選挙を言うと、日本では興味関心が薄いワードになりがちです。
それは日本の選挙制度に関係するかもしれませんし、日本の政治文化に関係するかもしれません。
もし、明日が選挙日であれば、あなたはどの候補者を選べばいいかわかりますか?
候補者の所属政党で選びますか?
もしくは候補者のイメージを見て選びますか?
あるいは候補者の打ち出したマニフェストを読んで選びますか?
今回はフィンランドの選挙で「誰を選べばいいか」をわかりやすくしてくれる仕組みを紹介したいと思います。
293の自治体、3万人以上の立候補者からなるフィンランドの地方選
フィンランドで主な選挙は「大統領選」「国会議員選」と「地方議員選」です。
今年の選挙は「地方議員選」で、フィンランド本土の293個の自治体(日本の市町村に該当)の議員改選となります。
※フィンランドの「省」はすでに廃止されたため、日本でいう都道府県の政府がなく、中央政府と地方政府(市町村)の二階層のみとなります。
フィンランドの地方政府に関する選挙は議員選のみです。
市長は選ばれた議員から任命されるため、市長選はありません。
つまり、市長は「雇われる職員」でもあります。
フィンランドではたまに「市長求む!」という公開求人が目にするほど面白い現象です。
フィンランドの地方選では、平均一つの自治体には100人以上の立候補者がいます。
そんなに数多くの立候補者をどのように選べばいいかなかなかわかりつらく、適当に選んでしまいたくなるものでしょう。
そこで今回ご紹介したいのは立候補者のことをより分かりやすくするフィンランドの面白いシステム(無料サービス)「Yle’s Election Compass」です。
Yle’s Election Compassとは?
まず、「Yle」はフィンランドの国営放送局で、税金によって運営されています。
Yleは国会議員選や地方議員選など大きいな選挙が行われる時に、誰を選べばいいかをわかりやすくしてくれる「Yle’s Election Compass」という情報サービスを無料で提供してくれます。
「Yle’s Election Compass」の仕組みは実にとても簡単です。
Yleはすべての立候補者に26問のアンケートを送り、回答してもらいます。
その回答によって、それぞれの立候補者がそれぞれの議題においてどのような立場や主張・意見を持っているかがわかります。
(もちろん、回答するかどうかは自由ですが、回答しないとYle’s Election Compassには出てきません)
この26問の質問は国の施策方向や地方政府の施策方向に関連する質問です。
例えば、「環境と気候」部分では「学校に週に一度ベジタリアンランチを提供すべきか?」という質問があります。
(強制すべきか?食肉業者は反対するだろう?)
※フィンランドの小中高でランチが無料で提供されています。
「健康」部分では、「人々は自主的に政府の規制を守ってくれると信じるべきであり、監視や検査によって強制的に管理すべきではないか」という質問もあります。
(人々の自主行動に信じるだけでいいのか?結局人々の勝手な行動によって状況は悪化しないか?)
また、「すべての年寄りには老人ホームの入居権が保障されるべきか?」
(もちろん保証したいけど、その財源はどうするか?)
「住民税は均等税率ではなく、所得の多い人には高い税率にすべきか?」
(所得税はすでに累進税率になっている。これ以上の高税率だと、お金持ちはフィンランドを去っていくのでは?逆に税収が減るのでは?)
「小学校でスウェーデン語を勉強する機会を与えるべきか?」
(なんでスウェーデン語?)
論争が起きやすい質問もあります。
「麻薬使用者に新しい針とシリンジを市が提供すべきか?」
「私の市には外国人や移民が要らないか?」
これらの質問には理由があります。
麻薬を使うこと自体はもちろん違法ですが、不潔な針とシリンジの再利用はHIVや肝炎の感染や拡大に直結します。
新しい針とシリンジを提供すれば、これらの病気の感染を止める措置になります。
ここで天秤にかけるのは、麻薬の取り締まりの強化なのか、病気感染防止の強化なのかです。
これらこそ有権者の判断に委ねられる決定です。
そして、移民に来てほしくないという質問も人権問題や平等問題、差別問題につながる大きいな問題ですが、それぞれの立候補者である政治家は自分の立場を表し、有権者に決めてもらう質問でもあります。
現在3万名の地方議員立候補者から1万5千の回答が返送され、Yle’s Election Compassが利用できるようになります。
Yle’s Election Compassのウェブページに入ると、まず住んでいる市を選びます。
そして、26個の質問に自分が回答します。
そしたら、自分の意見に最も近い立候補者が表示されます。
例えば、スウェーデン語が重要で、小学校から勉強すべきだと思うなら、同じ意見の立候補者が表示されます。
自分の市に外国人や移民に来てほしくないなら、そう主張する立候補者が上位に出てくる仕組みです。
もちろん、アンケート質問のデザインとして、大多数の人が賛同するもしくは大多数の人が否定する質問は作られていないでしょう。
あくまでも一部の人が賛同するもしくは否定する質問が作られ、それで政治的な立場の差別化となり、有権者も選びやすくなります。
ちなみに、外国人でも同じ市に2年以上住んでいるなら、地方議員選の選挙に参加することができます。フィンランドの国籍を持っていなくてもできるのです。
筆者も今回初めてフィンランドの選挙に参加することになります!
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ショップコンセプト
1.フィンランド 北欧というと?
フィンランドもしくは北欧というと「幸福度が高い」「社会福利が充実」「なんかみんな楽しく生活している」というイメージを持つのでしょうか。ただし、実際に見て感じてみると、合致する部分もそうではない部分も見えてきます。良いと思う部分をうまく取り入れ、そうではない部分も積極的に理解することが大切だと思います。そのため、キートスショップは「フィンランドもしくは北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことの実現を目指していきたいです。
2.雑貨と現地ツアーに通じて幸せを増やしたい
「フィンランドと日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」という目的を果たすため、キートスショップ現在は「フィンランド雑貨販売」と「ヘルシンキ現地ツアー」の2軸で事業を展開しております。フィンランドの雑貨が好きな方により良い製品、より早く、より良い価格でご提供し、フィンランド雑貨をお客様が手に取る際の喜びを想像しながら事業を運営しております。また、実際にフィンランド・ヘルシンキまで旅をされた方々にはフィンランド文化の核心価値を実際にご体験頂けるヘルシンキ現地ツアーをサービスとしてご提供しております。
「キートスショップで買ってよかった!」「キートスショップのツアーに参加してよかった!」というお客様の声を糧に、より良い商品を提供できるよう、より良いツアーを提供できるよう進めていきたいと思います。
3.運営に「誠実」と「感謝」
「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」目標に目指しながら、キートスショップは感謝の気持ちをベースに「誠実に対応する」ことを運営の第一事項にしております。いかなることに関しても最大限誠実な対応を致しますので、ご意見・ご質問は随時お問い合わせください。遅くても24時間以内にご返答致します。お問合せフォーム、メール:ken@kiitos.shop
4.キートスショップの名前
「Kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」を意味する言葉。『フィンランドには優れたデザインや製品を提供してくださることに、日本の方々には外国の文化を理解して頂くことに感謝し、ショップ経営に取り組んで行きたい』そのような思いから、ショップ名を「キートスショップ」にしました。
キートスショップは、「フィンランドや北欧と日本の交流を促進し、人々により幸せな生活をして頂く」ことが実現されるよう努めてまいります。
キートスショップスタッフ一同より(フールバージョンはこちら)