自力で就労ビザ取得してフィンランド移住を実現した48歳日本人男性のお話

公開日:2019年1月8日  更新日: 2019年01月09日 関連分類:  

 

今回ご紹介したいのは筆者がとても尊敬する大先輩の一人のお話です。

 

彼は40代にして日本でのキャリアーを手放し、フィンランドへの移住を決意し、困難を乗り越え、行動に移った数少ない人の一人です。

 

性格から見ては圧倒的な優しさに筆者の周りの人から誰一人彼の右を出る人がいません。

 

そのような方はどのような経緯でどのようなステップを踏んでフィンランドに来られたのでしょうか。

 

とても興味深い内容ですので、是非一緒に彼のストリーを探っていきましょう。

 

この筆者の大先輩の方をSさんと呼びます。

 

 

 

 

独力で就労ビザを取得してフィンランド移住

そんな大先輩のSさんは神戸の出身で、日本では化学分析の会社で14年間、ビルメンテナンスの会社で5年を務められた方です。

 

本来通常は日本で勤め続け、日本で定年を迎えるはずでした。

 

日本で19年のキャリアーを持つSさんがフィンランドに移住した最も重要な理由は配偶者(日本人の方)がフィンランドに移住したからです。

 

 

Sさんは配偶者に遅れて4年間フィンランドにも来ました。

 

最初の数年間は遠距離夫婦の形で一人がフィンランド、一人が日本でそれぞれ一人暮らしをしていました。

Sさんもその時から少しずつ英語の勉強や練習を再開。

 

 

Sさんが具体的にフィンランドへの移住に動き出したのは2010年でした。

彼はフィンランド・ヘルシンキにあるレストランから仕事のオファーをもらったので(雇用契約あり)、フィンランド移住のための就労ビザの申請を始めました。

 

本来自分の配偶者は既にフィンランドで居住しているなら、配偶者ビザを申請すればフィンランドに住むこともできたのですが、仕事をもらったのでそれで就労ビザに申請したそうです。

 

 

しかし、就労ビザの申請は思ったほど簡単ではありませんでした

本来申請してから3ヶ月で下りると予想した就労ビザの申請は半年待ってようやく連絡が来たのです。

 

しかも、ビザが下りた連絡ではなく、東京のフィンランド大使館での面談との連絡でした。

 

 

※顔出しNGです。

 

 

フィンランドにはなぜあなたのことが必要なの?

その面談の内容はビザ申請に関することでした。

ヘルシンキにあるレストランから仕事のオファーをもらったのはいいですが、職歴も学歴も全くレストラン、料理、シェフと関係なかったので、フィンランド移民局もそう簡単に就労ビザを発行するわけにはいかないとのことです。

 

 

その時にフィンランド移民局の人に言われたことは今でも忘れられないそうでした。

 

あなたがフィンランドに来る願望自体は置いといて、あなたはフィンランドで何ができるか、なぜフィンランドにはあなたが必要なのかを考えてみてください。」

 

 

その面談でSさんが大使館の移民局代表の方との話の結果、フィンランド移住に向け、二つの方向性を示してもらいました。

  • 就労ビザを取得するには一度寿司学校などに入り、関連学歴を取得するのは?
  • 就労ビザを諦め、今フィンランドに滞在している配偶者の配偶者として配偶者ビザを取得するのは?

 

 

 

 

ただし、その当時ソマリアからの難民が多く、配偶者ビザを申請しても簡単には通らず、かなり待ち時間も長いそうです。

 

ちなみに、奥の手としてフィンランドで会社を設立し、レストランに勤めながら「業務委託」を受けるという形を取ったほうがビザが下りやすいという話もあったようです。(奥の手ですね)

 

 

この二つの方向性を踏まえ、配偶者ビザを申請するには数万円の費用も発生するし、フィンランドに行ってからも一つの専門能力として持っておいたほうがいいということで、Sさんはそれでそれまでの仕事をやめ、東京にある寿司学校に半年間入学することに決めました。

 

寿司学校を卒業し、関連学歴も取得したことですぐにでも就労ビザが下りると思いきや、東日本大震災が発生し、結果的に就労ビザ申請してから丸1年間待ってようやく就労ビザが手に入り、フィンランドに移り住むことができるようになりました。

 

 

 

 

なぜ日本での19年のキャリアーと生活を手放せたのか?

ここで筆者がとても不思議と思ったのは、なぜ日本で19年ものキャリーを積んだSさんは日本のキャリアーと生活を全て手放してフィンランドに来ることに決めることができたのかということです。

 

 

話しを聞くと、Sさんは日本での在職期間中に年に数回海外出張のチャンスがあり、海外に対する抵抗感があまりなかったです。

 

更に、Sさんにとって常に日本に住まないといけない理由もなければ、日本社会や日本生活の中に生き続けたいほども思ってなかったそうです。

 

 

しかも既に配偶者がフィンランドにいるとしたら、日本の生活を手放し、フィンランド移住に踏み切ることができたわけです。

 

 

これは筆者から見るととてもすごいことですよ!

