 

 

フィンランドにいれば物欲もなぜか日本にいる時のように湧きません。

 

これは移住してきた日本人が口を揃えていうことです。

 

 

フィンランドのシンプルな生活、それが日常になると色々と無駄な物があったなと気づくところでもあります。

 

 

フィンランド以外での海外生活歴はありましたか?

これは前編でも話していた通り、

 

まほさんは日本での大学を卒業してからインターンとしてイギリスへ。

 

その後、日本に戻って就職し、また日本国外のシンガポールで営業の仕事に2年間勤めていた経験があります。

 

 

フィンランドに来るまでに、まほさんの海外生活経験はトータルで約3年ほどでした。

 

 

中学生の頃から英語に興味を持って積極的に楽しく学んだ語学力。

 

それを活かして日本国外を見てみたかったというのが海外進出への最初の理由だった、とまほさんは言います。

 

 

 

 

フィンランドでの学生生活・忙しい時期はフル稼働

では、フィンランドで学生時代、まほさんはどのような日常サイクルを送っていたのでしょうか?

 

 

「学生時代は楽しくもあり、大変な時期もあった」だそう。

 

 

幸いにもフィンランドでアルバイト先を見つけたまほさん。

 

障害者補助スタッフの仕事でした。

 

これを週に8時間という契約でアルバイトされていたようです。

 

 

そして学業の方はというと、

 

看護士になるための授業カリキュラムのうちの一つ、とても大切になってくる実習は外せないものです。

 

 

この実習というのも、

 

早朝から始まり、1回の実習は1、2ヶ月続くのが普通だったそうで、学生の間トータルで10ヶ月ほどだったとのこと。

 

学生生活2年目3年目ともなると実習のオンパレードだったようです。

 

 

この実習が続く間にもアルバイトを続けていたまほさん、この頃は自宅に帰って夜ご飯を食べる時間しかなかったようです。

 

 

更に追い討ちをかける様に、実習とアルバイトに加え、更に課題や修士論文が加わった時期はもうびっくりする様な忙しさだった、と。

 

 

話だけでは伝わらない、他人が想像できないほど忙しかっただろうとは思いますが、充実していたからこそネガティブな言葉が出てこなかったのでしょう。

 

「辛かった」とも言えることを「大変だった」というところがまほさんらしいです。

 

 

フィンランド語の勉強について・やっぱり必須です

英語圏外のフィンランドではありますが、

 

元々まほさんは英語で勉強し、看護士になろうと思っていました。

 

ですのでもちろん入試も英語、授業も英語で受けるつもりで入学。

 

ある程度のフィンランド語授業がカリキュラムに含まれていることは知っていましたが、、、

 

 

まさかの!入学した最初のオリエンテーションで聞かされたことは、

 

「学校で学ぶフィンランド語のレベルじゃ仕事を探すことは難しい」と。

 

 

授業の成績よりも何よりも一番大切なのはフィンランド語がまずできるかどうか。

 

「ここフィンランドで仕事を見つけたいなら授業内容よりもフィンランド語を優先する気持ちでいなさい。フィンランドで看護士になるにはフィンランド語が絶対に必要だから」

 

と先生に言われたそうです。

 

 

そこからまほさん、必死にフィンランド語を学んでいきます。

 

学校のフィンランド語授業に加え、外国人が集うフィンランド語会話練習のクループへの参加、などなど、、、

 

もちろん自分でも家で勉強もしましたが、

 

何よりもすごいのが!!!

 

実習での場では100%フィンランド語だけで貫いたそうです。

 

「もちろん英語でもできたけど、そうすると周りの人たちが今度は英語だけを使って話してくるでしょ、フィンランド語で話してくれなくなるから。」

 

簡単に言いのけるまほさんですが、これはとても大変なことです。

 

「もちろん何を言ってるかわからない時もあったけど、そこでしか会話としてのフィンランド語を使う場所がなかったしね」

 

「そこからもう私は英語じゃなくてフィンランド語オンリーでいくと決めた」とも。

 

 

 

 

フィンランドでの就職・フィンランドで看護士になる

楽しみながらもとても忙しくもあり大変だった学生生活も卒業間近のころ。

 

フィンランドでは夏を境に学期、年度が変わるのですが、まほさんは卒業前の夏休みに准看護士としてアルバイトをします。

 

この夏のアルバイトを終えたら、次は本格的な就職。

 

まほさんは看護士として働きたい病院が既に決まっていたそうで一本に絞って応募したそうです。

 

現在の日本では考えられない就活!と思いきや、実は現在のフィンランドでも仕事探しに一社だけを絞って応募することは珍しいです。

 

しかし、運も才能のうちというのはこのことでしょう!

