ヘルシンキの人気カクテルバーは首相サンナ・マリンを9年間出入り禁止に

公開日:2021年8月25日  関連分類:

 

ヘルシンキにある人気なカクテルバーChihuahua Julepはフィンランド首相サンナ・マリンを含め、何人かの政府機関トップ(大臣クラス)を出入り禁止の対象にすると発表しました。

 

 

この話はヘルシンキでカクテルバーを始めた起業家Jami JärvinenとMinna Kettunenがフィンランド政府がコロナウィルス関連対策の不十分に対する抗議するメッセージです。

 

 

カクテルバー起業家起業家Jami JärvinenとMinna Kettunenがフェースブックに公開されたたメッセージの概要は下記の通りです。

 

 

 

 

「親愛なる首相、各大臣及びコロナウィルス対策担当の皆様へ

 

3年前に我々は夢を実現しようとしました。我々はヘルシンキにハイエンドのカクテルバーを始めました。行動を最優先し、最も面白くて高質なカクテル商品を提供するに妥協しませんでした。

 

・・・・・

 

最初は興奮する毎日でした。

店内でのスマホ利用を禁止し、斬新な飲み物だけを提供します。

毎日がむしゃらに働き、毎日が長かったです。

時には泣き、時には笑いました。

大きいなローンを抱え、毎日生き残れるか心配していました。

 

・・・・・

 

フィンランドでカクテルバーをやるのは簡単なことではありません。

酒税がとても高いです。

それだけではなく、人件費や固定費も驚くほど高いです。

 

バーテンダーの給料を上げてあげるなんて夢のような話です。

それでも少しずつ、ほんの少しずつ状況がよくなり、フィンランドベストカクテルバーに選ばれ、北欧でも少しメディアに出て、ロンドンやシンガポールまで話が出てくるようになりました。

 

 

ようやく自分にも給料を払うことができそうで、ようやく自分にもちょっと夏休みを取ってもいいかなというところまで来ました。

とその時にコロナウィルスがやって来ました。

 

 

ロックダウンで我々の売り上げはほぼゼロになりました。

我々は持たないと思いました。

その時に国は『必ず関連会社や産業を助ける』との発表を受け、我々は頑張って戦おうと決めました。

 

 

ローンの返済に再交渉し、消費税納付期限の延長、物件家賃の支払い延長交渉などなんでもやりました。

2020年の夏にロックダウンの解除により、お客様が戻ってきました。

希望が見えました。

 

 

しかし、つかの間にレストラン制限が再び発表されました

これらの制限策は飲食業界だけに対して罰するようなものでした。

 

 

我々は補助金を申請し、待っていました。

しかし、降りてきた補助金は雀の涙のようなもので、家賃でさえ払えませんでした

 

 

国と政府は自分の仕事をしていません。

補助金が行くべき所に行き届いていません。

他の北欧諸国はちゃんとできているように見受けますが、フィンランドはそうではありません。

 

 

2021年の夏が来ました。

今回こそチャンスがあるのではないかと期待しました。

 

 

しかし、国内の旅行者はみんな地方に行っています。

地方のホテルはいっぱいですが、ヘルシンキのホテルはガラガラ。

海外からの旅行者は皆無。制限策は変わらず存在しているからです。

 

 

ただ数ヶ月だけなら何とか持ち堪えることができるでしょうが、しかし、国は我々の3周年記念日に合わせて再び制限策を発表しました

 

 

・・・・・

 

 

我々は戦い続けます。生き残るために。

 

しかし、政治的ないじめに対して我々はメッセージを届けたいです。

我々が受けた処遇に対して明確に声を出したいです。

 

下記の方々はパンデミック期間中に適切に仕事をしなかったため、我々のバーには出入り禁止とします

 

12年間Krista Kiuru(家庭、基礎サービス大臣)

9年間Sanna Marin(首相)

5年間Taneli Puumalainen(安全保障・健康大臣)

・・・・・」

 

 

 

 

カクテルバー起業家のJami JärvinenとMinna Kettunenが書いたメッセージはおそらく多くの起業家や中小企業経営者の本音でしょう。

 

 

実際に筆者もその一人でした。

 

 

旅行観光業を主力事業(ヘルシンキ日帰り・宿泊オプションツアー)として運営してきた筆者にとってコロナウィルスの蔓延と国境閉鎖はこのビジネスを殺す要因です。

 

旅行観光事業は明らかにコロナウィルス蔓延の影響を受けているのに、筆者が提出した補助金申請は却下されました。

 

その理由は「君の会社はコロナ蔓延前から状況が悪かったから、コロナによる影響ではない」とのことでした。

 

 

しかし、会社の会計上数字が悪い原因は、筆者がキートスショップを始める前に、スマホゲームのビジネスをやっていて失敗したからです。

 

ビジネスの失敗によって赤字を残したとはいえ、今のキートスショップとツアー事業とは全く関係のない話です。

 

 

補助金を申請した理由は、ツアー事業が生き残るためのコストサポートであり、すでに終わったスマホゲームビジネスの赤字補填ではないです。

 

これらの理由や背景を詳しく説明しても、帰ってきたのは「ルールはルールなんで、補助金を出せません」の一言でした。

※この時の補助金申請・審査機関はELY keskusでした。

 

 

官僚的な対応に対し、「個別審査」という形は何のメリットも生みだせていません。

もはや審査結果の可否をシステムで自動判別すればいいくらいと思い、これらの公務員に給料を払う意味が分かりません。

 

 

本当にJami JärvinenとMinna Kettunenに同感できる理不尽な状況でした。

 

 

しかし、自分で会社を興した人、自営業の人は他人の文句を言う権利はありません。

 

自分で何とかするしかありません。

できなければ会社を畳んで終わりです。

 

 

筆者は飲食店でも実態店舗もやっていないので、フィンランド首相を出入り禁止にできないです。

何もできなかったので、逆にJami JärvinenとMinna Kettunenがうらやましいくらいです。(笑)

 

 

以上、フィンランド政府の官僚的な一面を見せた一例でした。

 

 

参考:Facebook Jami JärvinenとMinna Kettunen

 

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ショップコンセプト

1.フィンランド 北欧というと?

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