フィンランドの自然享受権とは?

公開日:2018年7月2日  更新日:2022年10月26日  関連分類:

土地の所有権は誰であろう、誰でも大自然の森に入り、大自然を楽しむことが許されます。

 

これが北欧、フィンランドの「自然享受権」という権利です。

 

コンセプトを知っている方も多いかもしれませんが、ここでは少し詳しく理解してみましょう!

 

自然享受権のコンセプトについて

北欧諸国及びフィンランドでは大昔からの慣習に基づいた法律です。

 

北欧諸国では大自然が広大であることに対し、人口が少ないので、誰でも自由に大自然、森、湖を楽しむことができるのが大昔からの慣習です。

20世紀に入り、北欧諸国は慣習に基づいて関連する法案を制定し、明文化しました。

 

大自然享受権は英語で「Everyman’s Right」と言い、誰にもある権利という意味をしています。

大自然環境に危害を与えない前提で、郊外の森で歩き、スキーをし、自転車を乗り、車を運転することができます。

 

ただし、大自然環境には農園、植林地域(森がダメージを受けやすいエリア)、人々の家の近いエリア、立ち入り禁止の自然保護エリアなどが含まれていません

 

他にもアクティビティによって細かいルールが決められているので、フィンランドの森に入る前に少し理解しておいたほうがいいですね。

 

 

所有者の知らない森でキャンピングしてもいいの?

大自然の中で短期間に限ってキャンピングすることは大丈夫です。

週末だけ、もしくは数日間だけに限ります。

 

森や湖のそばで休み、日光浴、ピクニックすることや湖の中で泳ぐことは許されます。

 

しかし、長期間の滞在やパブリックビーチ、パブリック施設でのキャンピングは禁止されています。

 

 

所有権の知らない森でベリーやキノコをいっぱい採っても大丈夫?

絶滅危惧種もしくは保護されている品種でなければ、誰でも自由に森の中でベリー、キノコやお花を採ることができます

 

フィンランド北部ラップランドの一部のエリアでクラウドベリーを採るのは住民のみ許されます。

栽培されている植物や果実はもちろん採ることができません。

 

 

森の中で火を起こしても大丈夫か?

森の中で火を起こすのは原則禁止されています。

 

火を起こしてもいいと決められた場所で火を起こすか、もしくは土地の所有者の許可が必要です。

ただし、救難救助や緊急状態は許されます。

 

なお、キャンプ用のストーブ、携帯式ヒーター、提灯などは「火を起こすこと」ではないので、森の中での使用が認められています。

 

特に森林火災を起こす可能性のある場所でしたら、火を起こすことは厳禁されています。

 

国立公園やレジャーエリアでは火を起こしていい場所が設置されているので、それ以外の場所では火を起こさないように。

 

ごみや廃棄物は全て持って帰りましょう!

森、湖や自然環境にごみを捨てるのは違法です。

 

犬と猫を森に連れて行っても大丈夫かな?

犬を森に連れて行っても大丈夫です。

しかし、必ず首輪とロープを付け、自由に走らせてはいけません。

 

また、犬の排泄物は片づけましょう。

 

猫は自分の庭のみ許され、森や野外で見つかった猫は全て野良猫とみなされます。

 

 

道路のないエリアを車やバイクで走ってもいいの?

バイクや車は原則公用道路以外を走ってはいけません。

 

ただし、歩行者、自転車、乗馬などは、通行禁止の標示がない前提で道路のないエリアを通行しても大丈夫です。

 

湖を適当にボートであっちこっち行ってもいい?

フィンランドではボートに乗り、どこに行っても通行する権利が保障されます

短時間でしたら、ボートを停泊しても大丈夫です。

 

ただし、ボートの使用は大自然に影響を与えない前提でのみ許されます。

大きいな騒音を起こすモーターボート、ジェットスキーは禁止され、湖で漁を行っている人の邪魔をしてはいけません。

 

 

どの湖で釣りしてもいいの?

フィンランドの湖で釣りができるかどうかは釣りの形式に大きく関係します。

 

1本の竿と釣り糸1本という簡単な形式でしたら、誰でも無料で湖で魚を釣ることができます。

 

リールやルアーを使った釣り道具を使ったり、網やトラップを使って漁をしたりするときに有料でライセンスを購入しなければいけません。

また、18才以下もしくは65才以上の人であれば、釣りの形式にかかわらず全て無料で釣りをすることができます。

 

フィンランドの自然享受権のまとめ

自然享受権の権利

  • 森もしくは原野の中で歩き、スキー、サイクリング。
  • 森もしくは原野の中で休みもしくは短期間のキャンプ。
  • 野生のベリー、キノコ、お花を採ること(保護種でなければ)。
  • シンプルな竿とラインだけでの釣り。
  • 湖や湖でボートを漕いだり、泳いだりすること。
  • 凍った湖、川、海で歩いたり、スキーしたり、運転したり、釣りしたりすること。

自然享受権にカバーされず、禁止されていること

  • 他人の生活に影響を与えてはいけません。
  • 他人の財産に損害を与えてはいけません。
  • トナカイなど動物の生態に影響を与えてはいけません。
  • 私有森からコケを採ったり、落ちた木を拾って持って帰ったりしてはいけません。
  • 緊急状態以外に火を起こしてはいけません。
  • ごみを捨ててはいけません。
  • 車やバイクを許可なしで道路から外れて走ってはいけません。
  • シンプルな釣り道具以外の釣りに許可が必要。

 

 

是非フィンランドの大自然を楽しみ、森の中のサマーコテージで過ごしたり、ベリーを摘んだりする前に少し権利と注意事項を理解しておきましょうね!

 

※参考資料:フィンランド自然環境省

 

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2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい

「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。

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3.運営に「誠実」と「感謝」

「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop

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Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。

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