 

 

インターネットを通して応募したその夕方には「面接にきてください」と返事があり、

面接の場で「採用!」となったそうです。

 

「面接時の私のフィンランド語は今よりももっともっとぎこちなかったけど雇ってくれた」

 

とは言いますがまほさん、

 

それまでにかなり努力し習得したフィンランド語がここで生かされたこと、それは間違いなかったでしょう。

 

確かに看護士はどこも人手不足、そして求人は多いです。

 

雇ってもらいやすいと思われるかもしれない職種ですが、

フィンランドで外国人が仕事を見つけるということはとても難しいことなのです。

 

 

同じスキルがある外国人とフィンランド人が同じ時期に面接へ来たとしましょう。

 

どちらの方が面接に受かりやすいかは誰でもすぐわかりますね?

 

人間性をみるという考え方もありますが、それ以前にフィンランド語を母国語とするフィンランド人を採用するのが普通でしょう。

 

 

フィンランド社会は学業も仕事も全て自己責任

めでたく看護士として働くことになったまほさん、しかし彼女は経験値が少ない新米看護士です。

 

ここで初めて「フィンランド社会とはどういうものなのか?」という事を知ることとなります。

 

 

日本のようにマニュアルがあるわけでもなく、誰かが付いて教えてくれるかと言ったらそうでもなく、現場にポーンとほうりだされたことに当時はびっくりしたと言うまほさん。

 

「この職場でやっていける自信があったら応募した」と言うスタンスがフィンランドです。

 

最初だから手取り足取り教えると言うことは極力しない国。

 

分からなかったら自分からアクションを起こして聞いていくのが普通の社会。

 

聞けば親切に教えてくれはしますが、

 

周りの同僚は「新人だから」「入ってきたばかりだから」と気を遣うことは一切しません。

 

「もう今は大丈夫だけど、その頃は自分の肩にすごく責任と言う重みがあった。」

 

「それがとてつもないほどにストレスだった。ストレスっていう感覚が麻痺するくらい!」

 

と、ここで初めてまほさんから弱気な言葉を聞きました。

 

この頃のまほさんはかなり自分を追い込んでいたそうです。

 

 

現場のスキルや要領などだけでなく、同僚との関係も重なっていたとまほさん。

 

同僚も含め外国人の少ない仕事現場、フィンランドで同僚と打ち解けるには日本社会よりも時間がると言います。

 

 

「打ち解けるまでには、一人で戦ってるって感じがしてた。」

 

 

どうやったら同僚と打ち解けることができるのか、そして信頼を得られるのかに悩んだそうです。

 

 

しかし、それでもまほさんはしがみつくように必死に働いたそうです。

 

 

使用期間まで、、、

次は契約期間まで、、、

とにかく頑張り続ける!!!

 

 

働き出してから1年ほどが過ぎた頃、

 

そんなまほさんの頑張りが実り、なんと!

 

職場で「年間ナース努力賞」をもらうほどに!!

 

 

これがきっかけで

 

「みんな私をちゃんと見てくれてたんだ」

 

「今まで努力してきたことは間違いではなかったんだ」

 

と自信へのつながりとなり、同僚とも打ち解けていったのだそうです。

 

 

最後に「フィンランドに住み続けたいですか?」

このような質問をしてみると、まほさんは少しにやけながら

 

「冬・・・・」

 

前編でも言っていたように「寒い」というのがまほさんのネックになってるそうですが、

 

「実は寒いというよりも冬は「暗い」だった。笑」

 

実際にフィンランドにきてからこの国の冬が暗く長いことにとびっくりされたようです。

 

「太陽ってこんなにも人体に影響を与えるんだ!」

 

太陽の大切さが身にしみてわかったとのこと。

 

 

そしてこの国で差別を感じたこともないとも。

 

「自分が外国人であることを忘れるくらい人種差別がない。とても住みやすい国です。」

 

 

とても素晴らしくシンプルな生活が好きだけれど、フィンランドという国にこだわる必要性はないかな、という考えなのだそうです。

 

 

「 私はフィンランドにこだわって移り住んだのではなく、フィンランドから学びとりたいことがあって来たから。」

 

自分の考えと方向性を明確に持っているまほさん。

 

今回のインタビューでは貴重な経験談をお伺いできました。

 

 

*動画ではもっと詳しくまほさんからのインタビューを見ることができます!!

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。

3.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

4.キートスショップの名前

Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

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