 

現在フィンランド在住の日本人を見ると、短期滞在(数年内)の留学生や駐在員を除けば、ほとんどフィンランド人と結婚して移住してきた人や留学して卒業したらそのまま残る人です。

多くの人は20~30代のうちにフィンランドに来て住み着くのです。

 

40代になって日本で積んできたキャリアーを一旦手放しにするのは本当に難しいことです。

踏み切って異国の地で生活もキャリアーも言語もすべて1からやり直してきたことを想像するだけで尊敬しますね。

 

 

フィンランド移住の準備や資金に関しては、最も難しかったのは先述の就労ビザの部分でした。

 

資金に関しては、既にレストランから仕事のオファーをもらったので、特に多くの資金を準備する必要がなかったです。

なので、Sさんも貯金の多くを日本に残し、必要な資金だけ一部フィンランドに持ってきたようです。

 

 

 

 

フィンランド移住を果たした後も様々なチャレンジに直面する

その一つはフィンランド語です。

英語でもかなり通じますが、フィンランドで仕事を見つけ、社会に溶け込むためにはやはりフィンランド語は不可欠です。

 

 

そのために、Sさんはフィンランドに来てから約2年後にフィンランド語の授業に参加することにしました。

最初の2年間は独学で十分と考えていたそうだが、やはりそれだけでは足りなかったようです。

 

ヘルシンキにある成人学校(オープンユニバーシティのような場所)でフィンランド語を1年弱程勉強し(フィンランド語を「フィンランド語で」教えるとか!)、その後無料で自由にフィンランド語を練習できるカフェリングアという場所に1年間通い、毎回自己紹介や仕事の紹介など繰り返して練習した結果、フィンランド語で日常会話がようやくできるようになったそうです。

 

 

ちなみに、筆者がSさんと最初に出会ったのもこの「カフェリングア」でした。

その当時筆者はヘルシンキに引っ越してきたばかりで、知り合いを増やすために通っていました。

その2016年の11月ごろにSさんと知り合うことができました。

 

 

 

 

Sさんが言うにはフィンランド語は簡単ではないですが、話し続け、練習し続けることが必要だそうです。

Sさんは口数が多い方ではなかったため、かなり無理して話さざるを得ない場所に行くようにしていました。

 

 

学び続け、使い続けるという点は正に筆者が本当に学ぶべきところです。

筆者のフィンランド語はいまだに前に進まない状態です(汗)

 

 

移住した直後に直面したもう一つのチャレンジは様々な手続きと対応です。

 

幸い4年先にすでにフィンランドに移住した配偶者がいたため、やるべきことや届いたフィンランド語で書かれた書類を全て確認してもらうことができ、やるべきことを正確に教えてくれたため、かなり楽にできたそうです。

 

そう考えるとSさんの配偶者方が4年前に自分一人でフィンランドに移住してきた際はとても大変だったでしょうね。

確か最初は英語に頼ったそうです。

 

 

 

 

フィンランドでも転職とキャリアーチェンジ

勤め先のレストランが規模縮小し、キャリアーに転機が訪れる

 

フィンランドに来る前に最初にもらったレストランのオファーで5年間も勤め続けました。

その時にレストランが規模縮小を計画し、Sさんもキャリアー転換を考え始めました。

 

 

その時に思い付いたのが既に日本での前職で経験があったビルメンテナンス業(フィンランドの)に戻ることです。

 

しかし、日本との免許が異なるため、一度職業学校に入らないといけないので、2016年にハウスマネジャーの職業学校に入学し、フィンランドに特化した部分を専門として勉強し、100%フィンランド語の環境にもかかわらず、2018年にめでたく卒業し、すぐに再就職ができました。

 

 

 

 

フィンランド移住とフィンランド生活

フィンランドの生活については、Sさんは大変満足しています。

 

様々な国へ出張した経験もあったため、フィンランドは裕福で過ごしやすい国だなと実感しやすいと言っていました。

 

 

そんな大好きな大先輩が2019年の3月にフィンランド在住9年目を迎え、49歳となりますが、これからは新しい仕事をこなしながら、毎日のフィンランド生活を楽しめれば十分だと言いました。

 

なんだか見ているだけで筆者自分でも幸せになった気分ですね。

 

 

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是非使う目的、場所に合わせて自分に合う一枚をお選びください。



ショップコンセプト

1.フィンランド 北欧というと?

フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。

2.フィンランド・北欧のデザイン

北欧にあるフィンランドは毎年冬が寒くて暗いです。家の中で生活する時間が非常に長いフィンランド人はちゃんと室内の生活を楽しもうと発展してきたのは生活製品のデザインです。そんなフィンランドデザインの特徴は「シンプル」「スタイリッシュ」「温もり」「ナチュラル」「鮮やか」。デザイン性の高さに加え、機能性にも優れているのが更なる魅力です。また、フィンランド出身の原作者トーベ・ヤンソンが作り出した「ムーミン」の背後にある原作者の思いや哲学もフィンランド代表の一つです。

3.「隠れ」デザインの魅力

人気ブランドのマリメッコやイッタラ、アラビアなどは知られており、キートスショップは日本の方々に届かない製品を届けるサービスを提供しております。また、優れたものを作りながら知られていない小さなメーカーやデザイナーがフィンランドもしくは北欧に多数存在しています。良い製品・作品が埋もれてしまうのは、とてももったいないこと。

キートスショップは、そのようなメーカーやデザイナーの製品・作品を発掘しながら応援活動も行っております。まだ知られていない北欧雑貨を日本の方々へ届け、より幸せな生活を送って頂きたいという思いです。

4.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop。

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キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。

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